NF亭ショウタです。
メタバースの国際的発展と共に、地方の魅力を発信する”ご当地VTuber界”も国際化していく可能性が高いです。
メタバース市場の成長の速度と、テクノロジーの進化の速度と、海外でのVTuber地方創生戦略の普及の速度に左右されますが、将来的には必ず実現していくでしょう。
この記事では、
- 「ご当地VTuber×世界」の兆候
- 可能な戦略
- 未来予測:自治体公式VTuberが各国で誕生&XR戦略
…を解説していきます。
「メタバース×VTuber」は相性が良い
VTuberは、アニメ志向のアバターを使って短尺動画・ライブ配信などを発信する娯楽文化です。
元々、VTuberは”バーチャルユーチューバー”の略称でしたが、現在ではTwitchなど他プラットフームで発信する人をも意味し、「live2D・3Dモデルを使う発信者」を全般的に意味する言葉となっています。
そして、VTuber界と同じく、メタバースでもアニメ志向アバターが主流です。
リアルな造形のアバターよりも親しみやすいため、心理的な距離も縮まりやすくフレンドリーに接することができます。
また、シンプルに美少女のアバターは見ていて幸せになれます。
なので、同じくアニメ志向アバターを使うメタバースとVTuberは相性が良いのです。
⬇メタバースとVTuberの相性の良さの本質については こちら
⬇最大VTuber事務所のメタバースについては こちら
「メタバース×VTuber」戦略は、地方創生にも有効
すでに、メタバースによる地方創生の前例は複数存在しますし、新しい事例も生まれ続けています。
バーチャル渋谷をはじめとして、複数のパラリアル(実在都市のメタバース)が存在しますし、複数の企業や自治体がパラリアル制作プロジェクトを発表しています。
これからは、地方創生の戦略として、メタバースが定番化して行くでしょう。
ご当地VTuberは、地方創生に有効
VTuber界の中には、地方の魅力を発信するご当地VTuber界が存在します。
普段から特定の地方の情報を発信しているので、そのファン層は「その地方、近隣に住んでいる・遠方に住んでいるが、訪れたいと思っている」人の比重が必然的にかなり高くなります。
つまり、もともとある程度の興味を持っている人なのです。
そして、ご当地VTuberとメタバースを運営戦略で融合させることで、高い効力を発揮できます。
「自治体公式メタバース×自治体公式VTuber」の前例
2022年7月、埼玉県自治体と埼玉県公式ご当地VTuberにより、メタバースイベントが行われました。
メタバースは、実在の名所を再現したパラリアルであり、そこでの司会進行を、埼玉県バーチャル観光大使である春日部つくしさんが務めたのです。
(また、メタバース自体も春日部つくしさんが制作。)
これは、地方自治体による公式な「メタバース×VTuber戦略」としては僕の知る限り”世界初”と思われます。
⬇詳しく解説&考察した記事はこちら。
そして、自治体によるメタバースの事例は増え続けています。
もちろん、ご当地VTuber界も総数が増えており、自治体が観光大使などを委任するケースも増えていくと思われます。
つまり、「自治体公式メタバース×自治体公式VTuber」の事例は、これから増えていく可能性が高いのです。
海外にも ご当地VTuberが生まれ、メタバースで交流が始まる?
日本発祥のVTuber文化は、世界中に広まりつつあります。
とうぜん、英語圏や中国には多数のVTuberが存在する反面、VTuberがほぼ(もしくは まったく)いない国もあるなど、まちまちです。
そして、そういった外国のVTuber界にもご当地VTuberが生まれて、お互いの文化を紹介しあうコラボする…という流れが生まれる可能性が高まっていく、と感じています。
【兆候?】ご当地VTuberのコラボで、海外文化紹介
ご当地VTuberは、日本の都道府県・市町村の単位で存在しています。(例:埼玉ご当地VTuber・北海道釧路市VTuber…など)
そして、ご当地VTuber同士はお互いに強く意識しあい、コラボも頻繁に行われています。
ご当地VTuberの総数は、(国内)VTuber界全体の16000人からしたら、大体100人ほどであり、圧倒的に少ないのですが、ご当地VTuberがコラボする相手の3割ほどがご当地VTuberです。
つまり、ご当地VTuber同士はとても活発に優先的にコラボしあっているのです。
そして、これからは日本国内の地方だけでなく、海外の文化を紹介しあう流れも起こりえます。
その兆候ともいえる、2つの事例を紹介します。
沖縄×『ベトナム』
2022年5月、沖縄県ご当地VTuber根間ういさんと、ベトナムVTuber暁バンマイさんがコラボ配信を行いました。
根間ういさんは、日本国沖縄県という「都道府県」単位であるのに対して、暁バンマイさんはベトナムという「国」単位の一般的なVTuberです。
ベトナムのハノイやホーチミンといった地方に特化したVTuberではありません。
つまり、ベトナム国内においては、ご当地VTuber的な認識はされていないでしょう。
しかし、ベトナム外の国である日本人からしたら、ベトナムの文化を紹介してくれるVTuberは、ご当地VTuberと共通した要素を感じます。
ベトナム文化自体に疎い大半の日本人からしたら、「ベトナム文化VTuber」「ベトナム・ハノイご当地VTuber」「ベトナム・ホーチミンご当地VTuber」も、正直あまり変わりません。
