NF亭ショウタです。
「世界の100都市をメタバース化」という、壮大なプロジェクトを知っていますか?
その名は、「パラリアルワールドプロジェクト」です。
世界最大のメタバースイベントを主催する企業が行っており、極めて高い将来性があります。
いずれは、メタバースの歴史に名を残す伝説的なプロジェクトとして永く語り継がれていくでしょう。
この記事では、
- パラリアルワールドプロジェクトの概要
- 生まれる経済圏
- 未来予測:VTuber市場&国際化
…について、解説していきます。
「パラリアルワールドプロジェクト」とは?
プロジェクト概要
パラリアルワールドプロジェクトは、「5年以内に、世界に実在する100の都市をメタバース化していく」という、超スケールのプロジェクトです。
(パラリアル=パラレル+リアル。つまり、”実在都市のメタバース”を意味する。)
運営企業である株式会社HIKKYは、有名なバーチャルマーケット(次項で解説)を運営しており、メタバース市場で大きな影響力を持っています。
また、メタバース制作を促進するため、独自のVRコンテンツ開発エンジン「Vket Cloud(ブイケットクラウド)」の開発も進めるなど、より多くの人がメタバース市場に関われるようにするための土台作りも行っています。
このような超有名なメタバース企業により実施されているパラリアルワールドプロジェクトは、非常に有望といえるでしょう。
世界最大メタバースイベント「バーチャルマーケット」運営企業によるプロジェクト
「パラリアルワールドプロジェクト」運営企業である株式会社HIKKYは、世界最大メタバースイベント「バーチャルマーケット」(略称:Vket)も運営しています。
バーチャルマーケットは、メタバース空間に用意された広大な会場で、
- アバターやファッションアイテムなどの多様な3Dアイテム
- リアル商品(電子機器、飲食物などを郵送)
…を売買できる、世界最大と言われるメタバースマーケットです。
また、映画や音楽ライブを見たり、乗り物に乗ったりなど、バーチャル空間だからこそ可能な体験を味わえるイベントも多く行われます。
来場者は、現実世界でのイベントのような臨場感を楽しめるのです。
また、会場ごとに異なるコンセプトで創られているので、ワールドごとに多彩な世界観を体感できます。
これまで、
- バーチャルマーケット1:2018年8月26日
- バーチャルマーケット2:2019年3月8日~10日
- バーチャルマーケット3:2019年9月21日~25日
- バーチャルマーケット4:2020年4月29日~5月10日
- バーチャルマーケット5:2020年12月18日~2021年1月10日
- バーチャルマーケット6:2021年8月14日~28日
- バーチャルマーケット2021:2021年12月4日~19日
- バーチャルマーケット2022 Summer:2022年8月13日~28日
…というスケジュールで、定期的に開催されてきました。
また、特定のジャンル(ゲーム・マンガ・音楽)に特化した派生イベントも
- GameVket:2021年4月29日〜5月5日
- ComicVket1:2020年8月13日~16日
- ComicVket2:2021年11月6日~14日
- MusicVket1:2020年8月13日〜16日
- MusicVket2:2021年3月6日〜10日
- MusicVket3:2021年11月6日〜14日
…というスケジュールで開催されました。
開催期間中は、24時間楽しむことができ、日本はもちろん世界中から来場者が集まります。
⬇数多くの有名企業も、出店しています。
1回の開催で100万人を超える来場者を集めることもあり、2021年7月には「バーチャルリアリティマーケットイベントにおけるブースの最多数」としてギネス世界記録に認定されました。
画像引用:PR TIMES
これらのことから、バーチャルマーケットは世界トップクラスの知名度と将来性がある・・・といえるでしょう。
⬇また、取締役はバーチャルマーケット(略称:Vket)の舞台裏を語る書籍を出しています。
既に完成したパラリアル
「パラリアルワールドプロジェクト」において、すでに完成されたパラリアルも複数存在します。
