NF亭ショウタです。
NFTと相性が良い業界といえば、多くの人はメタバースが思い浮かびます。
メタバース空間でのNFTアート展示など、「NFT×メタバース」の融合は急速に進んでいます。
NFTを知るうえで、メタバースも知ることは必須です。
それに加えて、必ず知るべき業界があります。
それが、VTuberです。
なぜならVTuberは、NFTとメタバース双方と非常に相性が良いからです。
「VTuber×NFT×メタバース」
⬆この公式を理解することは、NFT業界の未来予測にあたり、極めて大きな意味を持ちます。
「あー、VTuberはメタバース上で
”3Dアバター”で活動できるからねー(´・ω・`)」
…と思うかもしれません。
それもありますが・・・。
加えて、3DアバターのVTuberはもちろん、2DアバターのVTuberでもNFTを融合させることで大きな可能性を秘めています。
また、業界に多数存在する「VTuber事務所」の運営戦略も大きく変化するでしょう。
・NFT
・メタバース
・VTuber
⬆あなたが1つでも興味があるなら、必ず理解すべき重要な内容を くわしく解説します。
- VTuberの概要
- 世界初のVTuberのNFT事例:希来里パイ
- VTuberのNFT販売事例(イーサリアム)
- VTuberのNFT販売事例(Polygon=matic)
- VTuberのNFT販売事例(エンジンコイン)
- VTuberのNFTが売れ残る3つの原因
- VTuberとNFTは、メタバースとの相性が良い
- ”希少性の高いグッズ”であると同時にVTuberへの”投資”でもある
- VTuberや事務所の戦略が大きく変化
- 【VTuber×NFT×メタバース】3つの革新文化の融合
VTuberの概要
VTuberは、もはや一般名詞化していますが、改めて解説します。
3DアバターもしくはLive2Dアバター(2Dの進化系)を使って、ユーチューブ上で活動する存在です。
2016年に活動開始したキズナアイさんが定着させた文化です。
日本発祥のVTuberは全世界にも広まっており、現時点で1万6千人のVTuberがいると言われています。
これからも増えつづけるでしょう。
ここからは、「VTuberのNFT」の事例を、紹介していきます。
世界初のVTuberのNFT事例:希来里パイ
希来里パイ(きらりぱい):世界初NFT(トレカ)
生産日:2019年12月19日
NFT名:Awaken of pie pie lie lie
⬆僕が知る限り、「世界初のVTuber NFT」です。
※情報源はこの記事くらいしかなかったので、詳細は不明。
※後述する「道明寺ここあ・芦澤サキ(NFT画像)」が世界初のVTuberNFTと解説するメディアもありますが、それは誤りです。
希来里パイのほうが早く、上記の「NFTトレカ」と、これから解説する「3DアバターNFT」「NFTゲーム コラボトレカ」を販売しています。
希来里パイ(メタバース用3DアバターNFT)
販売期間: 2020/06/01 21:00 〜 2020/06/15 23:59
NFT名:π式仮想体L-001 ラビュリントス
参考URL:https://conata.world/shops/top
⬇解説画像
希来里パイ(NFTゲームCrypto Spellsコラボトレカ)
開催期間:2020/11/13-11/15 12:00-13:00 & 21:00-23:00
【🍁11月のチャレンジカップは来週開催🍁】
✅開催期間:11/13-11/15 12:00-13:00 & 21:00-23:00
✅ゴールド級/レジェンド級が同時開催!🥧Conataコラボカードが報酬に登場します🥧!
