NF亭ショウタです。
DAOは、極めて革新的なweb3.0時代の組織システムです。
しかし、いずれ一般層にまで普及した時に、弊害が起こります。
それは、「バカがDAOに入ってくる」ことです。
バカの恐ろしいところは、賢い人にまで悪影響を与えてしまうことです。
結果、DAOがバカに破壊される事例も増えるでしょう。
(しかも、バカは自分がDAOを破壊したことを自覚しない)
この記事では、
- DAOにおけるバカの弊害
- バカ対策
- DAOに”世界観”が必要な理由
…を解説していきます。
(※この記事では「バカ」というネガティブな単語を、これでもかと連呼します。
「考える習慣に乏しい人」みたいな遠回しな言い方では伝わりにくいし、まどろっこしいため。)
DAOが一般化すると、バカも入ってくる
現状、DAOというシステムを理解している人は、全人類の内ごくわずかです。
ほとんどの人は、DAOを知る機会すらありません。
なので、DAOに入る人は、
- 情報感度が高い
- 思考力が高い
- 向上心が強い
…という好ましい特徴を持つ人たちです。
DAOに入ってくる時点で、自動的に好ましい特徴を持つ人たちだけが選別されているのです。
しかし、
今後web3.0化が一般層にまで浸透して、DAOというシステムも一般化していくにつれて、上記の”好ましい特徴の人だけを選別”というハードルがなくなります。
スマホが一般普及したように、仮想通貨・NFT・そしてDAOもいずれは一般普及していくでしょう。
・・・そして、DAOが一般普及するにしたがい、バカもとうぜん大量にやってくるのです。
ネット上の掲示板では、お互い嘲笑しあって足を引っ張りあう傾向が非常に強いように、DAOでもそのような傾向が強まっていくでしょう。
勤め先では悪評が立たないようにストレスを溜め込みながらも礼儀正しく接している人も、DAO内では横暴になってストレスをばら撒く…という事態になりかねないのです。
(DAO内で悪評が立っても、新しくアカウントを作り直せばよいだけです。)
とうぜん、バカに居座られたら、そのDAOはダメになっていきます。
⬇補足:DAOのシステムは こちらで解説
集団は、バカの思考に引っ張られやすい
集団に、バカと賢い人が混在するようになると、悲劇が起こります。
一見、
「バカと賢い人がいるならば、賢い人たちの優れた判断が優先され決定されるから、問題ないでしょ!」と思ってしまうかもしれません。
しかし、集団全体はバカの思考に引っ張られてしまうのです。
なぜなら、バカほど自信満々・賢い人ほど謙虚…という傾向があるからです。
バカ=自分を過大評価・他人を過小評価
バカであるほど、自分を過大評価・他人を過小評価する傾向が強いです。
バカは、少しの知識や知恵を得ただけで、「自分は他人より優れている」という幻想を抱きます。
(特にひどい人は、なんの予備知識も無しに自信満々で短絡的な発言をして、悦に浸ります。)
バカは、間違った万能感を得てしまいやすいのです。
だからこそ、自分を過大評価するのです。
これは、ダニング=クルーガー効果として知られています。
⬇ダニング=クルーガー効果(バカは信じがたいほど、自分を過大評価)
つまり、”自分がまだまだ無知であること”を自覚できない状態といえます。
バカは無知を自覚できず、間違った万能感に浸ります。
また他人が自分よりも優れている可能性をほとんど考えません。
なので、他者を見くびって自分は有能だとアピールしてマウンティングすることにより、バカの脳内で快楽物質が出て、快感を感じます。
その快楽物質を求めて、またマウンティングを繰り返します。
だからこそ、他者を過小評価してしまうのです。
賢い人=自分を過小評価・他人を過大評価
ダニング=クルーガー効果は、真逆の現象をも意味することもあります。
賢い人は、普段から学び続けています。
なので、「世界には、まだ知らないことが膨大にある。自分はまだまだ未熟」と自覚しています。
だからこそ、自分を過小評価してしまいやすいのです。
また、賢い人は「他人も、自分くらいの知識や思考力は持っているだろう」と無意識に思ってしまいがちです。
自分が当然のごとく習慣的に学び続けているように、世の中の人達も同じように学び続けている…と思いこんでしまうのです。
また、賢い人は賢い人達と(リアル・ネットで)関わる傾向があるので、なおさら それが基準値になってしまうのです。
だからこそ、他者を過大評価してしまうのです。
要因:原始時代における集団生活内での生存本能
このような現象が起こる要因は、原始時代から人間の脳はほとんど変化していないからです。
・・・原始時代では、人間は群れとなって動物を狩って暮らしていました。