それらを紹介します。
No.1「パラリアル渋谷」
バーチャルマーケット2021の会場として、公開されました
渋谷の街並みがリアルにメタバース化されており、高い臨場感を得ることができます。
現実世界とリンクした天候の変化や、来場者数に比例して高さが伸びるビルなど、メタバース空間ならではのオリジナリティもあります。
No.2「パラリアル秋葉原」
Comic Vket2の会場として公開されました。
秋葉原駅東口に広がる電気街~末広町までのエリアを再現しています。
VR空間内でAR(拡張現実)を体験したり、電気街全体がレインボーに輝くなど、仮想空間ならではの演出が実施されました。
No.3「パラリアルニューヨーク」
バーチャルマーケット2022summerの会場として公開されました。
パラリアルワールドプロジェクトにおいて、最初の外国の都市のメタバース化となります。
メタバース内を高速移動できる、ホバーボードを用意するなど、移動手段が充実しました。
No.4「パラリアル大阪」
バーチャルマーケット2022summerの会場として公開されました。
日本の第2の都市として有名な大阪がメタバースとして臨場感たっぷりに再現されています。
大阪のシンボル的存在の通天閣も再現されており、花火も打ちあがるなど、楽しめる仕掛けがあります。
史上初:他企業との協業「パラリアル沖縄」
2022年10月3日、「パラリアルワールドプロジェクト」運営企業HIKKYと、
沖縄メタバース「バーチャルOKINAWA」の運営企業である沖縄県那覇市の企業あしびかんぱにー が、協業を開始するという発表がされました。
パラリアルワールドプロジェクト初の他企業との協業となる、この件では
HIKKYが独自開発しているメタバース制作エンジン「Vket Cloud」の技術をあしびかんぱにーに提供し、「バーチャルOKINAWA」がさらにアップデートされます。
そして、あしびかんぱにー が開発・運営するバーチャルOKINAWAが、「パラリアルワールドプロジェクト」の1つとしてカウントされる…ということです。
(その際、名称が「バーチャルOKINAWA➡パラリアル沖縄」に変更される可能性が高いです。)
また、バーチャルOKINAWAの詳細はこちらで解説しています。
⬇
「パラリアルワールドプロジェクト」が実現する内容
パラリアルに出店
実在する都市をモデルにしたメタバースに企業・個人が出店して、自分の作ったコンテンツを販売して、利益を上げることが可能になります。
物理法則という制限にとらわれず、自由自在に店舗をデザインして出店できるのです。
また、接客するアバターも、店舗に雰囲気に合わせて柔軟に変化が可能です。
メタバース旅行
メタバースデバイスとネット環境さえあれば、自宅から一歩も出ずにアクセスして旅行することが可能です。
パラリアルは、実在の都市をメタバース化したものなので、様々な名所の魅力を高い臨場感で伝えることができます。
物理的な移動が制限されたりしていたり、多忙でまとまった自由時間が取れない人間が多い現状、数十分ほどの時間があれば、いつ どこからでも観光旅行ができる…というのは、大きなメリットといえるでしょう。
都市全体の大規模広告
都市全体にわたる大規模な広告ジャック(1社が空間を貸し切るような広告)は現実世界なら広告費以外にも、広告用看板の制作費用、それらの設置・撤去費用など様々な費用が発生します。
しかし、メタバースなら圧倒的に安価に抑えることができますし、設置や撤去も一瞬で可能です。
メタバース空間での教育
メタバース空間で、臨場感の高いコミュニケーションによる教育が可能になります。
通いたい専門学校があっても、あまりに遠方の場合は断念せざるを得ないケースもあったでしょうが、メタバースなら、一切関係ありません。
台風などによる休校での授業の遅れ、不登校などの問題にも対応可能なので役立つでしょう。
行政手続きもメタバース内で完結
各種行政手続きは、わざわざ役所に行って長時間 待たなければいけないので、時間と労力をムダに浪費してしまいます。
また、高齢者などは身体的にも辛いと思われますし、ウイルスの感染リスクもあります。
しかし、映画「サマーウォーズ」で描かれたように、それらの行政手続きもメタバース内で完結できるなら、それらの問題が解決されます。