詳細はこちらhttps://t.co/Lzy2j4BCcp#TCG #ブロックチェーン #クリスペ pic.twitter.com/Cm1KjwqfO9
— NFTゲーム「クリプトスペルズ(クリスペ) 」公式 (@crypto_spells) November 6, 2020
補足
希来里パイは「CryptoVtuber」を名乗っており、メタバースやブロックチェーン関連業界を専門とする稀有なVTuberです。
メタバース空間に商店街を作ることを目標にしています。
VTuber業界とNFT業界の融合が始まっている
2021年は、VTuberのNFT販売事例が多数 起こっています。
それらの中でも、ある程度の知名度がある事例をまとめて一覧にしました。
多くの事例が存在するので、利用されたブロックチェーンごとに分けて紹介していきます。
(販売価格の日本円換算は、記事を書いた時点でのレートで計算。)
VTuberのNFT販売事例(イーサリアム)
バーチャルシンガー道明寺ここあ・芦澤サキ(NFT画像)
販売開始:2021年3月12日 20:00-(日本時間)
NFT名:Cocoa Domyoji Channel 100,000th subscriber commemorative visual NFT
道明寺ここあ チャンネル登録者10万人突破記念ビジュアル NFT
販売価格:0.1ETH(約52,000円)
発行枚数:10枚
参考URL:https://rarible.com/riot-music?tab=created
NFT名 :RIOT MUSIC 1st LIVE “Re:Volt” Key Visual NFT
RIOT MUSIC 1st LIVE “Re:Volt” キービジュアル NFT
販売価格:0.1ETH(約52,000円)
発行枚数 :10枚
参考URL:https://rarible.com/riot-music?tab=created
販売開始:2021年3月13日 20:00-(日本時間)
NFT名: Cocoa Domyoji newly shot visual (Stage) NFT
道明寺ここあ 撮り下ろしビジュアル NFT
販売開始価格:0.3ETH(約157,000円)
(※時間経過に伴い0.1ETHまで価格が下落予定)
発行枚数:10枚
参考URL:https://rarible.com/riot-music?tab=created
NFT名: Saki Ashizawa newly shot visual (Studio) NFT
芦澤サキ 撮り下ろしビジュアル NFT
販売開始価格:0.3ETH(約157,000円)
(※時間経過に伴い0.1ETHまで価格が下落予定)
発行枚数:10枚
参考URL:https://rarible.com/riot-music?tab=created
AIVTuber 紡ネン(ツイートNFT)
販売開始:2021年3月25日 21:00-(日本時間)
NFT名:まるおつきさま
まるおつきさま
— 紡ネン◎リプライ学習中AI (@tsumuginen) November 8, 2020
販売価格:1ドル〜(約115円〜)
参考URL:https://v.cent.co/gallery/tsumuginen/minted
星めぐり学園 所属:倉持京子・帝 (NFT画像・特典ボイス付き)
販売開始:2021年4月9日 17:00-(日本時間)
NFT名:Kyoko Kuramochi,newly shot visual NFT
倉持京子 撮り下ろし限定ビジュアルNFT
販売価格:0.2ETH(約104,000円)
種類:5
発行枚数:各1枚(倉持京子 限定デートボイスinフラワーガーデン付き)
参考URL:https://rarible.com/hoshimeguri_hs
NFT名:Mikado,newly shot visual NFT
帝 撮り下ろし限定ビジュアルNFT
販売価格:0.2ETH(約104,000円)
種類:5
発行枚数:各1枚(帝 限定デートボイスinフラワーガーデン付き)参考URL:https://rarible.com/hoshimeguri_hs
杏仁ミル (「AR=拡張現実」NFT)
販売時間:2021年4月9日&10日 17:00-(日本時間)
NFT名:杏仁ミル(No1〜18)
1st販売(No1〜9) 9月4日18:00〜 9枚
2st販売(No10〜18) 9月11日18:00〜 9枚
販売価格:0.1ETH(約52,000円)
発行枚数:各1枚
参考URL:https://vmarche.jp/
⬇NFTカード所有者は、VtuberをAR(拡張現実)で見ることができます。
江戸レナ(楽曲NFT)
販売開始:2021年5月20日(日本時間)
NFT名:Dancing Metaverse
販売開始価格:0.3ETH(約157,000円)
発行枚数:1枚
参考URL:https://opensea.io/assets/0x495f947276749ce646f68ac8c248420045cb7b5e/98436617626330132908081705862064592150883673862865556083237945814624396902401/
キズナアイ(メタバース用3DアバターNFT)
販売開始:2021年9月18日19:00-(日本時間)
NFT名: Metaani KizunaAI
※下記ツイート内の動画は、そのアバターの紹介動画
We are giving away Metaani KizunaAI#00005✨
You MUST do the following: @metaani21⃣Like & QRT with #metaani
2⃣Choose one and “like” from openseahttps://t.co/o0xTGEd03LWinners will be chosen and announced in 2 days!
