NF亭ショウタです。
恐竜映画として世界的に有名な「ジュラシック・パーク」は、バイオテクノロジーで蘇った恐竜たちが生息する島で、冒険をする映画シリーズです。
そして、ジュラシック・パークをメタバース化することで多くの新戦略が可能になります。
この記事では、
- ジュラシック・パークのメタバース化の全体像
- 可能な運営戦略
- 未来の映画マーケティング➡メタバース化が前提
…を解説していきます。
ジュラシックパーク とは?
ジュラシックパークとは、スティーヴン・スピルバーグ監督による恐竜映画シリーズです。
多種多様な恐竜たちが生息する島で、登場人物たちが冒険を繰り広げるストーリーであり、世界的に有名な映画作品です。
いままでに、下記の6作品が公開されています。
- ジュラシック・パーク(1993年)
- ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク(1997年)
- ジュラシック・パークIII (2001年)
- ジュラシック・ワールド(2015年)
- ジュラシック・ワールド/炎の王国(2018年)
- ジュラシック・ワールド/新たなる支配者(2022年)
6作品目の「ジュラシック・ワールド/新たなる支配者」で”シリーズ完結”とされています。
⬇作中の躍動感あふれる恐竜たちは、ロボット・CGで再現・撮影されています。
この撮影方法で、他の映画では味わえない恐竜独自の圧倒的迫力を表現しているのです。
映画に登場する恐竜は、本物(見たことないけど)としか思えないほどリアルで、躍動感があります。
⬇特に、この恐竜たちによる超規格外の戦いのラストは、何回見ても鳥肌モノですね。
原作小説がある
また、ジュラシック・パークには、原作小説が存在します。
この小説のストーリーがもとになって、映画が創られたのです。
すでにNFT化
ジュラシック・パークは、2022年6月にNFTを販売しています。
Get a closer look at all four rarities of #JurassicWorldDominion‘s Blue! Drops Sat, 18 June at 8 AM PT in blind box format: https://t.co/pZIZlJL9pf pic.twitter.com/UquEAaZ0Pj
— VeVe | Digital Collectibles (@veve_official) June 17, 2022
新しい時代の変化にもアンテナを立て、戦略展開していく姿勢が うかがえます。
つまり、ジュラシック・パーク運営サイドが、メタバースという新しい文化を取り入れていく可能性が高いでしょう。
ジュラシック・パークをメタバース化
ジュラシック・パークは、絶海の孤島に建設された恐竜テーマパークを舞台にしています。
なので、その恐竜テーマパークをメタバース化するのは、極めて有望です。
恐竜が生息する広大な島を舞台に冒険できれば、とてもスリリングな体験価値を提供できます。
また、
恐竜が侵入できない(映画では、盛大に侵入されてますが…)安全なエリアでは、様々なイベントやショッピングなどを楽しめるようにすると良いでしょう。
有名アーティストを招いてのコンサートなどのイベントをすることで、そのファンを集客してジュラシック・パーク メタバースの魅力を知ってもらうチャンスも生まれます。
すでに家庭用ゲーム機・VR・PCでゲーム化
ジュラシック・パークは、すでにVRゲーム化されています。
とうぜん、ジュラシック・パーク制作企業も、運営戦略の選択肢にメタバースも入れているでしょう。
ジュラシック・パークのメタバース化の可能性は、十分にあります。
また、
主要ゲーム機(PlayStation 4、Xbox One、Nintendo Switch)やPC用のゲーム化もされており、高クオリティな映像を実現しています。
これらの技術を、メタバース開発にも応用すれば効率化を図れます。
恐竜をAI制御
恐竜は、
- エサを探して食う
- 危険なら逃げる
- 求愛行動をする
…という、単純な行動をするので、AIでの再現もしやすいと思われます。
(前述したゲームにおいても、恐竜の行動をAIで再現しているようです。)
メリット
人気と知名度が世界的に高い
映画「ジュラ・シックパーク」シリーズは、世界的にも高い人気と知名度を誇ります。
なので、メタバース化したら あっという間に情報拡散されて注目を集めますので、初期の集客には困らないでしょう。
もちろん、そこでリピーター化してくれるかはメタバースのクオリティにかかっているのですが、人気と知名度があれば話のネタにもなりますので、恐竜好きな人からは ひいき目に評価してもらいやすいでしょう。
映画ジュラシックパーク シリーズの新規ファン開拓
ジュラシックパークは知っているが、映画を見たことがない…という人も多くいるでしょう。
しかし、メタバースをキッカケに、映画を見てもらえて新規ファンになってくれる人も増えやすくなります。
歴代のシリーズ作品を視聴・グッズ購入などで、お金を落としてくれやすくなります。