とうぜん、群れというコミュニティの中では、地位争いが生まれます。
生存のために、コミュニティ内の人間たちと協力しあう…
…と同時に、
できるだけ高い地位を得るために、コミュニティ内の人間たちと争うのです。
この際、能力が低い人間は、
- 能力が低いとバレる➡高い地位を得る資格がない
…と思われては、致命的です。
トップの地位を得るのはハナから無理な話としても、コミュニティ内で最下層の地位になってしまうことは回避せねばなりません。
なので、自分でもマウンティングできそうな相手を探して、自分の地位が低くなることを可能な限り防ごうとします。
なので、本能的に”自分を過大評価・他人を過小評価”するのです。
対して、能力が高い人間は
- (良い関係を築く前に)能力が高いと知られる➡他の多数の人間たちに危険視されて排除される
- よく知らない相手をみくびる➡想定を超える報復を受ける
…という事態を想定しつつ それを避けるために、本能的に”自分を過小評価・他人を過大評価”するのです。
(そして、徐々に相手の力量を推し量っていき、良い関係を築いた後に自分の能力の高さを認めてもらう)
このような習性が強い人間が生存しやすく、後世に遺伝子を残す確率が高まります。
そして、その末裔が現代の人間なのです。
なので、能力が低い人は自分を過大評価しますし、学んで賢くなった人は自分を過小評価するプログラムが発動するのです。
賢い人とバカが同じコミュニティにいる➡悲劇が起こる
前項で解説した要因により、
自分を過大評価するバカと自分を過小評価する賢い者が 議論をしてしまうと、バカの意見に引きずられてバカの意見が可決されてしまうのです。(=平均効果)
自信満々なバカと、謙虚な賢い人が同じコミュニティ内にいると、バカの意見が通りやすいのです。
・・・バカは、後先考えずに思い付きのアイデアを自信満々に語りますし、質問された時の返答も 何を言ってるかわからず要領を得ません。
ですが、賢い人は
「質問への解答がイマイチ何を言ってるかわからないが、それは自分が未熟だからかもしれない。」
「こんなに自信満々なアイデアなんだから、強い自信が持てない自分のアイデアよりも有望だろうな…!」
…と、バカを過大評価してしまうのです。
結果、バカのアイデアが通ってしまうのです。
とうぜん、バカのアイデアを実行しても上手く行かず、バカは他人のせいにするでしょう。
また、バカが増えると、DAO内で揚げ足のとりあいが頻発して、場の空気が悪くなります。
結果、賢い人はどんどん去っていき、バカだけが残るでしょう。
そして、他の組織では誰にも相手にされない新たなるバカが、孤独感を紛らわすために そのDAOに引き寄せられてくるでしょう。
つまり、
バカがお互いに磨きをかけて更なるバカへと昇華しあい、他の新たなるバカを引き寄せてしまい、DAOが”バカの永久機関”と化してしまう恐れもあるのです。
バカの特徴と弊害
”ここで書くことが、バカにすべて当てはまる”のではなく、
「DAOに悪影響なバカには、こういうパターンが想定できる」という内容を意味です。
マウンティングが快感
バカは、マウンティングが大好きな人が多いです。
学ぶことで自分を高めるのではなく、他人を低めることによるマウンティングで、相対的に自分を高くしたいのです。
これは、直すことは困難です。
バカは、表面的には自信満々に見えても、心の奥底では莫大な不安を持っています。
なので、その不安を解消するために、頻繁にマウンティング(優位性を誇示)して自尊心を上げて自我を保とうとします。
マウンティングすることでバカの脳内で快楽物質が出て、快感を感じます。
バカは、これに依存してしまっているのです。
他人から注意されて直ったように見えても、それはペナルティを回避するためですから、根本的な人間性はカンタンには直りません。
(他人が嫌がろうと 道義的にダメでも、自分が良ければいい…という考えをも持っていますから、人間性を根本的に矯正するのは極めて困難です。)
結果、DAO内でのマウンティングが多発して、「このDAO、なんかイヤな空気だな…。」という印象を持たれてしまう可能性もあります。
視野が狭い
視野が狭く、多角的な視点での思考ができません。
なので、目立つ事例を見た場合などは、それがすべてだと思ってしまうのです。
(例:
バカ「〇〇が大ヒットしている!我々も〇〇を作れば同じように大ヒットする!」
賢い人「その裏で、〇〇を作っての失敗事例が何百倍もある。成功事例の共通点を探るべき。」
バカ「いや、でも実際大ヒットしてる事例があるじゃん!”ポジティブ思考が大切”ってあの有名人も言ってたよ!!」
賢い人「(どんな状況を想定して、どんな文脈で言ったんだよ…!?)
