地方自治体×DAOでVTuber運営!?メタバース展開も可能

DAO

NF亭ショウタです。

地方自治体によるDAOが、増えていく兆候が生まれています。

また、地方自治体によるVTuber活用も、多くの事例があります。

そして これからは、DAOでVTuber運営がされる事例も生まれる可能性が高いです。

 

この記事では

  • 「地方自治体×DAO➡VTuber運営」とは?
  • 可能な戦略
  • 未来予測

…を解説していきます。

「地方自治体×DAO➡VTuber運営」が生まれる?

地方自治体のDAO活用が増加する兆候

自治体による、新テクノロジーを活用した地方創生の事例は、日々生まれています。

⬇自治体によるNFT・メタバースでの地方創生の例

「鉄腕アトム」NFTメタバースゲーム化!全国の自治体と提携
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北海道 自治体「現地でのみ買えるNFT」ふるさと納税返礼品の実験
「現地でしか入手できないNFT」があります。地方自治体が公式に発行するNFTです。この事例から、地方自治体がどのようにNFTを利用すべきかの本質を学べます。「NFTの詳細」「メリット・デメリット」「未来予測」を解説します。

自治体といえば、頭がカタいイメージがありますが、ピンキリです。

イメージそのままに頭がカタい自治体もあれば、時代の流れに柔軟に対応しようとする自治体もあるのです。

 

そして、自治体によるDAO運営が活発化する兆候も起きています。

※DAOのシステムの詳細については、⬇こちらで解説。

DAOとは?ブロックチェーン・仮想通貨との関係をわかりやすく解説
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実用化にいたっている自治体は まだ極少数ですが、将来的には自治体のDAO活用の事例はドンドン増えていくでしょう。

 

そして、「DAOで何を運営するのか?」というと…

  • メタバース開発
  • NFT販売

…などがまず筆頭に上がります。

(後述する)山古志村では、すでに実行されています。

 

すでに複数の自治体がDAOを取り入れてのプロジェクトを計画しています。

詳しくは後述しますが、自治体によるDAO活用の流れは、確実に起こっているのです。

 

そして、メタバース・NFTだけでなく、VTuber運営にもDAOを活用することができます。

VTuber運営もDAO化

VTuber市場は、国内だけでも2万人以上がいる超巨大市場です。

それだけに群雄割拠な超レッドオーシャンであり、新陳代謝も激しいです。

毎日のように多くの新人がデビューしている一方、活動が軌道に乗らずに ひっそりと活動休止する人も数多く存在します。

活動を軌道に乗せるには、”運と実力”の両方が必要なのです。

 

そして、自治体がVTuberを活用する事例も既に多くの事例があります。(後述)

近年では、自治体が自前でVTuber運営をするよりも、すでに活動している既存VTuberを起用する…という流れが増えています。

自治体の立場からすれば、未知の領域であるVTuberを自分で(または外部企業に業務委託して)新規運営するよりは、

すでに活動して軌道に乗っている既存VTuberを起用した方が、運営コストも失敗リスクも抑えることができるため、合理的なのです。

2023年2月8日には、世界最大手VTuber事務所ホロライブのメンバー3名が、東京都の観光大使に任命され大きな注目を集めました。

画像引用

「地方創生×VTuber」という組み合わせが、多くの人に認知された…といえるでしょう。

地方創生をしたい より多くの自治体が、VTuber活用を運営戦略の選択肢に入れるのは確実です。

 

しかし、自治体が自らVTuber運営する流れも、今後 再び起こりえます。

DAOというシステムを活用することによって、VTuber市場を深く知る有識者たちが集まりやすくなるからです。

DAOのメンバー達が

  1. Discordなどで交流・情報交換
  2. VTuber運営戦略のアイデアを、具体化して発表
  3. ガバナンストークン保有者による投票で、実行する戦略を決定

…という流れで、VTuber運営戦略を考えてくれるので、自治体は少ないリソースで運営していくことができます。

 

⬇VTuberは、メタバースとも相性が極めて良く、自治体がメタバース運営をする際にも「メタバース×VTuber」の相乗効果を生むことができます。

メタバースは「VTuber・仮想通貨・NFT」で形成されていく
Facebook社が社名を「meta」に変更するなど、大企業がメタバース事業をはじめる事例が相次いでいます。事業をはじめる理由は、経済圏での活動で利益を得るためです。メタバースによって生まれる経済圏を構成する「人・お金・所有権」を解説。