CG・AIの技術を流用
(前述した)既存のゲームのCGやAIをグレードアップして、メタバースに流用することが可能です。
イチから開発するよりも、資金や手間をある程度 浮かせることが可能です。
もちろん、メタバースが大規模になればなるほど、資金も手間も増えますが、すでに開発されたモノを応用することによって、コストをある程度抑えることができるのです。
デメリット
AIシステム開発・運営の資金
ジュラシック・パークのメタバースでは、恐竜の存在が不可欠です。
つまり、恐竜の行動を制御するためのAI技術を、メタバース内の多種多様の恐竜それぞれに生態に合わせて開発する資金が発生するのです。
(前述したように)既存のAI技術を応用するにしても、グレードアップには資金が必要になります。
他のメタバースとの差別化を図るためにも、この出費は不可欠といえます。
「ティラノサウルスは足が遅い」ツッコミへの対処
トップクラスの人気と知名度を誇る恐竜、ティラノサウルス。
ジュラシックパークシリーズにおいても、強烈な存在感を放っています。
人間を猛スピードで追いかけてくるシーンが印象に残りますが…。
実は、「ティラノサウルスの走る最高速度は時速27キロほどだった」という研究結果が とても有力視されています。
つまり足の速い成人男性なら、走って逃げれてしまうのです。(悪路の場合は、走る速度が低下してしまいますが。)
しかし、ティラノサウルスの走行速度をそのまま再現してしまうと、畏怖の念を抱いてもらいにくくなり、緊張感が生まれません。
「恐竜がくる!足が速い肉食恐竜(ガリミムス・オルニトミムスなど)だったらヤバイ!!」
⬇
「ティラノサウルス?余裕で逃げれる。良かった安心した~w」
…というリアクションになってしまい、畏怖の念を抱いてもらいにくいです。
なので、ここは
「いや、そんな研究結果なんてコロコロ変わるから当てにならん!」
…というスタンスで、猛スピードで追ってくるティラノサウルスを遠慮なく生息させるべきです。
可能な戦略
観光エリアに有料エリアを設ける
ジュラシックパーク内では、乗り物「ジャイロスフィア」に乗って移動できます。
これらの乗り物に乗っていれば、肉食恐竜たちの生息するエリアでも安全に観光できるのです。
(映画では、恐竜たちに盛大にブッ壊されてますが…。)
そして、ジュラシックパークに無料で観光できるエリアだけでなく、一部 有料エリアを設ければそこで収益化できます。
無料エリアであちこち遊んで満足度が高ければ、有料エリアへの期待感も高まります。
とうぜん、無料エリアでは見れないレアな恐竜など、有料エリア限定の要素を考えて用意する必要があります。
「有料エリア入場料」を設定してもよいですし、(決済は、法定通貨&仮想通貨 両方とも可)
「有料エリア入場権利NFT」を限定配布してもよいです。(転売されれば、あらかじめ設定したロイヤリティが利益となります。)
恐竜のいる島でミッション遂行
ジュラシックパーク内に、遂行すべき複数のミッションを設定します。
- 恐竜狩りをする悪人たちを捕らえる
- 病気になった恐竜に特効薬を注射
- 故障した設備を修理に行く
…など、多種多様のミッションがあれば、それだけ飽きられにくくなります。
とうぜん、
乗り物に乗って安全が確保された状態のままでは緊張感がなくゲーム性が失われるので、乗り物から降りて肉食恐竜の生息エリアに侵入しないと遂行できないミッションをたくさん用意すべきでしょう。
そして、肉食恐竜が出現したら、
- 逃げて迂回する
- 銃などで応戦する
…など、自由に行動を選べるようにします。
もちろん、ミッション成功には報酬を用意したほうが良いでしょう。
- 限定NFTをプレゼント
- 名前を殿堂入り
…などがあれば、ミッション挑戦のモチベーションアップにつながります。
肉食恐竜になって人間を捕食
恐竜は、AI制御だけでなく人間が操作することも可能です。
人間が肉食恐竜になり、(前述の)ミッション遂行中のプレイヤーを襲撃・捕食できるようにするのです。
これにより、単純なAIによる知能の低い恐竜だけでなく、人間と同じレベルで”知能の高い恐竜”も生息することになるので、プレイヤー側の緊張感が増します。
恐竜になれる権利は、一定以上ジュラシックパークを利用してくれた人限定にすれば、リピーター増加につながりやすくなります。
また、プテラノドンなど、大空を自由に飛べる恐竜になるのは多くの人が憧れるでしょう。
なので、希少性を強めるためにリピーターの中でも上位のヘビーリピーター(上客・超常連)限定にする…など、
リピーターにも複数の階層を作り、上位層リピーターほどリターン価値を大きくする…という感じにすると良いでしょう。
恐竜育成ゲーム
映画内では、恐竜を育成するシーンもありました。
それを、メタバースでも育成ゲーム化して再現すると良いでしょう。
また、
スマホアプリ化してメタバースと連動すれば、頻繁にゲームを意識してくれて、マインドシェア(消費者の心の中で、特定のブランドが占める割合)が高まります。
- 外出時:スキマ時間に恐竜育成ゲーム➡帰宅後:ジュラシックパーク メタバースへ
