「神社×メタバース・NFT」で可能な戦略!タイ王国お守り市場

NFT

NF亭ショウタです。

神社のメタバース化・NFT化のプロジェクトが進行中です。

 

日本には、神社が8万社あるといわれています。

しかし、その多くで「管理者がいない」「経営が成り立たない」という問題があります。

そのような神社でNFT・メタバースを活用して経営を安定させる神社支援も目的にしています。

 

この記事では、

  • プロジェクトのロードマップの詳細
  • メリット・デメリット
  • タイ王国のお守り「プラクルアン」市場へのアプローチ

…を解説していきます。

「JPN Myth&Jinja Project」とは?

概要

メタバース・NFTを活用して、日本神話や神社文化を日本国内と海外に発信していくコンセプトのプロジェクトです。

  • 日本の神様がモデルのNFTアート発行
  • リアル神社による お守りNFTやご奉納NFTの発行
  • 日本神話をベースにマンガ化・アニメ化
  • メタバース展開

…などを視野に入れたプロジェクトです。

コロナ影響で収益が激減した神社に、NFT・メタバースという新しい収入源を作り、神社文化の存続を目的としています。

(詳しいロードマップを後述)

 

公式が強調する差別化要素としては、

日本神話のエンタメ化コンテンツを多数制作した古事記project株式会社と、実際の神主が主導となって行うプロジェクトであるポイントです。

3つの企業の共同プロジェクト

「JPN Myth&Jinja Project」は、以下の3つの企業が共同で行うプロジェクトです。

 

・古事記project株式会社

日本神話や最古の歴史書といわれる古事記をもとに、多彩なメディア展開を行っています。

古事記project公式サイト

日本神話や古事記をモデルにした、ボイスドラマやミュージックビデオなどを多数制作しています。

 

・検見川神社

1200年前から伝わる千葉市花見川区の神社です。

検見川神社で「お守りNFT・ご奉納NFT・御朱印NFT」の販売などを開始して、それらを全国の神社でも行っています。

神主である神主の宍倉直武さんがプロジェクトに関わり、検見川神社をモデルケースにしていくのです。

 

・ネクスパート法律事務所

ブロックチェーン・メタバース・NFT関連の法務に力を入れている法律事務所です。

代表弁護士である佐藤塁さんは、AIを活かした司法手続き支援サービスなどを開発するLegal AI株式会社の代表取締役でもあります。

ロードマップ詳細

公式のTwitterで発表されたロードマップを元に、解説していきます。

1:オリジナルNFT「JPN GOD NFT」発行

2022年6月上旬に、古事記projectの神様たちのNFT 「JPN GOD NFT」を発行。

初回は、 2~30柱の発売予定です。
(※柱=神様を数える単位)

購入者には、SNSアイコンにできるNFTも配布されます。

2:DAOを開始

「神話DAO」を発足して、古事記projectのNFT 「JPN GOD NFT」の販売益を元に、

  • 神社のNFT活用
  • コンテンツ創作

…を進めます。

(⬇DAO(分散型自律組織)のシステム解説は、こちら)

DAOとは?ブロックチェーン・仮想通貨との関係をわかりやすく解説
「DAOってなに?どんな構造なの?」…という疑問がある人は多いです。 ブロックチェーン技術を活かした組織形態ですが、理解している人は極少数です。現在進行系で開発中のDAOの動向の実例をまじえて、多角的な視点から解説。

 

さらに、

これまで古事記projectで創られたストーリーや音楽などをパブリックドメイン化(著作権を放棄)して、第三者の商用利用を可能にします。

つまり、第三者が古事記projectの二次創作で利益を得られるメリットを許可して、古事記projectの認知拡大を狙うのです。

 

(⬇これは、日本トップクラスのNFTシリーズCryptoNinjaが、二次創作での収益化を公認して、CryptoNinjaの市場を拡大させようとする戦略と共通します。)

CryptoNinja(国産NFT)VTuber化!二次創作マーケティング
NFTキャラのVTuber化は、僕の知る限り世界初の事例です。多彩なジャンルでの二次創作が行われていて、”CryptoNinjaの二次創作市場が創られつつある”と言えます。CryptoNinjaのVTuber化と、その戦略の本質について解説。