(ダメだ、話がまったく噛み合わねえ…。根本的なとこから説明するのも超面倒だし、理解しないだろうな…。)」
バカ「(俺の意見が正しいから、反論を止めたんだな。俺は正しい!)」 )
・・・バカは、他人の意見から学ぼうともする姿勢も希薄で、自分のみの視点で発言することが多いです。
リアルの人間関係では、嫌悪感を抱かれるリスクがあるので発言を自重していても、ネット上だと抑圧されていたモノが暴れだすかのように自己主張するバカも現れるでしょう。
そのようなバカが目立っていると、他人の思考にも悪影響を与えて、DAO全体に波及します。
賢い人は去っていくでしょうし、残ったDAOメンバー達の視野も影響されて徐々に狭くなり、結果 DAO全体に悪影響を及ぼします。
コミュニケーションコストが高い
バカは、コミュニケーションコスト(意思疎通の労力)が異様に高く、会話を成立させるのに苦労することも多いです。
「相手が何を知りたいのか?」
「相手に伝わりやすいように、どのように言語化すべきか?」
…ということを、全くと言っていいほど考えないからです。
なので、何回も聞き返さなければいけない状況も起こりやすく、時間と労力がムダに消費されてしまうのです。
短期思考・短絡的思考
バカは、深い思考ができません。
物事を短絡的に結び付けて、ドヤ顔で結論を出してしまいます。
(「即座に最適解を導き出す俺カッケー!」といわんばかりに。)
ありとあらゆる状況を想定して熟考する…という習慣が全くないため、深い思考の仕方がよくわからないのでしょう。
また、バカは長期視点で物事を考えることができません。
目先の利益最大化を最重要視しがちで、長期的な利益を考えることが壊滅的に苦手です。
(”信用”という概念が欠落している印象)
とうぜん、DAOにバカが増えたら短期的思考のもと運営されてしまい、長期存続は困難になってしまいます。
共感性が著しく低い
相手の心情を察することが壊滅的に苦手です。
なので、相手が嫌がっていても、意に介しません。
また、思い通りにいかないと不可解なほどキレやすい傾向も強いです。
まるで、「パソコンが頻繁に止まって殴りたくなる!ムキー!!」といわんばかりに、人間と機械を同列に扱っているような印象を受けることもあります。
しかし、自分が損をする(反撃される・悪評が立つ 等)自体は回避しようとします。
なので、そのようなバカには自衛策として”高圧的に接する・ペナルティを加える”などが必要になります。
結果、DAOがギスギスしてしまう恐れもあります。
孤独感を埋めたい(上から目線 かまってちゃん)
バカは、(金・コネなどの利用価値が無い限り)誰にも相手にされないので、孤独感を強く感じている場合が多いです。
信念・人生の目的などを持たず生きているので、有限の時間を使って努力をすることもなく、ヒマを持て余しています。
なので、漠然とした孤独感を感じており、それを埋めてくれる相手を探しています。
仮に、優しく接してくれる人が現れても、適切な距離感を考えずベタベタつきまとう上に、徐々に上から目線で接してマウンティングをします。
とうぜん、優しく接してくれる人も嫌気が差して、去っていきます。
そして、バカは次なるターゲットを探して彷徨うのです。
もし、DAOにそのようなバカが紛れ込んでしまった場合、とうぜん悪影響になります。
バカの目的は、DAOへの貢献ではなく”孤独を埋める”ことですから、DAOメンバーに片っ端からフレンド申請・度を越えたフリートークを仕掛けたりして、まともなDAOメンバーの時間と思考力を削っていくでしょう。
話が広げられない➡存在感アピール手段が有害
バカは、知識も知恵も乏しいので、少し高度な話になるとついていけません。
しかし、発言せずダンマリだと、自分の無能を認めることになると思っているのできません。(有能になろうとする努力もロクにしない)
なので、バカは存在感をアピールしようとします。
想定されるパターンを2つに大別すると
- 話の流れと無関係な知識を披露
- 揚げ足をとる
「1.」は、話の流れの関係ない知識をとつぜん脈絡なく披露するだけで、そこから話を広げていくこともしません。