Let’s celebrate our collaboration! pic.twitter.com/JU6IuGObgr
— Metaani Metaverse NFT #1st Sale end (@metaani2) September 18, 2021
⬇「メタバースで使用できるアバターNFT」の紹介画像
(背中には、1/200種類のYouTubeチャンネルのサムネ画像を背負っている)
販売開始価格:0.3ETH(約157,000円)
種類:200種
発行枚数:各1個
参考URL:https://opensea.io/collection/metaani-kizunaai
VTuberのNFT販売事例(Polygon=matic)
バーチャル美少女ねむ・バーチャルエコノミスト千莉(画像NFT)
販売時間:2021年3月22日 17:00-(日本時間)
NFT名:バーチャル美少女ねむ限定ビジュアルNFT ~ココロコスプレステージ衣装で発売記念ショット~
発行枚数:10枚
販売価格:125matic(約24,000円)
NFT名:バーチャル美少女ねむ限定ビジュアルNFT ~浴衣でバーチャル祇園にて~
発行枚数:10枚
販売価格:125matic(約24,000円)
NFT名:バーチャルエコノミスト千莉2万人記念書き下ろし
発行枚数:10枚
販売価格:125matic(約24,000円)
NFT名:エコバッグを抱えて買い物をするバーチャルエコノミスト千莉
発行枚数:10枚
販売価格:125matic(約24,000円)
AVATAR2.0 Project所属VTuber13名
2021年5月22日20:00-(日本時間)
・結目ユイ
・水瀬しあ
・菜花なな
・巻乃もなか
・青咲ローズ
・紫吹ふうか
発行枚数:各種3枚
販売価格:$50(約5,700円)
ネットワーク:Polygon
2021年5月23日20:00-(日本時間)
・九条 棗
・九条 茘枝
・九条 杏子
・白石ひなた
・三田そにあ
・縁うか
・都三代らみょん
発行枚数:各種3枚
販売価格:$50(約5,700円)
ネットワーク:Polygon
幽ヶ崎海愛(NFT画像)
販売開始:2021年6月21日20時- (日本時間)
NFT名:幽ヶ崎海愛NFTカード Yuugasaki Umi NFT Card
販売開始価格:$50(約5,700円)
発行枚数:50枚
参考URL:https://nft-studio.com/ja/user/0xba8b064fe201471c613c88c1d4a4dc089b8d40b9
NFT名:幽ヶ崎海愛Live Painting NFT / Yuugasaki Umi Live Painting NFT
販売開始価格:$500(約57,000円)
発行枚数:3枚
参考URL:https://nft-studio.com/ja/cards/2155/serials/1
⬇特典として、希望するイラストを本人がライブ配信内で書いて、NFT化してプレゼントされた
総勢10名のVTuber(ボイス付きトレカNFT)
販売開始:2021年6月30日 20時- (日本時間)
・雲母ミミ
・バーチャル美少女ねむ
・オニャンコポン
・青森りんこ
・柚子花
・もずとはゃにぇ
・音無むおん
・猫雷にゃる
・おきゅたんbot
・エニル
上記10名×各2種類×発行数15枚が販売された。
販売開始価格:$30(約3,400円)
発行枚数:各15枚
参考URL:https://nft-studio.com/ja/user/0x275C4d0518A5AD23e6d120913Caae1Ee37193b93
非売品(ボイス付きトレカNFT)
上記の10名のVTuberのNFTを(2種類の内どちらか1つ)集めたら、下記NFTボイスが特別プレゼントされた。
NFT名:VR Vtuber愛の囁き全員集合NFT
発行枚数:4枚
参考URL:https://nft-studio.com/ja/cards/2422/serials/1
VTuberのNFT販売事例(エンジンコイン)
芦澤サキ・長瀬有花(画像NFT)
販売時間:2021年4月12日20:00-(日本時間)
NFT名: Saki Ashizawa
販売開始価格:200ENJ(約70,000円)
(時間経過に伴い50ENJまで価格が下落予定)
発行枚数:10枚
参考URL:https://enjinx.io/eth/asset/7880000000000a9c/
NFT名:Yuka Nagase #01
販売開始価格:200ENJ(約70,000円)
(時間経過に伴い50ENJまで価格が下落予定)
発行枚数:10枚