なので、VTuberのDAO運営は、複数の地方自治体で取り入れられていく可能性が高いのです。

自治体DAO 実例

先進事例:山古志DAO

地方創生にいち早くDAOを取り入れた自治体が、新潟県長岡市の”山古志村”です。

 

山古志村は、NFTを地方創生に取り入れた先行事例として有名な村であり、メタバース展開もしています。

つまり、NFT・メタバースを接点に、山古志村の魅力を発信しているのです。

錦鯉NFT!消滅寸前の限界集落(村民800人)の地方創生の戦略
限界集落が、最先端のNFTを駆使しています。メタバース展開もあります。目的は限界集落の町おこしです。以前はご当地ゆるキャラなどでの町おこしが活発でしたが、山古志村では、最先端テクノロジーによる町おこしプロジェクトが進行中なのです。

引用元

そして、DAOのシステムも取り入れています。

引用元

山古志村は、新テクノロジーを積極的に町おこしに取り入れており、これからも注目すべきプロジェクトと言えます。

具体的な内容は、後述します。

日本初”複数自治体の連合DAO”:美しい村DAO

美しい村DAOは「美しい村連合(2005年設立)」のDAOプロジェクトです。

”デジタル村民”となるためのNFTを販売して、デジタル村民はリアル村民と同じく村民向けサービスを受ける権利などを得ることができます。

「複数の自治体が参加するDAO」としては、日本初となります。

複数の自治体が提携・協力しあってDAO運営することで、より効果的な地方創生を狙っています。

 

2024年3月末までの展望として、

  1. 各地方の自然環境(果実栽培・稲作・森林)を活用してのサービスを受ける権利をNFT販売
  2. デジタル村民1000名
  3. 30町村が参画するよう呼びかけ

…を目指しています。

株式会社ガイアックスがコミュニティサポートをしています。

絶海の孤島:DAOヶ島

日本最南端の離島、青ヶ島によるDAOを活用しての町おこしプロジェクトです。

JPYC株式会社の代表取締役が青ヶ島に移住したうえで、計画されています。

また、移住者を受け入れるための、シェアハウスも運営される予定です。

青ヶ島は、渡航が困難な離島ですが、その独特の形状により、神秘的な島として知られています。

いずれは、青ヶ島全体がメタバース化されるかもしれません。

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地方自治体×VTuber実例

地方自治体によるVTuber活用はすでに多くの前例があります。

個人運営VTuberが、地方自治体と連携する事例も増えています。

それらの極一部を、紹介します。

茨城県 自治体運営VTuber:茨ひより

茨城県自治体が運営するVTuberです。

(茨城県の大井川知事の前職=ニコニコ動画の運営会社であるドワンゴの取締役)

2018年という早い時期から活動開始しており、

…という高い経済効果を生んでいます。

 

選挙啓発など、自治体の広報役としての役割も担っています。

 

また、茨城県内の名所の紹介なども行っています。

 

また、「THEカラオケ★バトル」に出場して優勝するなど、VTuber視聴者層以外の一般層にも知られつつあり、今後も知名度が上がっていくと思われます。

埼玉県 公認VTuber:春日部つくし

個人運営のVTuberですが、埼玉県主催のオーディションで選ばれて、2021年11月14日に埼玉県の観光大使となりました。

埼玉県が運営しているのではなく、個人として活動している既存VTuberを、埼玉県が一般公募して観光大使を委任しているのです。

個人運営VTuberが県公式の観光大使となったこの事例は、春日部つくしさんの元々の知名度もあり大きな注目を集めました。

その後も、任期は継続中です。

成人式に出席したり、県と合同でメタバースイベントを行ったりと、埼玉県の魅力を発信する活動を行っています。

埼玉県公式運営メタバース!自治体公認ご当地VTuberとの融合戦略
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北海道釧路市 公式黙認:鬼霧シアン

北海道釧路市で活動する個人運営VTuberです。

今まで、地方新聞に多数掲載されており、冠ラジオ番組を持ったり、地元イベントにも着ぐるみで出演したりしています。

引用元

また、⬇成人式に出席したり、

⬇釧路市役所にパネル設置されたりしています。

現在は、”公式黙認”らしいですが、「もはや公認じゃね?」と思わせる活動をしています。

静岡県 木乃華サクヤ

2023年の静岡市長選挙における啓発キャラクターとして、静岡県ご当地VTuberの木乃華サクヤさんが起用されました

 