周りのメンバーに「…で、結局 何を言いたいの?」と思わせてしまい、不要な疑問を抱かせて話の流れを断ち切ってしまうのです。
「2.」は、主張しているときに、その主張に対しての自論を述べるのではなく、「まあ、落ち着けよw」などと茶化すようなことを言ったり、「そう気張りすぎるなよw」などと上から目線で接してきたりするでしょう。
相手の主張に対して、なんの考えも持てないので、存在感アピールの為に他者を茶化すといった行動に出るかもしれないのです。
とうぜん、真面目に情報交換しようとしている人からしたら、そんな人がいると一生懸命DAOに貢献する気も失せていくでしょう。
頭が良いと思われたいので、カンタンなことを難しく話す
バカは、実際以上に頭が良いと思われたがります。
なので、やたら難しい言い回しをすることもあります。
”難しく話す”は、2タイプに大別できます。
- 専門用語を使う(賢い人が好む)
- ムダな情報を入れる(バカが好む)
賢い人が好む「1. 専門用語を使う」は、専門用語を知っている者同士なら、短い文字数で大量の情報をやりとりできるので、低コスト・高リターンなので合理的です。
反面、専門用語を知らない人からしたら、”難しい話”と認識されます。
(なので、専門用語を知らない人に対しては、専門用語を使わずに話すべきですが、そうすると必要な文字数が膨れ上がってしまうので、時間・労力が高コストとなってしまいます。)
対して、
頭を良く思われたいバカが好む「2. ムダな情報を入れる」は、誰から見ても高コスト・低リターンになります。
簡潔に伝えることが可能なのに、ムダな情報を大量に入れてきたりするので、話の本筋がつかめずに混乱してしまうのです。
・・・話は、「主張➡理由➡具体例」で話すと、相手に伝わりやすいです。
(※具体例を省いても良いし、具体例と理由が逆の順序でも良い。)
しかし、
ムダな情報を入れると、聞き手は今話していることが主張・理由・具体例の内のどれなのか わかりにくいですし、内容が飛び飛びになったりして混乱します。
また、主張をひたすら続けているのはわかるが「コレは良いアイデアだよ!」「アレはダメだわ~!」など、本人が抱いた感情を長々と主張されてしまい、肝心な”それを主張する理由”がいつまで経っても語られない…という状況もありえるでしょう。
そして、バカが言ってる内容を解読しても、一言でカンタンに伝わるような内容だったり、わざわざ言うまでもない当たり前の内容だったり します。
なので、バカが発する言葉の解読で脳がグッタリするわりに学ぶことが何もないという、”労力対効果ゼロ”の状況も多発しかねないのです。
結果論で語る
結果論とは、「結果を重視する考え方」ではありません。
結果論とは、「結果が出てから、”自分は最初からお見通しだった”と主張する」ことです。
バカは、結果が出てから「こうなる事は、あらかじめ予想できただろ!」といわんばかりの主張をします。
物事は、多様な要因が複雑に絡み合って影響しあった末に、結果が生まれます。
多大な時間と労力をかけてリサーチして考え抜いても、不測の事態は気づかないところで常に起こっているのです。
なのに、結果論で語る人は、結果が出てから「こうすれば良かったんだよ」と言って、マウンティングをしてくるのです。
ビジネスは、失敗を繰り返して成功に近づいていくものですが、結果論なバカがいると「失敗=悪」という風潮になってしまうでしょう。
反省・改善をしない
バカは、筋や道義というモノを、驚くほど考慮しません。
間違いは誰にでもあることですが、バカの場合は「なぜダメなのか?」を説明しても、反省・改善をしません。
明らかにマウンティングや八つ当たりなのに、「あなたの為に、あえて心を鬼にしてキツイことを言ってあげた」などと、逆に恩に着せるようなことを言ったりもします。
もちろん、反省したような態度をとることもありますが、それは相手からプレッシャーをかけられているからに過ぎず、その後の態度からも反省の色は伝わってこないことがほとんどです。
(スキを見せたら、プライド修復のために 故意に同じことを繰り返してくることもある。)
特に、テキストでのやりとりがメインとなるDAOでは、相手の態度がわかりづらいので、「この人は、本当に反省しているのか?」という判断が遅れます。