参考URL:https://enjinx.io/eth/asset/7880000000000a9d/
雲母ミミ(マインクラフトのスキンNFT)
エアドロップ(無料配布)開始:2021年4月15日19時開始
NFT名: 「雲母ミミ通常衣装ver. / KiraraMimi Normal costume ver.」
エアドロップ(無料配布)
発行枚数:200枚
参考URL:https://www.youtube.com/channel/UCfol9ZU2HpEajyBDj-EbiOQ
販売開始:2021年4月29日20:00-(日本時間)
NFT名:「雲母ミミ17万人記念チアリーダーver. / KiraraMimi Cheerleader costume ver. to celebrate 170k subs 」
販売開始価格:100ENJ(約35,000円)
発行枚数:10枚
参考URL:https://enjinx.io/eth/asset/7880000000000a9e/
先日無料配布させていただいた雲母ミミ通常衣装NFTと、今月29日に販売になるチア服NFTのマインクラフトで使用する際のデモ動画が届きましたああああ❣️🐹💕
こんな感じでいつでもミミちゃんを相棒として連れて歩けるらしいです❣️🐹💕かわいいいいい❣️🐹💕💕💕#NFT #雲母ミミ https://t.co/3LcDXopr40 pic.twitter.com/u8zWMsMk5r— 雲母ミミKiraraMimi🐹💫25万人ありがとおおおおお❣🐹💕💕 (@Kirara_Mimi) April 20, 2021
VTuberのNFTが売れ残る3つの原因
ここまで、ある程度の知名度があるVTuberの事例を紹介してきました。
しかし、これら以外にもVTuberのNFT販売事例は複数あります。
そして、これからも増えるでしょう。
しかし、ある程度の知名度があっても、売れ残ってしまう事例も多いです。
要因を大別すると、3つ。
・発行数が多すぎる
・価格が高すぎ
・「VTuberのNFT」に新鮮味がなくなった
1つずつ解説します。
発行数が多すぎる
例えば、「1つのNFT画像を50枚発行」などにした場合、同じイラストのNFTに固有のシリアルナンバー1〜50までが割り振られているはいるのですが・・・。
シリアルナンバーは世界に1つとは言え、まったく同じイラストが50枚販売されるのです。
そのVTuberには多くのファンがいたとしても、NFTというものを理解して購入する人は、ファンの内極々少数に限られます。
すると、50枚発行・販売しても5枚しか売れず、45枚が売れ残るなんてケースもあるのです。
すると、NFTの売れ行きの状況などは外部から見えるので、「不人気な印象」を与えてしまいます。
結果、それを見た他の人も購買意欲が低下する悪循環になるのです。
海外では市場規模がケタ違いにデカいので、大量に発行・販売するパターンも多いです。
しかし、海外に比べて日本の市場規模は米粒レベルの小ささです。
海外の成功例をそのまま真似るのは、危険極まりないのです。
⬇海外と日本の市場規模の差については、こちらで解説してます。
価格が高すぎ
NFTの価格が10万円近くに設定されているモノも見かけます。
確かに海外では、高額で販売されているNFTもあります。
⬇この記事で解説してますが、世界的に有名なNFTシリーズは、超高額で取引されています。
しかし、繰りかえしますが日本の市場はゴマ粒レベルなので、海外をの成功例をそのままマネるのはリスキーすぎます。
日本のNFT市場や他のVTuberのNFTの売れ行きなどを見て、価格設定をすべきです。
「VTuberのNFT」に新鮮味がなくなった
NFTは2021年に入ってから、急激に注目度が上がりました。
その注目度の上昇とタイミングを合わせて販売された事例である”道明寺ここあ””と”芦澤サキ”を始めとして、VTuberのNFTは当初は話題性も高く、関連する業界でも大々的に取り上げられ情報が拡散されました。
なので、NFTに知見がある人が多い業界の人にも認知され、そのVTuberのファン以外でもNFT投資家も集まりやすかったのです。
しかし、VTuberのNFT販売事例が増えていくにつれ、新鮮味がなくなり大々的に取り上げられることはなくなりました。
すると、NFT投資家たちも新鮮味から買うことがなくなります。
投資家たちからしたら、他の投資先は いくらでもあります。
結果、VTuberNFTが売れにくくなっているのです。
根拠として、同一のVTuberが「同じ発行枚数・同じ値段」で複数回にわたりNFTを販売したケースがあります。(イラストは新しく描き下ろし)