木乃華サクヤさんは、静岡新聞社・静岡放送・SBSラジオの公認VTuberであり、静岡放送株式会社が運営しています。

地元密着型メディアが運営しているので”情報拡散力”というアドバンテージを持っており、地方創生において高い優位性を持っています。

「地方創生×VTuber」もDAO運営が可能

NFT・メタバースといった新テクノロジーを地方創生に活かす事例は、増加し続けています。

⬇地方創生に関する記事リスト

地方創生
「地方創生」の記事一覧です。

地方の魅力を多くの人に知ってもらう手段として、NFT・メタバースが有効なのです。

そして、これらの戦略もいずれはDAOで運営されていく事例も増えます。

そしてとうぜん、「地方創生×VTuber」をDAOで運営する事例も生まれてくるでしょう。

前述した通り、VTuberによる地方創生は多数の実例があり、メタバースへの活用もしやすいからです。

 

そして、(前述した)山古志村では、NFT・メタバースのみでなく、VTuberの動画も1本のみですが投稿されています。

引用元動画

今後の戦略において、”山古志村ご当地VTuber”がDAOで運営されるかもしれません。

そうすれば、NFT・メタバースに加えて、VTuber界からも集客のチャンスが生まれるのです。

 

地方創生を目的としたVTuberをDAO運営するのは、これからの時代において定番戦略となっていくかもしれません。

メリット

先行事例としての優位性を得やすい

「地方創生VTuberを運営するDAO」の先駆けとして、先行事例となれます。

(前述した)山古志村は、NFTによる地方創生の先行事例として有名になり、その後の動向にも興味を持たれやすいという優位性を得ています。

同じように、

VTuberによる地方創生をするDAO の先行事例として知られれば、その後も興味を持ってもらいやすく、情報拡散もされやすくなるので有利になります。

投資家・地元民からの興味

ガバナンストークンを販売すると、まず投資家が興味を持ってくれやすいです。

先行事例として革新性を上手くアピールできれば、購入してもらいやすくなります。

 

また、地元民も興味を持ってくれやすいです。

もちろん、「地元民であり、DAOを理解している人」の総数はかなり少ないでしょうが、一般視聴者として応援してくれる可能性は高まります。

言語の壁が格段に低くなる

DAOは、世界中の人と繋がることができる組織体系です。

Discordでコミュニティ運営がされることが一般的ですが、そこでのチャットが外国語であっても、カンタンに翻訳することが可能です。

言語の壁が格段に低くなるので、外国人との意思疎通も十分可能です。

 

そして、外国人が住む国のVTuber事情についても、教わることができるでしょう。

つまり、海外のVTuber視聴者層へのアプローチ戦略も思いつきやすくなるのです。

有識者による圧倒的な”集合知”

DAOを理解している人は、情報感度が高く、高い思考力を持つ人が多いです。

それらが集まるDAOは、有識者による集合知が形成されます。

なので、多角的な視点から VTuber運営の多種多様の戦略アイデアが生み出されやすくなります。

デメリット

自治体に有識者がいない

DAOやガバナンストークンといったモノを理解したうえで、それを活用してプロジェクトを企画できるような有識者は、自治体にいる可能性は低いでしょう。

なので、(少なくとも運営初期は)外部の企業と提携する…ということが必須となります。

とうぜん、その企業への報酬が、VTuber運営資金とは別途で必要となります。

発言など、厳しい目で見られる

公的機関である自治体は、規範とならねばならない存在なので、とうぜん発言にも制限がかかります。

一般のVTuberなどはかなり自由奔放な発信内容だったり、過激な発言もできるのですが、自治体公式VTuberは発言に制限がかかります。

従来の地方自治体のイメージと比べると、割とカタさはなく 親しみやすい印象ではありますが、過激な発言はリスキーなのです。

”良いアイデア”よりも”理解しやすいアイデア”が採用されやすい

実行する戦略アイデアは、トークン投票で決定されます。

その際、

  1. 長期視点で、深い考察から導き出されたアイデア
  2. 短期的に結果が出る、キャッチーなアイデア

…の2つがあった場合、「2.」が採用されやすくなります

 

