NF亭ショウタです。
鉄腕アトムが、メタバースで「地方創生NFTカードゲーム」になります。
自治体コラボも決定しています。
日本が誇るマンガの神様・手塚治虫先生の名作と、最先端テクノロジーの融合が、どのような効果を生むのか・・・?
この記事では、「NFT×地方創生」の前例をまじえながら、地方創生NFTカードゲームの戦略考察・未来予測をしていきます。
鉄腕アトムの地方創生NFTメタバースゲームとは
手塚治虫のマンガ・鉄腕アトムの「メタバース連動型のNFTトレーディングカードゲーム」のプロジェクトが進行中です。
地方創生の効果もあります。
メタバース「XANA」上でプレイ可能なNFTゲーム「NET DUEL」で、使用できるカードシリーズです。
コロナ禍で冷え込んだ地方経済の回復のため、有名な作品を使ってメタバース連動型NFTカードゲームを世界にPRするプロジェクトです。
- 手塚プロ:世界的に有名な多数のマンガ・アニメ作品を保有する手塚プロ
- J&J事業創造:日本中の地方自治体・名所とのネットワーク
- NOBORDER.z:ブロックチェーン開発・メタバース開発・マーケットプレイス運営
…の3つの企業が協力して、実施されるプロジェクトです。
NFTカードゲーム内で使用できるオリジナルカード発行
NFTカードゲーム特化のメタバース「NFT DUEL」で使えるカードが発行されます。
NFT DUELというメタバース内では、多くの人が行き交っており、相手が見つかればカードバトル(デュエル)が開始されます。
まるで、遊戯王のような世界観を楽しめるのです。
(詳しくは、後述。)
自治体とコラボ
地方自治体とのコラボも予定しています。
コロナ禍で冷え込んだ地方経済の活性化を目的として、全国各地の地方自治体とのコラボをしていく予定です。
手塚治虫マンガ作品は世界的に有名ですし、日本は観光地としても人気がある国です。
そして、急激に注目を集めているメタバースやNFTを利用したプロジェクトなので、注目を集めることができるでしょう。
渡航制限が解除され自由に海外旅行ができるようになれば、このプロジェクトで日本の地方に興味を持ってくれた人が観光に来てくれる可能性が高まるのです。
最初のコラボは鳥取県
最初のコラボが決定しているのは、鳥取県です。
鳥取県は、県を挙げて宇宙産業に取り組んでいます。
日本を代表する星空継続観察をする都市なので、「星取県」とも呼ばれています。
日本において、宇宙産業のイメージが特に強い県です。
宇宙産業に加え、鳥取県の様々な名所や特産品など、鳥取県の魅力を表現したNFTカードを発行して、世界に向けて発信していくでしょう。
ご当地の魅力を強調したカードのデザイン
カードデザインは、海・林・山・畑・建築物など、多岐にわたる名所を取り入れています。
各地方にはそれぞれ多くの名所があります。
それらと鉄腕アトムキャラの画像を組み合わせれば、NFTカードを作れるのです。
カードデザインはシンプルで、色彩豊かなカラーリングです。
これらのような名所がカード化されれば、多くの人の目に触れるでしょう。
3社による合同プロジェクト
NOBORDER.z、手塚プロダクション、 J&J事業創造の3社が合同で実施するプロジェクトです。
1社ずつ、解説します。
NOBORDER.z
- メタバース「XANA」
- NFTマーケットプレイス「XANALIA」
- NFTカードゲーム「NETDUEL」
…を開発しています。
⬇メタバース「XANA」上で行われるカードゲーム「NET DUEL」は、まるで遊戯王のような世界観ですよね。
そして今回、鉄腕アトムがNET DUELでのNFTトレーディングカードゲーム化がされるのです。
⬇また、鉄腕アトムと同時進行で、ウルトラマンもNFTトレーディングカードゲーム化が進んでいます。
そして、
これらのNFTトレーディングカードは、同社運営のNFTマーケットプレイスであるXANALIAなどで売買されます。
手塚プロダクション
「漫画の神様」といわれる手塚治虫先生が創った多くのマンガ・アニメ作品の所有権を有しています。
手塚治虫先生の作品は世界中で読まれているので、非常に高い注目度があります。
鉄腕アトム以外にも、非常に多くの作品があるので、今後は他作品キャラクターもNFTカードゲームに起用される可能性も十分あります。
⬇また、すでに手塚治虫作品の原画はNFT化されています。
J&J事業創造
事業内容は、
- 海外から日本への観光客の増加
- 観光情報メディア運営
- 決済サービスの提供
- 上記のコンサルティング
…などを行っています。
今回の取り組み以外にも、地方創生のプロジェクトは複数を行っています。
また、
- 日本のクレジットカード会社であるJCB
- 日本の旅行会社であるJTB
…の合弁会社でもあります。
(合弁会社=複数の別組織が、共同事業を興すための協力関係。)
カードゲームのシステム
ここまでをまとめると、
- XANA=メタバース
- XANALIA=NFTマーケットプレイス