結果、最初に発売したものは完売したのに、後に発売されたモノは大量に売れ残っているのです。
新しいラーメン屋も、開店当初は人は入りやすいです。
しかし、その後は「新しい店だから」という理由で来店してくれる人はなくなります。
新鮮味で購買意欲を刺激する・・・という期間は、VTuberのNFTにおいては すでに過ぎているのです。
・・・と、ネガティブなことを書きましたが、VTuberのNFTは、大きな可能性を秘めています。
ここから、ポジティブな内容を書いていきます。
VTuberとNFTは、メタバースとの相性が良い
メタバースとは、ネット上の3次元空間です。
⬇メタバースの利用者は、アバター(分身)として存在し、自由に移動して他の利用者とリアルタイムコミュニケーションが可能になります。
そのメタバースと、VTuberおよびNFTががとても相性が良いです。
VTuberの3Dアバターで、メタバース上のアバターで活動
VTuberは、3DアバターまたはLive2Dアバターが主流です。
(Live2D=2Dを発展させて ある程度の角度が表現可能なアバター。低コストで製作可能。)
⬇3DアバターVTuber
⬇Live2DアバターVTuber
そのうち、3Dアバターはメタバースとの相性がとても良いです。
メタバースでは、3Dアバターで活動するからです。
つまり、VTuberはユーチューブのみでなく、メタバースにも活動拡大することで認知拡大を狙えるのです。
例えば、2021年「バーチャル沖縄」というプロジェクトが開始されました。
⬇沖縄県那覇市に実在する”国際通り”という繁華街を、メタバース上に再現するプロジェクトです。
バーチャル沖縄の中では、一般の利用者は3Dアバターを使って自由に移動できます。
コロナ禍により観光客が激減した観光地に、気軽に興味を持ってもらうことが可能です。
そしてコロナ禍が収束したら、バーチャル沖縄が きっかけで国際通り ひいては沖縄への観光客も期待できます。
メタバースと現実世界の街を融合した事例といえます。
そして、さらにVTuber文化も融合しました。
⬇バーチャル沖縄で、VTuberたちがコラボして踊りを披露したのです。
つまり、沖縄県以外の都道府県で活動する 6人のご当地VTuberが加わり、バーチャル沖縄内でコラボしたのです。
メタバースとVTuberの相性の良さを体現した事例といえます。
また、超大手事務所ホロライブも、VTuber×メタバースの計画を発表しています。
⬇VTuberメタバースについては、こちらで解説してます。
メタバースでVTuberのNFTグッズを展示・販売
NFTアートは、メタバース空間に展示して販売することもできます。
また、メタバース空間で展示会が行われる場合、そこに所有NFTをレンタルしてレンタル料を得るということも可能になります。
さらに、すでに解説した希来里パイさんやキズナアイさんのように、メタバースでの使用を前提とした限定アバターもNFT化して販売できます。
また、メタバース上のイベントで有名VTuberが着た衣装がNFT化されたら、リアル世界の俳優が映画撮影で使用した衣装や小道具のようにプレミアがつきます。
このように、メタバースにおけるNFTで新たな経済活動が生まれるのです。
”希少性の高いグッズ”であると同時にVTuberへの”投資”でもある
NFT=希少性の高いグッズ
コレクターやファンは「一点物のレアグッズ」が大好きです。
そしてNFTは、画像・音声・動画・アバターなど、あらゆるモノに唯一の所有権を付与できます。
つまり、NFT化すれば、それは世界唯一のレアグッズにできるのです。
⬇例えば、このVTuber動画のサムネ画像をNFT化すれば、「世界でたった1つのレアアイテム」となります。
NFTマーケットプレイスに出品すれば、超高値で売れるでしょう。
理由を解説します。
この動画は、「ホロライブEN(イングリッシュ)」に所属する最初期メンバー5名たちがコラボした歌ってみた動画です。
メンバー5名は、それぞれ固有のチャンネルを持っており、毎日のように配信をしてファンを楽しませているのです。
このホロライブENの大本である、日本の超大手VTuber事務所ホロライブは、海外ファンがもともと多いです。
そして、そこから派生した英語圏VTuber事務所である、このホロライブEN(イングリッシュ)は、さらに膨大な英語圏のファンが存在します。
特に、Gawr Gura(がうる・ぐら)さんは世界最多数のチャンネル登録者300万人以上を誇ります。
⬇Gawr Guraさん(チャンネル登録者数が世界一)
世界的にも有名な5名のVTuberがコラボした歌動画なので、それぞれの5名のVTuberたちのファンはとうぜん注目します。