このようなバカが増えると、まともなDAOメンバー同士でさえも疑心暗鬼に陥り、信頼関係は空中分解してしまうかもしれません。
DAOにおけるバカ対策
「三人寄れば文殊の知恵」効果は、賢い者たちで占められた集団の場合です。
バカが混在してしまったら、謙虚な賢い者たちは自信過剰なバカに引っ張られてしまう可能性が高まります。
なので、
- DAOにバカを入れない
- 入ってきてしまったバカを賢くする
…ための対策が必要になるのです。
具体策を解説していきます。
バカをDAOに入れない
DAOにバカを入れないのは、DAO創設をするなら真っ先に考えるべき施策です。
一例として、(今後、世間でDAOが一般化してきたら)
「ガバナンストークン無料配布➡しない or 少数にとどめる」
…という施策を実行することで、バカがDAOに参加することを防ぎやすくなります。
ガバナンストークンを無料配布するのは、新規集客するには良いですが、バカも入って来やすくなります。
なので、”バカ排除のハードル”として有料販売することが有効です。
予想されるバカの行動としては、
「無料配布されるガバナンストークンを片っ端から集める➡あちこちのコミュニティに出没して孤独感を埋めようとする」
…です。
時間を持て余しているバカは、時間に価値を感じていないので、時間を湯水の如く使って無料のガバナンストークンを集めます。
バカが、ガバナンストークンを有料購入することは稀でしょう。
なので、たとえどんなに低額であろうとも、ガバナンストークンは有料販売することがバカ排除に有効なのです。
もし、新規集客をするためにガバナンストークン無料配布をせざるを得ないならば、少数にとどめるべきでしょう。
そうすれば、バカが入ってきたとしても少数なので、被害も小さくできます。
・・・バカを可能な限り排除すれば、賢い者が集まりやすくなります。
バカは他人の足を引っ張るので話し合っても無意味どころか有害です。
しかし、
賢い者同士が話し合うならば、「集合知(多数の人間の知見を集めて、より高い知見を生む)」を実現しやすくなります。
賢い者は、自分が知らない知識・知恵を知る欲求が強いため、話し合うことでお互いにメリットを与えあい高めあうことができます。
つまり、集合知を創り上げることができるので、一人の判断よりも集合知による判断でより良いアイデアなどが生まれやすくなるのです。
異なる専門分野や経歴を持つ人同士の場合は、多様性が生まれるので思いもよらぬ化学反応が生まれて革新的なアイデアが生まれる可能性も高まるでしょう。
「集団は、バカの思考に引っ張られやすい」という原則をDAOメンバーに知らせる
謙虚な賢い者が 自信過剰なバカに引っ張られてしまうのは、自信と実力が釣り合ってないから起こる現象です。
- 賢い者➡実力に比べて、自信が足りない
- バカ➡自信に比べて、実力が足りない
…と言い表すこともできます。
なので、実力に合った自信を持ってもらうことが重要です。
具体的には、一例として
- DAOメンバー全員に(前述した)ダニング=クルーガー効果を必ず解説
- その上で、許容範囲を超えて自信過剰なバカは出禁
…などが良いでしょう。
これは、今すぐにできる対策であり、労力もさほどかかりませんので、すぐにでも実行すべきでしょう。
また、
⬇DAO内の新規メンバー用ページ・チャンネルなどに この記事へのリンクを貼れば、有限の時間と手間を節約できますし、僕も嬉しいです。
議論しない
賢い者たちだけが集まって話し合って情報交換して知見を教えあって、アイデアへと昇華していくのは良いですが…、
「出来上がった どのアイデアが最良なのか?」は議論せず、それぞれが具体的なプロジェクト案をPDFなどにまとめて発表(加えて、スピーチしても良い)、そして機械的に投票すべきでしょう。
・・・議論しない事で「アイデアが極端になりやすい」というリスクを回避しやすいメリットがあります。
集団内においては、常識的な意見や行動は注目されづらい一方、極端な意見や行動は注目されやすいです。
集団の意思決定は、「場の空気に流されて極端になりやすい(=集団極性化)」という傾向があるのです。