「1. 長期視点で、深い考察から導き出されたアイデア」は、

  • 背景(市場動向の予測・マーケティング理論)
  • 本題(具体的内容)

…などを伝える際に、高度な内容の長文になってしまうため、時間と思考力を使って読んでくれるメンバーは かなり少数になってしまうかもしれません。

 

対して、

「2. 短期的に結果が出る、キャッチーなアイデア」

は、短いカンタンな文章で説明しやすく、わかりやすい刺激があるため、投票されやすく 実行されやすくなってしまうリスクが あるのです。

情報が格段に漏れやすい

DAOは、不特定多数のメンバーが出入り可能です。

つまり、どんな人間が紛れ込むのか、まったくわからないのです。

ガバナンストークン保有者はもちろん、保有していなくてもDiscordによるコミュニティの会話内容は誰でも見ることができます。

つまり、ライバルとなる競合他社には計画内容が筒抜けになってしまうのです。

 

また、悪質なライバルに狙われてしまった場合は

  1. ガバナンストークンを大量に購入・保有
  2. DAOに悪影響なアイデアを「提案➡投票➡可決➡実行」

…という方法で、強引に潰されるリスクもあります。

 

対策としては、一部DAO化(後述)が適しているでしょう。

緊急の意思決定が困難

DAOでは、アイデアを実行するには、

  1. 提案
  2. 投票開始➡投票期日まで待つ
  3. 可決
  4. 実行

…のステップを踏まなければなりません。

とうぜん、緊急時の迅速な意思決定には不向きです。

重要人物が急にいなくなるリスク

特定のメンバーがいることが前提のアイデアを実行する際には、リスクが高いです。

「自分は、●●についての専門知識・専門スキルがあるから、任せてくれ!」

…という感じでアイデアが実行されても、上手く行く保証はありません。

 

思うような成果が出ず、その本人が飽きたりした場合は、トンズラされてしまう恐れがあるのです。

可能な戦略

海外層も狙う

DAOの存在を「海外のVTuber好きなDAO有識者」に知ってもらうために、

 

現在のVTuber運営において、海外視聴者の獲得は定番の戦略となっています。

なので、英語字幕を付けたり、タイトルの他言語対応などが有効です。

 

VTuberはもはや世界的な超巨大市場ですので、海外視聴者へのアプローチは必須と言えます。

とうぜん、その視聴者が日本旅行する際は、旅行先の選択肢の上位に来やすくなるでしょう。

ふるさと納税の返礼品にする(企業に業務委託)

地方自治体へのふるさと納税の返礼品として、NFTをプレゼントする事例は増えています。

⬇参考記事

「ふるさとCNP」CryptoNinjaふるさと納税のNFT活用戦略を考察
日本を代表するNFTシリーズが自治体向け事業を始めました。ふるさと納税者を対象にNFT配布されます。第一弾が北海道余市町であり、地方創生の革新的な事例です。「ふるさとCNPの詳細」「可能な戦略」「未来予測:自治体メタバースとの融合」を解説。

 

同じように、

  • ふるさと納税の返礼品として、地方自治体のDAOのガバナンストークンをプレゼント

…という施策も可能です。

DAOを理解している情報感度の高い人たちが、自治体公式のVTuber運営に参加してくれます。

また、一回参加してくれた人は、その後の動向も気になるので、継続的に参加してくれるようになります。

 

そして、自治体向けに公式DAOの運営を教えるサービスを提供する企業も登場するでしょう。

(前述した参考記事の ふるさと納税の返礼品としてNFTを発行する事業に株式会社あるやうむが提携しているように。)

既存VTuber事務所と提携

既存のVTuber事務所と提携するパターンも、低確率ながらありえるかもしれません。

例えば、ユニバースプロダクション株式会社では、複数の地方テレビ局と提携してのVTuber運営を進めています。

公式サイト

同じように、自治体の公式VTuberの運営を請け負う事務所が生まれる可能性もあるでしょう。

 

その時に、DAOのシステムを活用して運営される可能性もあります。

つまり、「DAO運営を請け負うVTuber事務所」が生まれるかもしれません。

⬇すでに、DAOでVTuber運営を新しく始める事例はあります。

完全なDAO×VTuber!NFT保有者コミュニティで可能な戦略
DAOによるVTuberプロジェクトは複数存在しますが、それらは”完全なDAO”ではなく”一部DAO化”です。しかし今回「完全なDAO×VTuber」のプロジェクトが開始。その「メリット デメリット・可能な戦略・未来予測」を解説。