新しく生まれる経済圏
(前述したとおり)「バーチャルマーケット」において、デジタル商品・リアル商品が売買されており、すでに経済圏は発生しています。
なので この項では、それに加えて「パラリアルワールドプロジェクト」で、生まれる可能性がある新たな経済圏について解説していきます。
パラリアル同士で相互送客➡リアル観光への導線を強化
世界中の都市をメタバース化していけば、とうぜんそれらパラリアルには多くの人たちが集まります。
そして、「パラリアルワールドプロジェクト」のパラリアル同士でも相互送客できるので、多くのパラリアルを体験してもらうことが可能になります。
その中には、あまり興味を惹かれないパラリアルもあれば、強烈に興味を惹かれるパラリアルもあるでしょう。
そして、来場者は それらの中で たった1つだけでも強烈に興味を惹かれるパラリアルがあったら、そのリアル都市にも興味を持つ可能性が高いです。
すると、そのリアル都市への観光のキッカケとなります。
現地企業向けに広告枠販売
現地企業にパラリアル内での広告枠を販売します。
- 現地のリアルイベントを宣伝したい企業
- リアル観光客を集客したい企業
- 名産品の通販に集客したい企業
- 現地への移動手段を提供する企業
…などに向けて、広告枠を販売すれば、収益源となります。
スタンプラリー(メタバース&リアルで連動)
AR・MRとメタバースで連動したスタンプラリーが可能になります。
パラリアルと、リアル都市でのAR・MR(スマートグラス着用で、チェックポイントが表示されるなど)を横断するスタンプラリーを用意します。
- スタンプラリー前半(パラリアル)➡スタンプラリー後半(リアル都市でのAR・MR)
…という感じです。
⬇AR・MRについての詳細
メタバースで気軽にスタンプラリーを始めてもらい、その延長としてリアル都市でのスタンプラリーに誘導するのです。
チェックポイント通過の判定は、
- GPS
- QRコードを撮影
- 音響透かし
…など、複数の方法が可能です。
そして、なんらかのクリア報酬(限定NFTなど)を用意すると良いでしょう。
もちろん、パラリアルとリアル都市の「どちらか片方」だけでも、一応スタンプラリーが完結して報酬をもらえるようにしておいた方が、参加する敷居が格段に低くなります。
その上で、「もう片方もクリアすれば、さらに凄い報酬もある」と伝えれば、パラリアルに来てくれる人も増えますし、リアル都市に来てくれる人も増えるでしょう。
伝統的な装飾品などのファッションNFT
「パラリアルワールドプロジェクト」では、現時点では「渋谷・秋葉原・ニューヨーク・大阪」といった、有名な都市がパラリアル化されています。
しかし、
今後は地方の伝統的な魅力を強調したパラリアルも作られる可能性もありますし、
(前述した)パラリアル沖縄のように、地方の魅力を強調したメタバースを開発・運営する他企業との協業が増えていく可能性もあります。
すると、その地方の伝統的な装飾品を、メタバースで着用できるファッションNFTとして、販売できます。
- 伝統衣装
- ネックレス
- イヤリング
- 指輪
- 部族のタトゥー
…など、多種多様のファッションを楽しめますし、運営サイドの利益にもなります。
⬇関連記事
未来予測
VTuber運営が増える
「パラリアルワールドプロジェクト」のパラリアルの情報を発信するVTuberを運営する事例が、増えていく可能性が高いです。
その際、発信情報の幅としては
- 「パラリアルワールドプロジェクト」全体の情報を発信していくVTuber
- 個々のパラリアルの情報を発信していくVTuber
…の2つに大別できます。
全体の情報を発信していく場合、
⬇すでに取締役がチャンネル運営をしていますので、そちらですべきでしょう。
⬇もしくは、バーチャルマーケット公式チャンネル内で、VTuberを運営しても良いでしょう
しかし、
個々のパラリアルの情報発信をしていく場合は、とうぜん個々のパラリアルごとにVTuberを運営した方が良いです。
個々のパラリアルに一定以上の興味を持った人に対して、宣伝・集客しやすいからです。