3:「お守りNFT」「ご奉納NFT」「御朱印NFT」を発行

2022年の夏頃に、検見川神社で「お守りNFT」「ご奉納NFT」「御朱印NFT」の3種類のNFTを発行します。

また、

お守りNFTは、1年間が経過すると、自動で”お焚き上げ”されて別のNFTに変化します。

また、ご奉納NFTを購入すると、リアルの神社に鳥居・灯篭が設置されて、購入者の名前が記載されます。

(お焚き上げ=供養して焼く)

4:数千体のジェネラティブNFTを発行

古事記projectのマンガ化・アニメ化・舞台化するための資金を得るため、ジェネラティブNFT(プログラムで自動生成されるNFTシリーズ)を数千体発行します。

(また、古事記projectの公式は、作品がすでに多数存在するため信頼性の高さをアピールしています。)

5:⽇本神話・⽂化に特化メタバース『バーチャル⾼天原』を創る

メタバース『バーチャル⾼天原』を制作します。

(高天原=古事記・日本神話に登場する、最高神・天照大御神が治める天の国)

 

『バーチャル⾼天原』では、

神話DAOで創られた作品などのNFT作品が常時 展示・売買されることによるクリエイター支援や、日本神話や歴史を学べる学習支援を目的とします。

 

バーチャル高天原の運営戦略は、DAOを中心に行い、具体的には以下の実現を目指します。

  • アニメ、マンガで、日本の神話や文化を楽しく学ぶ
  • 神主が運営するバーチャル神社への参拝・バーチャルご祈祷
  • バーチャル神社での夏祭り
  • NFT、メタバース活用での新たな収益源

また、上記以外でも

神話DAOで生まれたアイデアはドンドン実行して、コミュニティメンバーで日本神話・神社文化の活性化を目指します。

神社業界の概要

神社とは、日本古来の宗教である「神道」の施設です。

 

神道では、複数の神を信仰する”多神教”であり、自然物すべてに神が宿る(八百万の神)と考えられています。

日本各地で信仰される 各々の神を祀る宗教施設が、神社なのです。

八百万の神の中でも、太陽の神である「天照大神(あまてらすおおみかみ)」が最高位の神とされています。

 

(補足:寺は、仏教の宗教施設です。

仏教では、進行するのは仏陀(ブッダ)です。

古代インドで生まれ、中国をわたって日本に伝来しました。)

宗派・人数

日本全国には、約85000以上の神社が登録されています。
(自己申告制)

それらは、格式や規模によって6種類の社号が存在します。

ランクの高い順に並べると、

  • 神宮
  • 大神宮
  • 大社
  • 神社

…です。

神道では、『古事記』『日本書紀』『古語拾遺』『先代旧事本紀』『宣命』などが聖典として扱われています。

 

神道系宗教団体のの信者数は日本国内では8500万人ほどとされています。

(仏教系宗教団体は、8800万人ほど)

また、多くの流派に分かれています。

 

信仰する目的としては、 「仏教の信仰目的=魂の救済、国家の守護や安定」であることに対して、

  • 神道の信仰目的=地縁や地縁での共同体(部族や村)を守る

…という特徴があります。

収入源

神社の収益源は、

  • 祈祷料
  • お賽銭
  • 物販(おみくじ・お守り・絵馬など)
  • イベント時、敷地のレンタル
  • 氏子(支援者)からの寄付金
  • 神社本庁からの交付金

…などがあります。(規模や流派によって、違いはあります。)

 

もちろん、規模や知名度が高ければ、収益金額も高くなります。

また、神社の敷地外で土地を所有しており、マンションや駐車場を経営して不動産収入を得る神社も多いです。

マーケティング事例

神社のマーケティングでは、SNS発信はメイン戦略となっています。

 

また、面白い事例としては、

縁結びの神社として有名な川越氷川神社では、「縁結び風鈴」のハッシュタグをつけて投稿すれば、神社に奉納したと見なされ、恋愛にご利益があるとされています。

結果、多くの人の目に止まるのです。

コロナで遠方への外出が難しい状況に対応した、見事な戦略と言えます。

(また、コロナの影響で参拝客が激減したため、オンラインショップを開設した神社が多く存在します。)

 

また、

  • 神社で多彩なカルチャースクール(教養講座)
  • メール・電話で祈祷

…を行う神社も複数あり、神社への接点を複数 用意する施策が重要となります。

 