⬇”集団極性化”が起こる流れ
- 集団において、常識的な意見よりも、極端な意見が注目される
- 注目を集めた意見は存在感が強く、賛同者が増えて多数派になる
- 多数派になり、更にその極端な意見の存在感が強まる
- 多数派に同調しやすい雰囲気・疑問を問いにくい雰囲気になり、肯定意見が出やすい
- 「多数派に属した方が、責任が分散される」という意識が働く
- 極端な意見が採用される
・・・そして、”極端な意見”は、「極端に過激or極端に保守的」の二極化しやすい傾向があります。
どちらに傾くかは、集団の初期メンバーに強く影響されます。
初期メンバーが過激な意見を好むならば過激な意見を肯定する雰囲気ができますし、逆に初期メンバーが保守的な意見を好むならば保守的な意見を肯定する雰囲気ができます。
いずれにせよ、その場の雰囲気に肯定されやすい意見が出やすくなる…ということです。
仮に、
自分1人では思いついても絶対に発表しないような(合理性が伴わない)極端な意見であっても、他の賛同者が多数いる場合は責任が分散されて圧倒的に軽くなるため、ロクに考えずに極端な意見に賛同してしまうのです。
バカが多いDAOであるほど、その傾向は顕著になるでしょう。
なので、それを回避するために「議論を挟まず投票」が有効なのです。
・・・また、賢い者たちが集まっていた場合でも、アイデアが出来上がった後において「議論しない」は有効です。
それぞれのアイデア提案者は「自分のアイデアが最良である」と思っています。
誰の目から見ても明らかに、圧倒的に良いアイデアを他者が提案していた場合は、DAO全体のメリットを重視してそちらに賛同してくれるかもしれません。
しかし、どのアイデアも甲乙つけがたい場合は、議論は泥沼化する恐れもあるでしょう。
「何を重視するか?」「重要度の順位」は、人によって違うのがとうぜんであり、必ずしも一致しないからです。
- ”新規集客”を重視するアイデア
- vs ”既存顧客への更なる価値提供”を重視するアイデア
- vs “利益率”を重視するアイデア
- vs “ブランディング”を重視するアイデア
…などが、カチ合ってしまうこともあるでしょう。
資金と労力は有限ですので、すべてを併行することが困難です。
そこで、「どのアイデアが良いのか?」を議論してしまうと、DAOの強みが発揮できません。
⬇DAO運営をするなら、議論を挟まずに 匿名で投票(多数決)をすべきでしょう。
アイデアが出そろった後に議論をしてしまうと、
「アイデアAが○○なので最良だ。」
「いや、□□なアイデアBの方が良い。なぜなら市場動向が~」
…と白熱していき、否定的な態度をとってしまう(とられてしまう)こともあるでしょう。
もちろん、賢い者たちは不満を感じても それを表に出すことは少ないですが、心の奥底には不満が溜まっていくでしょう。
それが続くと、不満が許容ラインを超えた者は無言で去っていき、ガバナンストークンは売却されて相場価格下落につながる恐れもあります。
つまり、賢い者たち同士でも、決裂は起こりえるのです。
なので、それを回避するために、「議論しない」が有効なのです。
なので、各々が自分のアイデアを最大限わかりやすく伝えきったうえで、議論せずにDAOメンバーが投票する…というのが、適しています。
それが、DAOの強みを発揮できる在り方になるでしょう。
世界観(理念+ストーリー)に共鳴する人だけを集める
理性は「長期視点での保身手段」
人間は、本来は自分の利益を他者と争う生き物です。
しかし、動物に比べて理性が発達しているのは、”長期的で複雑な思考”ができるからです。
なので、
「この人に恩を売っておいた方が、いざというとき味方になってくれそうだな♪」
「この人に恨まれたら、いつか報復されるかもしれない・・・!」
…というように、”長期視点での打算的思考”ができるのです。
その”長期視点での打算的思考”こそが”理性”です。
これは、他人の気持ちを誠実に考えているようで、結局は自分の保身のみを考えている状態ともいえます。
だから、状況が変わったら、急にフレンドリーになる人や、急に攻撃的になる人がいるのです。
これは結局、人間が打算で動く生き物だからです。