もはやVTuberは、世界規模の超巨大な市場に成長しており、VTuber好きな人は、世界中に膨大な数いるのです。
VTuber運営をすれば、VTuber市場からバーチャルマーケットに導線を張れますし、新しい層が来場者・出展者になってくれやすくなります。
また、バーチャルマーケットの知名度の影響で運営VTuberに興味を持たれやすく、伸びやすいかもしれません。
さらに「パラリアルワールドプロジェクト」のメタバースのVTuber同士でコラボすれば、相互送客もはかどります。
そして、いずれは「パラリアルワールドプロジェクト」のVTuber事務所を設立しても良いでしょう。
同時翻訳AIにより、異国VTuber同士のコラボが活発化していく
同時翻訳AIは、Google・Meta・アマゾン・アップル・マイクロソフトなどの超有名企業をはじめとして、世界中の企業が開発しています。
いずれは会話中の翻訳のタイムラグがドンドン小さくなり、他言語を使う相手ともスムーズに会話できるようになります。
つまり、海外都市のパラリアルのVTuberを運営する場合でも、その国のVTuberともコラボ配信なども気軽にしやすくなります。
(例えば、パラリアルニューヨークのVTuberなら、アメリカのVTuberともコラボしやすい。)
そして、そのコラボを見た視聴者も「自分の国の都市がメタバース化されてる!行ってみるか!!」
…と、興味を持って来場してくれやすくなります。
地方特有の魅力を強調したメタバースも増加する?
「パラリアルワールドプロジェクト」は、No.1~No.4(渋谷・秋葉原・ニューヨーク・大阪)までは、有名な都市をメタバース化した印象です。
しかし、今回の記事でもすでに解説した「パラリアル沖縄」は、渋谷・秋葉原・ニューヨーク・大阪に比べて、世界からの知名度は劣ります。
その反面、
その土地の”歴史”や”古き良き情緒”を感じさせる、地方特有の魅力を強調した”ご当地感”の強いメタバースとなっています。
したがって、地方の魅力を強調するパラリアルの場合は、ご当地VTuber(地方創生を目的としたVTuber)を運営するのも有力な選択肢となります。
⬇すでに、(前述した)バーチャルOKINAWAでは、ご当地VTuberが運営されており、普段から沖縄の魅力を発信しているのです。
そして、世界の都市を再現したパラリアルから、VTuber運営が開始されれば、とうぜん世界の名所のご当地VTuberが生まれる可能性があります。
(タイ王国バンコクご当地VTuberなど)
つまり、バーチャルOKINAWAの運営企業場合は、「ご当地VTuber運営➡パラリアル開発」
という流れですが、
これから、逆の
「パラリアル開発➡ご当地VTuber運営」
…というパターンも出てくる可能性があるのです。
(前項で解説した)自動翻訳AIの影響もあり、他言語との意思疎通の劇的な向上により、ご当地VTuber界は国際化していくポテンシャルを秘めているといえます。
⬇参考記事
自治体メタバースも参加する可能性
さらに、地方の魅力を強調したメタバースがドンドン開発されていき、パラリアルワールドプロジェクトとの協業を志望する企業も増えていくでしょう。
もちろん、パラリアルワールドプロジェクト側にも相応のメリットを提示できなければ協業してもらえませんが、知名度がある企業なら協業もしやすいです。
また、都道府県などの自治体が運営するメタバースとの協業もありえるでしょう。
メタバースに深い理解を持つ自治体と協力関係にあれば、色々な面で有利に働くと思われますし、パラリアルワールドプロジェクト運営企業である株式会社HIKKYの格・信用も上がります。
⬇すでに、自治体メタバースと個人運営VTuberが共同で開催したイベント事例もありますので、可能性は十分あるといえます。
自治体による
- メタバース運営
- NFT販売
- VTuberとのコラボ
…の事例は増え続けており、これからは定番戦略となっていく可能性があります。
⬇参考記事
…そして、
パラリアルワールドプロジェクトは、世界中の都市の自治体と協業して、世界的な事業となっていくポテンシャルを秘めているのです。
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