- NETDUEL=メタバース(XANA)上で遊べるカードゲーム
です。
これら上記3つは、
紹介動画が英語であり、公式サイトなども英語(+言語切替機能)であることから、NFT市場規模が圧倒的に大きい英語層をメインに狙っていくと思われます。
カードゲームのルールなどの詳細は不明です。
ですが、「カード同士を合成して、新しいカードを生み出せる」ということは判明しています。
⬇また、右上に属性を示すマークがついていることから、カード同士の相性なども設定されているようです。
「NFT×地方創生」の前例
ちっちゃい おっさんNFT
兵庫県尼崎市非公認ご当地キャラクター「ちっちゃいおっさん」のLINEスタンプが、全50種類のNFTとして販売されました。
いままでに3度に分けて販売されており、完売しています。
Youtubeチャンネルなどでの発信も行っており、今後のNFTやメタバースへの事業展開の可能性もあるかもしれません。
山古志村・錦鯉NFT
村民800人の限界集落である、新潟県 山古志村は、錦鯉の発祥地です。
⬇錦鯉をテーマにしたNFTアートを販売しています。
この事例は、NFT業界から注目を集めました。
また、NFT所有者限定のコミュニティなどもあり、”デジタル村民”と呼ばれています。
いずれは、NFT技術を利用して”デジタル住民票”が実現するかもしれません。
⬇詳細
温泉むすめNFT
温泉むすめは、日本・台湾の温泉の魅力をPRするためのご当地キャラクター事業です。
マンガ化やゲーム化など、多角的にメディア展開しています。
兵庫県神戸市の有馬温泉をモチーフにした有馬輪花と有馬楓花は
- 有馬温泉特別観光大使に認定される(2017年10月1日)
- 神戸市経済観光局の公認キャラクターに認定される(2019年8月4日)
…など、公的機関の公式キャラクターになっています。⬇
これ以外の温泉むすめキャラクターも温泉地や公的機関からの公認を、多数得ています。
この温泉むすめも、NFTを活用しての温泉地の活性化を計画しています。
すでに、温泉むすめを運営する株式会社エンバウンドは、
- NFTマーケットプレイス「nanakusa」運営:株式会社スマートアプリ
- ステーブルコイン「JPYC」発⾏:JPYC株式会社(旧:日本暗号資産市場株式会社)
- 情報システムの構築・サポート:株式会社マネーパートナーズソリューションズ
との提携が発表されています。
コロナ禍で激減した観光客を回復させるため、NFT事業を展開していく予定です。
可能な地方創生の戦略
NFTカード所有者限定のコンテンツ
”NFTカードの所有者だけが見れる動画”などの限定コンテンツがあれば、需要が高まります。
また、所有者のみが参加できるコミュニティなどを運営しても良いでしょう。
実例として、
前述した山古志村では「錦鯉NFT所有者限定のコミュニティ」が運営されていて、自発的に協力してくれる人も複数人現れています。
現地でしか買えないNFT
実際に現地に行かないと買えないNFTなどがあれば、海外から日本への観光客の増加につながります。
具体的な方法としては、現地に「購入用のQRコード」を設置するなど、です。
NFTカードが欲しい人は現地に行き、QRコードを読み取ってNFTカードの購入申請をするのです。
これは、北海道 北広島市の事例と同じ手法です。
⬇詳細
現地での所有者特典
NFTトレーディングカード所有者が、現地に行ったら
- 入場料が無料
- 食事が割引
- お土産をプレゼント
…などの特典が受けれる特典があれば、現地への観光旅行をうながせます。
ウォレットと接続して、”所有権を証明する画面”などを表示させれば、スムーズに所有者確認ができます。
国民的キャラクターがNFT化する可能性
国民的なキャラクターによるご当地グッズ展開などは、多くの事例があります。
これらの事例で上げるキャラクターも、地方創生の戦略としてNFT化する可能性もあるかもしれません。
ご当地キティちゃん
ご当地キティちゃんは、その地方限定で販売されているキティちゃんグッズです。
日本全国で販売されています。
全国マップを見ればわかりますが、非常に多彩な種類があります。
また、新しいご当地キティを制作・販売したい企業向けに、申請フォームも常設されています。
今後、NFT市場が発展していけば、同じように「ご当地キティちゃんNFT」が販売される可能性は十分ありえます。
ご当地ドラえもん
ご当地ドラえもんも、多数の種類があります。
世界に誇る日本の娯楽であるマンガ・アニメで活躍するキャラクターであり、知名度は世界トップクラスです。
とうぜん、NFT化すれば前述したキティちゃんのように、高い効果を期待できるでしょう。
藤子プロダクションも、手塚治虫や集英社のマンガ作品のNFT化はすでに知っているでしょう。
⬇詳細
なので今後、藤子プロダクションがNFT事業に参入する可能性は十分あります。
ホロライブご当地
世界最大VTuber事務所であるホロライブのご当地グッズ展開です。