加えて、サムネイラスト自体もとても美しいです。
そして、歌声そのものも とても魅力的なので、VTuber全体の”歌ってみた動画の再生数ランキング”で長期間ランクインするほどの根強い人気があります。
ランクインのほとんどが流行曲である中、往年の名曲がランクインしつづけることからも、異例の動画といえます。(僕も30回以上聞いてます。)
そして市場規模ですが、日本と海外を比べると、海外の方が超圧倒的に大きいです。
取引額の総量は圧倒的すぎる開きがあり、日本に比べて海外の市場規模は優に数百倍以上といわれています。
日本国内のコレクターはとても少ないですが、海外ではすでに大きな市場として一般層にすら認知されはじめているのです。
さらに、世界的名曲であるビートルズの「カントリーロード」を歌っているので、海外の投資家たちにも「人気が出る確率は高い」と判断されやすいと言えるでしょう。
なので、この歌動画のサムネ画像をNFT化して1枚限定で販売すれば、
・ホロライブENには膨大な英語圏ファンが存在
・超有名VTuber5人のコラボ。それぞれのファンが注目
・市場規模は、海外(英語圏)が超圧倒的に巨大
・世界的名曲「カントリロード」(市場規模が超巨大な英語圏に人気が出やすい)
・イラスト自体がとても美しい
・再生回数ランキング上位を長期間キープする人気
・そして、世界唯一のレアアイテム
…と、このような要因により高値がつくでしょう。
(※NFT化の際は「Take Me Home Country Roads」の文字は、権利関係的に外したほうが良さそうですが。)
NFT=VTuberへの”投資”
VTuberのNFTを買うことは、”レアアイテム購入”という意味だけではありません。
純粋な”ファン”として買うだけではなく、NFTを”投資対象”として買うこともできるのです。
つまり、金銭的な利益を得る目的でVTuberのNFTを買うパターンも生まれます。
理由を解説します。
VTuberのNFTの二次流通相場は、そのVTuberの人気に左右されます。
VTuberの人気が上がればNFTの価格相場は上がりやすく、人気が下がればNFT価格相場は下がりやすいです。
なので、これから人気が高まりそうなVTuberのNFTを購入しておけば、実際に人気が高まった時に高値で売却できる可能性があるのです。
(もちろん、VTuberの人気のみでなく、NFT自体の販売戦略にも左右されますが。)
VTuberが活動の幅を広げてより高い人気を得るための”資金提供”&人気が高まったら”売却益”を得るための投資という側面もあるのです。
今までは買って終わりだったグッズも、NFTなら二次流通市場で転売できるため、”投資”の性質も持つようになったのです。
二次流通市場でのNFTのメリット「本物の証明」「保存状態は最高」
従来の物理的なグッズでも所有権は証明されていました。
しかし、二次流通市場で それを買うには2つの問題がありました。
具体例を上げてみましょう。
⬇これは、漫画界の巨匠・藤子不二雄先生(後の 藤子F不二雄、藤子不二雄A)の最初期の単行本です。
プレミアがついて専門店では約400万~500万円という超高価格で売られています。
この本の購入を検討するとき、
「本物なのか?」
「保存状態はどうなんだ?」
という、心配事がついてまわります。
保存状態を納得するまで確認するには、全ページをくまなくチェックしたくなります。
しかし、その途中でページをめくる時に破損してしまった場合、トラブルに発展するでしょう。
また、そもそも100%本物である証明など、不可能です。
鑑定士に依頼しても、「その鑑定士の眼力は、100%信頼できるのか?」という疑念はつきまといます。
「本物なのか?」
「保存状態はどうか?」
この2つが、従来の物理的なレアアイテムを購入する際の心配事でした。
しかし、NFTではこの心配事がありません。
NFT自体「100%本物の証明」をするためのテクノロジーです。
また、デジタルコンテンツなので劣化という概念がなく「保存状態は常に最高」です。
購入者としても安心できますし、オンライン上で手軽に取引が完結するので二次流通が活発になります。
つまり、売りたい出品者からしても好都合なのです。
VTuberや事務所の戦略が大きく変化
前提:ファンがお金を払いやすい業界
VTuberという存在は、ファンからお金を払ってくれやすい業界です。
例えば、世界のユーチューバー全体の獲得スパチャ(投げ銭)ランキングでは、VTuberが毎年 上位にランクインしています。
この理由に関しては、ごく個人的な見解としては
「オタク文化大国である日本では、アニメ・マンガに金を払う習性が根付いてるので、アニメ・マンガ的な外見のVTuberに、スパチャを払う抵抗が少ない。」