自治体からしても、”DAOのシステム”と”VTuber運営”両方に精通した有識者と提携した方が、確実性が高いでしょう。

メタバース(パラリアル)制作もDAO

自治体公式VTuberをDAO運営するとともに、自治体公式メタバースもDAO化することもできます。

(前述した山古志村では、DAOでメタバース運営もされています。)

自治体公式VTuberの活動の場の1つとして、メタバースは大変有効です。

⬇関連記事

メタバースは「VTuber・仮想通貨・NFT」で形成されていく
Facebook社が社名を「meta」に変更するなど、大企業がメタバース事業をはじめる事例が相次いでいます。事業をはじめる理由は、経済圏での活動で利益を得るためです。メタバースによって生まれる経済圏を構成する「人・お金・所有権」を解説。

なので、メタバース運営をするDAOを別途創設してもよいでしょう。

(VTuber運営DAOでメタバース運営も兼ねても良い。)

 

加えて、その案内・広報ポジションとして、VTuberを活用することもできます。

XR展開

VTuber運営するとともに、XR(VR・AR・MRなどの総称)に戦略展開もできます。

⬇AR・MRについてはこちら

「AR(拡張現実)・MR(複合現実)×メタバース」地方創生の戦略
地方創生戦略として、メタバースが活用されていくのは確実ですが、AR・MRの活用で、戦略の幅が格段に広がります。さらに”メタバースの多様化”も、視野に入れておく必要があります。「AR・MR×メタバースによる地方創生の戦略」を考察します。

パラリアル(実在の名所のメタバース)を運営して、そこでの広報・案内役ポジションとすることができます。

また、現地へ訪れたときに、AR・MR対応のスマートグラスやスマホアプリで見ると、VTuberが名所の案内をしてくれる…というのも可能です。

必要に応じて”一部DAO化”

VTuber運営のすべてをDAO化した場合、自治体としてふさわしくない施策が可決されてしまう可能性もあります。

例えば、

⬇”セクシーなASMR”などは、女性や子供も対象となる 自治体の地方創生には適しません。 個人的には好きです ムフフ。

しかし、完全なDAOにした場合は、それが可決されてしまう恐れがあります。

 

対策としては、自治体サイドが

  1. 可決されたアイデアに対する拒否権を持つ
  2. 一部DAO化(そもそも、投票にかけるアイデア自体を自治体が決める)

などをすることが有効となります。

AI Tuber運営

AI Tuber(AI搭載VTuber)は、急速に注目されています。

これからも進化していき、人間と判別が困難なレベルになっていくでしょう。

 

そして、AI Tuberを自治体公式VTuberとすることも有効です。

⬇すでに、地方自治体によるAIキャラ活用事例はあります。

鳥取県自治体”メタバース課”設立&AI職員!地方創生のAI活用の時代
鳥取県自治体が「メタバース課」を設立しました。自治体のメタバース課の設立は初の事例です。さらに、有名なNFTシリーズから「AI職員」も採用されました。(こちらも初)「メタバース課の全体像」「可能な戦略」「未来予測:AIでの地方創生時代」を解説。

しかし、地方自治体がイチからAI開発するのは、資金がかかりすぎてしまいます。

⬇AI開発費用の一例

引用元

なので、既存のAI技術を利用してのAI Tuber運営の方が現実的でしょう。

DAOでは、「AIを活用して、どのような発信内容にするのか?」という方向性を決定していくのです。

 

もちろん AIなので、発信する情報が正しくないことも頻繁に起こりえるでしょう。

なので、大局的な方向性をいうならば、現時点では

地方の魅力を「視聴者に教える」のではなく、「視聴者と共に学ぶ」様な発信のほうが適しているでしょう。

 

具体的には、ネット上のご当地の面白い情報を検索しながら雑談したり、Googleストリートビューでご当地の名所を巡ったり…などです。

もちろん、そのご当地に興味がない人にも興味を持ってもらえるための工夫も必要になります。

 

AI技術はこれから爆発的に伸びていくのは確実なので、自治体公式AI Tuber運営は大きな可能性を秘めています。

未来予測:AI Tuberとの差別化➡Vlog

AI Tuberの進化➡特定ジャンル特化AI Tuberも増加する?