…という生活サイクルを作ってもらえれば、ヘビーリピーターになってくれやすくなります。
すでに、ジュラシックパークの たまごっち が存在しますので、高性能化して連動させるのもアリでしょう。
…自分が育てた恐竜に乗って、ジュラシックパーク内をデートする…というのは、育成ゲーム好きにも楽しんでもらえるでしょう。
(手塩にかけて育てた恐竜が、ティラノサウルスとかに襲われて喰われる…という悲劇は、避けたいものですが。)
AR・XRでも連動
AR・MRデバイス(スマートグラスなど)とも連動すれば、さらに体験価値が上がります。
⬇すでに、ジュラシック・パークのARは存在します。
この技術を流用すれば、実現もしやすいでしょう。
前述した育成ゲームなども、スマートグラスをかけて街中を歩けばAR・MR映像が投影されて、恐竜と一緒に散歩しているような気分を味わうことができます。
⬇関連記事
もちろん、
前述したミッション遂行をAR・MRと連動させるのも技術的には可能になるでしょうが、安全面(&超絶 不審者扱いされるリスク)に配慮すると、ミッション遂行はメタバース内に留めておいた方が良いかもしれません。
NFTで資金調達
メタバースの開発には、とうぜん資金がかかります。
また、恐竜たちを制御する、AI技術開発にも(外部委託するにせよ)資金が必要です。
その資金を、メタバース公式NFTを販売することで調達可能です。
購入者からしても、ジュラシックパークメタバースの人気が上がったらNFTの価格も上がるのでを売却して利益を得ることができますので、売却益を狙う投資家が購入してくれます。
(もちろん、純粋なファンも購入してくれます。)
また、メタバースでの なんらかの権利を付与すれば、さらに売れやすくなるでしょう。
(前述したように、有料エリアに入れる…など)
グッズ販売・映画鑑賞
ジュラシックパーク シリーズのリアルグッズを販売することで、利益を得ることができます。
メタバースでジュラシックパークの魅力を体感してくれた人は、これらの購買意欲も上がりやすいでしょう。
また、メタバース内の絶景スポットに屋外シアターを設置して、ジュラシックパーク シリーズの映画を格安で鑑賞できるようにしてもよいでしょう。
広告枠販売
メタバースのエントランスホールや休憩エリアなどには、人が集まります。
なので、そこの広告枠を他企業向けに販売するのです。
恐竜イベントなどへの集客をしたい企業は、広告枠を買ってくれる可能性が高いです。
(もちろん、オンラインでなく、オフラインの恐竜イベントの場合は、その会場の近隣からのアクセス者のみに広告を表示する…としないと効率が悪すぎなので、そうすべきです。)
未来予測:映画制作は、メタバース化が前提になる?
メタバース市場には、あらゆる業界の有名企業が参入しはじめています。
とうぜん、映画業界からの企業の参入も増えていくでしょう。
つまり、映画作品のマーケティングにメタバースを組み込むのが定番戦略になっていくのです。
メタバースが一般普及するにしたがって、マーケティング戦略としての重要度は とうぜん増していきます。
そして、メタバース化が前提の映画が増えるでしょう。
たとえば、
映画の舞台となるフィールドをメタバース化して、世界観を無料で体験してもらえるようにします。
- メタバース公開時点➡行動可能な範囲をメタバースの一部のみに制限
- 映画公開日が近づく➡徐々に制限解除して行動可能な範囲を拡大
- 映画(映画館orオンライン)公開➡映画を観た人限定のエリアを設ける
…など、メタバース戦略しだいで多くの人を集客することができます。
また、原作小説を映画化した場合は、とうぜん原作小説で描かれた詳細な設定を全部 映画内で表現することは非常に困難です。
映画の尺の関係で、登場人物の生い立ち・思想などを表現せずにカットする…ということも多くなります。
しかし、来場者が滞在したい時間だけ滞在できるメタバースでは それらを解説することができます。
好きな特定のキャラがいて、その人の裏設定などを知りたい場合、メタバースでそのキャラについて深く知ることができるのです。
映画に盛り込めなかったけど表現したかった内容を、メタバース内で存分に表現できるのです。
娯楽コンテンツを制作する製作者サイドとしても、”表現者”としての欲求を自由に満たしやすいのです。
そして、いずれは「映画をマーケティングする戦略としてのメタバース化」に加えて、「メタバースをマーケティングする戦略としての映画制作」が増加するでしょう。
映画とメタバースで、同じ世界観を表現することにより、
- 映画で提示された謎を、メタバースで解決していく
- 自分がすでに訪れたメタバースで、壮大な冒険と謎解きをする映画を楽しむ
…というように、相互に楽しめるようになるのです。
”映画製作”と”メタバース運営”の戦略が高密度で融合して、片方も欠かすことができない両輪となっていくでしょう。
⬇さらに、企業・個人問わず、メタバース内での映画製作も増加する可能性が高いです。
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