(純粋な誠意は、”オマケ”や”気まぐれ”にすぎないのかもしれません。)
善意や友愛は
辛うじて立っている
老人みたいなもの・・・!ちょっと負荷を与えれば
あっという間にへたりこむ筋力!賭博堕天録カイジ 和也編 10巻 より
特に日本人は、匿名や集団になると、スイッチが切り替わったように強気にふるまう人も少なくありません。
普段はストレスを押し殺して仕事をしているサラリーマンも、報復されない状況と判断すると他者に攻撃的になるのです。
(友達と話すのが楽しくて、つい はしゃぎすぎた…ではなく、ムダに大声で横柄な態度をして自己顕示する)
しかし、
理念を強く共有すれば、「自己保身<理念の実現」という、人間の(普段は発揮されない)良さが発揮されるのです。
理念を共有する者同士は、高い領域で共鳴
理念とは、「個人または集団が持つ使命感・価値観」と言い表すことができます。
理念を共有する者同士は、自己保身よりも高い領域で共鳴しあうことができます。
ほとんどの人間が仕事に求めるのは、「より楽な仕事・より高い報酬」です。
これは、理念がなく”完全に金の為に、仕方なくやる労働”だからです。
しかし、理念を共有したうえでの仕事なら、努力量に対しての報酬が少なかったとしても、実現したい未来に向けて情熱的に努力するのです。
(※これを悪用して、部下に理念を強要・洗脳するのがブラック企業の”やりがい搾取”)
これは、自己保身よりも理念の実現を優先している状態です。
つまり、他者と理念を共有できるならば、自己保身を超える高い領域で共鳴しあうことができるのです。
お互いよく知らない人間同士でも、”理念を共有している”という一点のみを証明できれば、高い領域で通じ合うことができるのです。
なので、
DAOでは理念を打ち出して、「その理念の実現に協力したい!」という志を持った人のみを集めると良いでしょう。
「理念+ストーリー=世界観」を語る
理念に共鳴してくれる人を集めるといっても、
「我がDAOの理念は、〇〇の実現です!」
…の一言だけでは、新規に人は集まりません。
その理念を理解・共鳴してもらうためには、
- 過去のストーリー=これまでの軌跡・既存システムで苦労した事
- 未来のストーリー=DAOで実現したい理想像
…を伝えることが重要になります。
ビジネスにおいて、”感情的価値”を生み出すためには「世界観」が必要です。
ブランドイメージと言い換えても良いです。
世界観(ブランドイメージ)で感情的価値を強く感じてもらうことができれば、ビジネス上 圧倒的に有利になります。
(※あらゆるものが存在する現代においては、機能的価値(=良コスパ・時間短縮・手間いらず)を生み出すものは すでに満たされていますし、満たされていないブルーオーシャンを見つけて新製品を開発・販売しても、ライバルもマネしてきます。
マネをするライバルは、その新製品を分析すれば開発費も少なくて済みますし、その新製品の消費者レビューに書かれている要望や不満点に応える新機能を1つか2つ付加すれば、そちらの方が機能的価値が高くなってしまいます。
なので、機能的価値よりも、感情的価値を重視した方がビジネス上 有利なのです。)
そして、世界観は「実現したい理念+それを伝えるためのストーリー」で構成されます。
なので、DAOでは世界観を打ち出すことによって、それに共鳴してくれた人がDAOメンバーになってくれやすくなります。
そして、もしバカが入ってきたとしても、その世界観に共鳴しているなら、バカであるのを自発的に改善しようと努力してくれるでしょう。
(改善する努力すらしなかったら、とっとと追放すべき)
DAOが一般化すればするほど、バカが入ってくる確率は上がってしまいます。
なので、世界観を伝えることは、マーケティング戦略において有効であると同時に、
- DAOに入ってきてしまったバカに、自発的な改善をうながす
…という自浄作用の効果もあるのです。
もしかしたらDAOは、世界中のバカを賢くして人類全体の知性が上げていく…という未来すら実現できる可能性を秘めているのかも・・・!?
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