(前述した通り)AI技術の飛躍的進歩により、AI Tuberも急速に注目されています。

⬇関連記事

”AI×VTuber”とメタバース活用!ChatGPT・Bardが参入する未来
AIの急激な進化で、AIを搭載したVTuberが増加しています。今後は、巨大経済圏を形成していき、メタバース市場への活用も進みます。将来的には、世界中のAI開発企業がVTuber運営を開始する可能性も高いです。AI Tuberの実例も多数。

歌配信・ゲーム配信などは、少し見ただけでは人間と勘違いしそうなほど高クオリティです。

もちろん、ところどころ変な発言をしてしまうのですが、プログラムの改良により、近い将来人間とまったく遜色ないくらいのレベルになるでしょう。

 

とうぜん、開発企業は多種多様のAI Tuberを運営して、利益を最大化しようとするでしょう。

特定のジャンルの情報をネット上から瞬時に収集して、ギャグを交えて娯楽性高く発信する、ジャンル特化型AI Tuberの運営が可能になります。

⬇例えば、超常現象・オカルト特化VTuber無月めもりさんは、シュールなギャグを交えて発信していますが…

このような内容のコンテンツも、近い将来AI Tuberが量産できるようになるでしょう。

つまりあらゆるニッチジャンルには、それに特化したAI Tuberが生まれてライバルとなるのです。

 

なので、人間のVTuberは AI Tuberが活動困難なジャンルで活動をする…というのが超重要になってくるのです。

AI Tuberが活動困難なジャンル➡Vlog

「可能な戦略」の項で、AI Tuberの戦略について解説しました。

自治体に無関係な企業も、実行可能な戦略ですが…、

ここでは逆に、

「人間のVtuberが、AI Tuberと差別化する方法」

…を、解説していきます。

 

一例として、

地方の名所などを周るVlogを発信するのは、AI Tuberがかなり活動しにくいジャンルとなるでしょう。

なぜなら、

  • AIは、現地の動画を自分で撮影できない(ネット上から他人のを調達したら、盗用になる)
  • 人間がわざわざ現地に動画撮影に行くのは手間がかかり、AI Tuberの強みが発揮できない

…という要因があるからです。

(AI搭載ドローンによる名所の撮影は、誤作動などで人間との接触事故を起こす恐れもあるので、とうぶんは実用化できないでしょう。)

 

(※AI Tuberも、”引用元を明記して他人のコンテンツを引用する”ということは可能です。

しかし、大原則として「引用する部分=サブ・自分自身の意見や主張=メイン」です。

つまり、他人の動画・Vlogを数秒間ではなく、何分間も引用してしまったら、それは引用の範囲を逸脱してしまうのです。)

 

なので、DAOメンバーが自ら動画撮影してくれて、VTuberはそれを見てリアクションをする…という動画でも、良いでしょう。

自ら撮影した動画でも、メンバーが撮影してくれた動画でも、そのご当地のVlogとして成立します。

 

Vlogなら、「日本文化に興味を持つ海外の視聴者」にもアプローチすることができます。

英語字幕をつけるVTuberはすでに存在しますが、

⬇Vlogなら”日本の名所”を視覚的に楽しむことができるので差別化要素になります。

⬇また、”食べ歩き”のVlogもAI Tuberにはできません。

(「味覚搭載AIが物理的な体を得て、現実世界で食事」するのは技術的に可能になっても、”食糧危機”が叫ばれている建前、弾圧されるでしょう。

わざわざ、AI Tuberが それをするメリットも特にない。)

「共創」の時代

DAOの本質は、「共創」です。

従来型の「運営からファンへ、完成コンテンツを一方的に提供」ではなく、DAOは「ファンが運営に参加して、共に創る」という在り方を実現できます。

(もちろん、ガバナンストークンの相場価格が上がったら売却益を得られる「投資」の本質も持ち合わせていますが、投資目的だけならDefiなど 他の選択肢の方が合理的でしょう。)

わざわざ、有限の思考力と時間を使ってDAOでアイデアを出してくれる人は「共創」を楽しむために来てくれるのです。

 

web3.0時代の地方創生において、DAOによるVTuber運営は高い可能性を秘めていると言えるでしょう。

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