また、

VR空間で参拝ができる神社も すでに複数あるため、近い将来「メタバース参拝」があたりまえになるでしょう。

メリット:神道の影響力を引き継げる・エンタメが集客口

神道系宗教団体の信者数は8474万人といわれています。

なので、神道系宗教施設である神社のメタバース化は、世間にメタバースが浸透すれば、利用者が増えていく可能性があります。

 

また、アニメやマンガなどのエンタメ作品は、

それをキッカケに新しい世代に神社文化を知ってもらうこともできますし、すでに神社を知っている人にも興味をもたれやすいでしょう。

つまり、「神社↔エンタメ作品」の相互送客のチャンスが生まれるのです。

デメリット:投資目的で購入されにくい?

日本国内において、「お守り の転売」「御朱印の転売」は、印象が良くないです。

NFTが転売を前提としているからといって、世間的・宗教観的に どの程度 受け入れられるかどうかが未知数なのです。

お守りや御朱印の転売の、道理的な是非は意見が分かれますが・・・

このような風潮が存在するのは、確かです。

 

つまり、

転売での利益を目的とする「投資商品」として、購入されにくいリスクがあります。

他の投資家も同じことを考えるのは確実ですので、ご利益目的での購入しか見込めない…というデメリットがあるかもしれません。

メタバース神社で可能な戦略

すでに「JPN Myth&Jinja Project」は、様々な戦略を用意しているようですが、ここではメタバースで可能な戦略に絞って上げてみます。

「神社泊」無料体験

近年、旅行業界では富裕層向けの「城泊」という企画が複数 実行されており、数十万円で城を貸し切って宿泊できます。

 

その城泊の神社バージョンとして、「神社泊」というものも可能です。

(数千円で寺や神社に泊まれる「宿坊」というものはすでにありますが、貸し切りではなく、富裕層向けでもありません。)

 

そして、メタバースで無料体験をできるようにします。

自分や一緒に泊まる友達が、神社メタバースを貸し切り気分で自由にくつろいだり、神社内や庭園を散歩したりと、無料で気軽に疑似体験できるようにします。

そして、実際に城泊したい人のみ、現実世界の神社泊へと誘導すれば良いです。

 

メタバースでは、「VR睡眠」という文化があります。

これは、ヘッドセットを装着したまま複数人でメタバース空間で睡眠・・・というモノです。

城泊をメタバース化すれば、修学旅行気分で神社を探検したあと、みんなでグッスリ大の字になって眠る・・・ということが可能です。

「本来なら一泊 数十万円必要であり、富裕層しかできない体験」が無料でできることをアピールすれば、VR睡眠を好きな人に興味ももたれやすいでしょう。

 

また、目新しさもあり、情報拡散もされやすいです。

禅を体験

禅とは、瞑想みたいなものであり、スティーブ・ジョブズも禅の効果に注目していました。

そして、それをメタバース空間で行うことも可能です。

 

  • 一人で座禅
  • 複数人で座禅
  • 複数人で座禅(+木の棒で神主さんに叩かれる有料オプション)

…などのパターンがあると良いでしょう。

 

「メタバース空間で木の棒で叩かれても、なにも感じないでしょ?」と思うかもしれませんが・・・

「メタバースで触られたら、リアルでも実際に触られたような感覚を体験した」という人は少なくありません。

これは、「ファントムセンス」と呼ばれる現象です。

 

SNSで「メタバース座禅で叩かれたら、痛いor痛くない」論争が起こって情報拡散が起こる可能性もあります。

(禅は、神社でなくて寺で行われるものですが、まあ 細かいことは気にしない。)

メタバースとリアル連動型「御朱印」

メタバース神社で特定の条件を満たした人がリアル神社にいけば、限定版の御朱印をもらえれば、メタバースをキッカケにリアル神社にも来てくれやすくなります。

御朱印とは、参拝した時にいただける印章です。

御朱印をまとめるバインダーを、御朱印帳といいます。

御朱印帳は様々なタイプが存在するため、バーチャル高天原オリジナル御朱印帳なども用意しても良いでしょう。

(御朱印NFTは、すでに前例が複数存在し、これからも増えていくと思われますので、明確な差別化要素が重要になりそうです。)

神主もリモートワークで相互協力

神主は、1人が複数の神社を担当しています。

なので、その合間を縫ってメタバースで接客…というのはスケジュール的に難しいときもあるでしょう。

 