という理由だと思っています。
(※逆に、顔出し配信者はそんなスパチャされにくい。テレビ番組に金払う習性が無いから。)
したがって、生配信ではスパチャしてくれやすいので、配信中心のVTuberのほうが利益が出やすいのです。
なのでVTuber業界では、生配信中心の”配信勢VTuber”として活動する人が多くを占めており、飽和状態ともいえます。
しかし、スパチャを得にくい動画勢もNFTでマネタイズ(収益化)が可能です。
⬇くわしく解説していきます。
従来のVTuberマネタイズ戦略の問題点
現在のVTuberのユーチューブ外でのマネタイズ戦略としては、
・FANBOX(サブスク支援)
・BOOTH(グッズ販売)
・クラウドファンディング
が主流です。
FANBOX(サブスク支援)
FANBOXとは、クリエイター支援(サブスク式)をするためのプラットフォームです。
支援額は、段階的にプラン分けされています。
支援者は、支払う支援額に応じて限定コンテンツを受け取れます。
上位(高額)のプランでは、VTuberからの個別のメッセージなども受け取れることも多いです。
しかし、ホロライブなど超大手の事務所メンバーのVTuberは、ファンの数が多すぎて個別の対応が困難なので、FANBOXは利用しない傾向が強いです。
超多数のファンがいるなら生配信をガンガンやってスパチャをもらうほうが稼げるので、サブスクはユーチューブのメンバーシップで500円くらいの課金がメインです。
ファンに個別のコンテンツを作成して喜んでもらえるのは、VTuberとして嬉しいことでしょう。
しかし、どうしてもファン数が増えてくると困難になる問題点があります。
BOOTH(グッズ販売)
BOOTHは、オリジナルグッズを販売できるプラットフォームです。
BOOTHでは、売れずに在庫を抱えて赤字になるリスクを排除できる「BOOTHオンデマンド販売」が可能です。
BOOTHオンデマンド販売とは、「注文されたら製造して、発送する」というサービスです。
・受注生産
・梱包、発送も代行してくれる
つまり、「赤字リスク」と「発送の手間」をなくしてくれるサービスなのです。
最初に必要な情報を入力しておけば、あとは放置しておけば、売れるごとに自動的に利益が発生するのです。
とても利便性が高く、VTuber界では多用されています。
しかし、すでに人気があるVTuberでなければ、グッズが売れることはありません。
クラウドファンディング
クラウドファンディングは、プロジェクトの内容を提示して賛同者から出資金を集める方法です。
賛同者は、リターンとして特典が受け取れます。
賛同者の出資金は段階的にプランが分かれており、プランごとにリターンの特典内容が変わります。
個人運営のVTuberであっても、運営に必要な多額の資金を集める事も可能です。
直近の成功例で言えば、事務所に所属しない個人運営VTuberの中野さんが、クラウドファンディングで活動資金を集めています。
中野さんは、登録者10万人と多く有名なので驚異的な金額を集めることができました。
また、登録者が少ないVTuberであっても、ファン度が高ければ出資金を集めることができます。
兵庫県神戸市ご当地VTuberである九十九みなさんは、VTuber業界では決して多いとは言えない2450人ほどの登録者数でした。
しかし、ファンの熱量の平均値が高いので、活動資金を当初予定の2倍以上集めています。
しかし、クラウドファンディングには障壁があります。
すでに ある程度は人気があるVTuberでないと、十分な数の賛同者を集めることが難しいのです。
ほぼ無名であり、人気も低いVTuberの場合は、クラウドファンディングをしても失敗例はたくさん存在します。
問題点:投資家へアプローチできていない
ここまで、
・FANBOX(サブスク支援)
・BOOTH(グッズ販売)
・クラウドファンディング
というマネタイズ方法を解説しました。
これらの手段が有効なのは「すでに人気があることが大前提」なのです。
人気がないと、マネタイズすることは極めて困難なのです。
これは、出資に対する特典が”ファン向けのリターンのみ”であることが大きな要因であると思っています。
つまり、金銭的にシビアに判断する”投資家”にアプローチできていないのです。
本題1/2:無名の個人でも「投資対象としての価値」を伝えれば資金調達できる
FANBOXもクラウドファンディングも、現状はすべて”ファン向け”です。
すでにファンになってくれた人にしかアプローチできません。
しかしNFTを利用すれば、投資対象として投資家にアプローチすることも可能になるでしょう。