ブシロードとのコラボ展開であり、ホロライブ側は本腰を入れてません。
⬇しかし、ホロライブはメタバース開発に本腰を入れてプロジェクトを進行しています。
とうぜん、メタバースと親和性が高いNFT市場の可能性の大きさも認識しているでしょう。
「ホロライブご当地を、NFT化」というアイデアを企業がホロライブに提案すれば、ホロライブの上層部はOKを出すだけです。
後は、ホロライブのスタッフとアイデアを出した企業に、”ホロライブご当地NFT”の実行を任せれば良いのです。
ホロライブからしたら、多数あるコラボ企画の内の1つです。
本腰を入れているメタバース開発に注ぐリソースを損なうことなくできる、コラボ企画です。
しかも、NFT事業でのデータも得ることができます。
- 利益をメタバース開発へ投資できる
- NFT事業のデータも取れる
…というメリットがあるのです。
(※現時点では、国民的キャラクターというほどの知名度ではありません。
しかし、今後の知名度の上昇の可能性も高いので、事例として取り上げました。)
NFTとメタバースによる新時代の地方創生
海外層への認知
メタバース業界は、世界中で急速に発展しています。
⬇メタバースを楽しむための機器に「自動翻訳機能」が搭載されるのも確実なので、今後は世界中の人と気軽にコミュニケーションを取れるようになるでしょう。
つまり、メタバース業界において「言語の壁」がドンドンなくなっていくのです。
すると、
日本のメタバースにも外国人が気軽に遊びに来やすくなるため、日本文化に親しんでもらうチャンスが生まれます。
また、海外へのアプローチの実例として、沖縄県那覇市を再現したメタバース「バーチャルOKINAWA」があります。
⬇コロナ禍で観光に来れない外国人でも、気軽に沖縄の魅力を体感することができるのです。
渡航制限が解除された後、実際に沖縄に足を運んでくれる外国人が増えるキッカケになるでしょう。
各地のメタバースでデュエル?
鉄腕アトムのトレーディングカードで遊べるメタバースゲーム「NFT DUEL」でも、前述したバーチャルOKINAWAのように、地方の魅力を体感できます。
地方の名所などを再現したVR空間で、デュエル(カードゲーム対戦)を行えば良いのです。
⬇富士山をバックにした、山梨県の新倉山浅間公園
⬇埼玉県の地下神殿(首都圏外郭放水路)
このようなフィールドでカードゲームを遊べるならば、地方の魅力を伝えることができます。
また、これから続々と誕生するであろうメタバースカードゲームとの協力な差別化にもなるでしょう。
VTuber運営とも組み合わせ可能
NFTカードゲーム情報を発信するVTuberを運営すれば、VTuber好きな層にもアプローチできます。
もちろん、NFTカードゲーム情報だけでは「すでに興味がある人」しか見てくれません。
しかし、
- 歌ってみた動画
- ASMR動画
- ゲーム配信
- 雑談配信
…などの発信もすれば、知ってもらえるキッカケになります。
そこから、NFTカードゲーム情報にも興味を持ってもらえば良いのです。
サントリーやロート製薬といった有名企業も、この戦略でVTuberを運営しています。
⬇サントリー公式VTuber 燦鳥ノム
⬇ロート製薬公式VTuber 根羽清ココロ
VTuberというキャラクターを知ってもらえば、そのVTuber運営企業の商品の売上アップに つながるのです。
また、VTuberを運営しない場合でも、ゲーム実況に利用してもらうことが可能です。
ゲーム実況を専門に配信している人も多いです。
なので、ゲーム実況配信に利用してもらえるような「リアクションしやすいゲーム内容」を重視すると良いです。
たとえば、”圧倒的映像美”などを強調できれば、配信者がリアクションを取りやすいゲームになるでしょう。
地方創生×(メタバース+AR)
AR(拡張現実)も利用可能
AR(拡張現実)とは、「現実世界に情報を付加する」技術です。
AR技術を使ったゲームは、ポケモンGOが有名です。
ポケモンGOは、スマホやスマートグラス越しで現実世界を見ると、3D動画などが投影されるシステムであり、ARゲームの代表的な例です。
Googleもスマートグラス市場にはすでに参入しており、今後はメタバース向けの機能が向上するでしょう。
このポケモンGOと同じように、現地に行ってスマホ・スマートグラスを使えば
- 見れるAR映像
- 起こるイベント
- 入手できるアイテム
…などがあれば地方への集客が見込めます。
メタバースとAR(拡張現実)の両方と融合可能
ここまで解説してきたように、
地方創生NFTトレーディングカードゲームは、メタバースだけでなくAR技術とも融合できます。
メタバースもAR技術は、これからも発展していきます。
室内ではメタバース、屋外ではAR技術。
双方ともに、地方創生と融合できる大きすぎる可能性があるのです。
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