メタバースなら、神主さんも時間を調整して複数のメタバース神社も担当できます。

メタバースを運営する神社の神主さん同士で協力しあえば、前述したメタバースでの禅体験などの接客もしやすいでしょう。

同時翻訳の実現を見越して、海外集客

メタバースなので、とうぜん海外集客も期待できます。

また、いずれは同時翻訳機能が搭載されて、タイムラグなく外国人と会話できるようになるでしょう。

そうすれば、日本の神社や神話に興味を持つ外国人と、神主さんや日本人の客とのコミュニケーションもしやすくなります。

 

それを見越して、海外層にウケそうな企画も練っておくと良いでしょう。

VTuber運営

日本神話・神社文化を日本国内や海外に発信する・・・というのがコンセプトである「JPN Myth&Jinja Project」

 

とうぜん、NFTやメタバースの企画を告知するにも、Twitterだけでは多い情報量は伝えにくいです。

なので、YouTubeでの発信もしたほうが合理的です。

その時に、VTuberが適しています。

⬇公式のTwitterのやり取りからも、VTuber運営の可能性は十分ありえます。

日本発祥の新しい文化として世界に定着しつつありますし、英語字幕などをつければ海外層にも情報が届きやすいです。

 

また、全国のリアル神社の珍しい光景を視聴者に投稿してもらう「ナニコレ珍百景」的な配信をして、入賞者にはプレゼントを用意するなども良いでしょう。

(バーチャル高天原に収録スタジオ設置して、公開配信しても良い。)

縁結び(合コン・婚活)支援

神社での合コン・婚活 企画「神社コン」というモノが存在します。

それも、メタバースで行えます。

 

もちろん、参加者の希望として

  • メタバース空間のみでの お付き合い希望
  • リアルでの お付き合いを前提

…というパターンが考えられます。

なので、参加者の希望ごとにコンセプトを分けて別々に開催すれば良いでしょう。

未来予測

タイ王国のお守り「プラクルアン」とNFT

タイ王国では、お守りNFTが販売されています。

販売サイト

 

仏教徒が多いタイ王国では、「プラクルアン」というお守りが販売されており、コレクターはタイ王国に1000万人いると言われています。

また、東南アジアの諸国や台湾や香港にもコレクターがいます。
(東南アジアの国のタクシーに乗ったら、フロントミラーに大量に ぶら下がってたりします)

 

さらに専門店や専門誌も存在します。

通販サイト

 

そして、プラクルアンは、転売が盛んに行われており、骨董品的な価値があります。

高額な転売事例では、8000万バーツ(2億7千万円)で転売されたこともあります。

高額取引もされるプラクルアンは、とうぜんニセモノも出回るため、真贋を見分ける鑑定士もいます。

 

しかし、

NFT技術を使えば、真贋の証明は100%の本物の証明ができ、安心して取引ができます。

タイ王国の高僧が祈念した プラクルアンNFTの中には、数百万ドルで落札された事例もあります。

 

日本では お守りの転売には否定的な目を向けられる傾向ですが、タイ王国などでは転売は至極普通のこととして認識されているのです。

タイのコレクターにアプローチできる?

お守り骨董品的な価値を見出し、大きな市場を生み出しているプラクルアン。

そんなプラクルアンのコレクターに、日本のお守りNFTをアプローチする戦略を考えて実行できたなら、高額で売買されてロイヤリティ収入の可能性もあります。

 

いずれは、

タイの寺院もメタバース化されて、そこで日本のお守りNFTも展示されるかもしれません。

そこで魅力を感じてくれた人が、新しく日本の神社に興味を持つキッカケになるでしょう。

 

神社のメタバース化、お守りのNFT化の市場が拡大すれば、

リアル世界の神社にも訪れてくれるチャンスも生まれ、地方創生にもつながります。

⬇世界最大宗教「キリスト教」のメタバースもすでに存在しますし、今後は宗教の在り方も急激に変化しそうですね。

宗教の聖地がメタバース化されたら生まれる経済圏&最大宗教の実例
宗教の本質は【アイドルビジネス+脅迫】ですが、この本質はメタバースでも有効です。宗教は、極めて大規模なビジネスモデルです。キリスト教は、メタバースに取り組み始めています。宗教のメタバース展開で生まれる経済圏を未来予測。

コメント

タイトルとURLをコピーしました