前述したとおり、VTuberの人気が上がれば、そのNFTの相場も上がりやすくなります。
(※しつこく繰りかえしますが、NFT自体の販売戦略にも左右されます。)
なので、しっかりとVTuber運営戦略を練ったうえで、投資目的でNFTを購入する投資家にプレゼンする場を設ければ、ファンがいない状態でも資金調達できる可能性が出てきます。
しかし、
・VTuber業界に精通している
・NFTを投資目的で買っている人
という2つの条件を満たす人となると、現状 ほとんどいないでしょう。
VTuber業界に精通していないと、運営戦略のプレゼンを受けてもその良し悪しを判断することはできません。
(「精通している」でなく「好き」だけなのはVTuber業界全体のファンです。特定のVTuberに投資目的として お金を出資してくれません。)
VTuber業界に精通していても、NFTを投資目的で買っている人でないと、そもそもお金を出してくれません。
現状、「VTuber業界に精通」したうえで「NFTを投資目的で買っている人」となると、かなり少数です。
しかし、「VTuber業界に精通」だけを満たした人は、多く存在します。
そして今後、NFTという文化が認知拡大すれば、NFTを投資目的で買う人も激増するでしょう。
いますぐは難しいですが、今後のNFT文化の発展にしたがって、個人運営の新人VTuberでも資金が集めやすくなる可能性が高いです。
本題2/2:VTuber事務所の戦略も広がる
また、VTuber事務所にも大きな影響があります。
所属VTuberのNFTを発行・所持する契約をすれば良いのです。
それにより新しいマネタイズ手段ができるので、運営が円滑化できます。
例えば、
・デビュー記念NFT
・活動1周年記念NFT
・活動2周年記念NFT
・活動3周年記念NFT
(…という感じで、毎年発行)
・登録者1000人突破記念NFT
・登録者5000人突破記念NFT
・登録者1万人突破記念NFT
・登録者3万人突破記念NFT
・登録者5万人突破記念NFT
(…という感じで、登録者が大台に乗るごとに発行)
⬆各種類を限定5枚ずつ発行する。
・・・という契約をします。
つまり、「活動の節目に記念NFTを発行して、事務所が所有する」という契約をするのです。
事務所は、そのNFTを販売すれば収益化できます。
また、二次流通市場で売買されたら(つまり転売されたら)、転売価格の内 あらかじめ設定したロイヤリティ(OpenSeaの場合は、0〜10%)を得ることが可能です。
そのVTuberの人気が上がれば上がるほど、高値で売れやすくなるので、事務所の利益も増大します。
つまり、事務所の新たな収入源となり、VTuberからマージンを取る金額を大幅に減らすことが可能になるのです。
さらに、新メンバー募集の時も
「VTuberからいただく中間マージンを極限まで下げます!」
とアピールすれば、それだけ多くの応募者を集めやすくなり、より有望な新人を発掘できます。
この契約は、VTuber側にも大きなメリットになります。
まず、事務所の中間マージンのパーセンテージ相場が下がります。
さらに、所属VTuberの記念NFTの価格相場を上げたい事務所は、VTuberの人気を上げるための戦略を優先するようになります。
NFT市場が拡大するにしたがい、「事務所が多くの中間マージンを取りやすい戦略」よりも「VTuberの人気が上がる戦略」の方が、【NFT相場を上げる➡売る】で、多くの利益を得やすくなるからです。
将来は、VTuber事務所の中間マージンが完全にゼロになる可能性もあります。
【VTuber×NFT×メタバース】3つの革新文化の融合
異なる文化が融合すると、まったく新しい文化が生まれます。
・小説×イラスト=漫画
・連続したイラスト×音声=アニメ
既存の文化が融合すれば、このような化学反応が起こるのです。
それが、古くから存在するモノ同士でもです。
しかし「VTuber×NFT×メタバース」は、この1つ1つが新しい革新的な文化と言えます。
1つ1つが、現在進行系で急成長しつづけている革新的な文化なのです。
そんな極めて大きい可能性を秘めた文化同士が、融合したら・・・。
考えるだけで、ワクワクします。
世界は、可能性に満ちています。
世界には、目を背けたくなるような惨酷で醜悪な側面もありますが、同時に無限の可能性を秘めているとも言えます。
【VTuber×NFT×メタバース】
この3つが融合した先には、果たしてどんな光景が広がっているのか・・・?
この世界は、本当に楽しいですね。
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