国全体の魅力を紹介してくれるVTuberは、諸外国の視聴者からしたら、ご当地VTuberを見るのと同じ目線で楽しむことができるのです。
青森×新潟×『中東』
2022年7月、青森県ご当地と新潟県ご当地VTuber、そして中東の魅力を発信するVTuber(日本人)によるコラボが行われました。
そして、お互いの担当するご当地を紹介しあったのです。
【動画】
とうぜん、「中東」は特定の国ではなく、複数の国を差すのですが、ほとんどの日本人からしたら中東自体が未知であるため、
・青森「県」
・新潟「県」
・中東(西アジア・アフリカ北東部の総称。※アフガニスタンを除く)
…というコラボが違和感なく成り立ったのです。
補足:”中東”の範囲
画像引用:NHK
ご当地VTuberは「国」単位でも成立する
現時点では海外には、都道府県・市町村(に相当する)単位の情報に特化して発信するVTuberは、検索しても見当たらない…というのが実情です。
具体的には、
話者が多い言語をピックアップして、「(主要都市名) VTuber」「local VTuber」を、”英語&現地語”でYouTube(中国語はbilibiliで検索。中国では情報規制でYouTube使われにくいため。)で検索してみました。
- 英語
- 中国語
- スペイン語
- アラビア語
- ヒンディー語
- 他
…などで検索しました。
それでも出てこなかったです…。
しかし、
前項の2つの事例からわかるとおり、ご当地VTuberは かならずしも都道府県単位、市町村単位である必要はありません。
ライバルとなりえるVTuberがいないなら、国全体の魅力を発信していれば、他の国からしたらご当地VTuber要素を持ち得るのです。
マーケティングにおいても、同じ言語圏内をターゲットに「●●国全体の魅力を発信するご当地VTuber」として戦略展開が可能です。
例えば、英語圏といわれる国は、世界に80カ国以上存在します。
そのうちの1つであるオーストラリアで国内の魅力を発信するVTuberがいるならば、とうぜん 視聴者層はオーストラリア国内のみ…ではなく、英語圏全土が対象となります。
国の魅力を外国に発信するライバルが超少ない海外なら、なおさら手広くご当地VTuber的な活動をすべきでしょう。
(■補足
この意見は、「日本語を使う=日本国内が対象」というイメージがある日本語では、ピンと来ない感覚かもしれませんが、
- 英語圏全体=日本全国
- 特定の国=特定の地方(都道府県・市町村)
…と例えると、伝わりやすいかもしれません。
世界に80カ国以上存在する英語圏の国においては、特定の国の情報を発信すれば、ご当地VTuber的な要素を発揮できるのです。)
Googleストリートビューによる「バーチャル観光」➡メタバース観光に代替
日本でも外国でも、Googleストリートビューを利用した「バーチャル観光」の配信の文化が存在します。
Googleストリートビューを使って、国内外の街を進んでいき、実況をして行くのです。
もちろん、これらはいろんなコンテンツ(歌ってみた動画・歌配信・雑談配信・ゲーム配信)のうちの1つにすぎません。
しかし、このようなご当地要素が強い配信が浸透していけば、必然的に ご当地(特定の地方)に特化したご当地VTuberが生まれてくる確率は上がります。
また、実在都市のメタバース(パラリアル)が増えていけば、メタバース内を観光する様子をライブ配信するパターンも増加していき、「バーチャル観光➡メタバース観光」へと代替されていくでしょう。
インドネシア・アメリカが、ご当地VTuber界が生まれる可能性が高い?
僕の個人的な考察ですが、いずれ”ご当地VTuber界”(一人や二人でなく、数十人単位で)が生まれる確率が高い国が、インドネシア・次いでアメリカと思っています。
これは、「レッドオーシャン化➡差別化の有効性が増す」という法則に則った考察です。
(つまり、
- 現状、VTuberの総数が伸びている国
- 超人気を誇るVTuberが複数存在する国&同言語圏(憧れてVTuber活動始める人が増える。)
…が、ご当地VTuberが複数生まれる可能性が比較的高い…といえるでしょう。)
そして、この考え方の場合、
- インドネシア
- アメリカ
…が、有望と言えるのです。
つまり、インドネシア・アメリカでは、
VTuberが増加してレッドオーシャン化していき、他のVTuberが差別化を図るために、ニッチ化・専門化するために ご当地VTuberが生まれる可能性が高いのです。
理由を、解説していきます。
インドネシアが有望な理由
インドネシアでは、日本のオタク文化を好きな人も多いですし、
- 日本語学習者の数が世界第2位(1位は中国)
- 人口が世界第4位
- 中国のように、文化的な衝突も起こりづらい
…というメリットがあります。
秋元康氏がAKBグループを海外展開するにあたり最初に選んだ国であり、2011年11月からJKT48が活動しています。
そして、JKT48はコロナ影響での経営不振により、2021年1月に「26人減」の大リストラを行ったこともあります。
つまり、アイドル文化の土壌がすでにある地であるのと同時に、(皮肉にも)コロナによりリアルアイドルであるJKT48から、オンラインのVTuberへと需要が移っている…という時代の追い風もあるのです。
そして、超大手VTuber事務所であるホロライブ・にじさんじが双方とも進出しています。
⬇ホロライブID(2020年4月~)
⬇にじさんじID(2019年9月~)※現在は、本家にじさんじに統合
VTuber界で超大手が進出した海外事務所があるのです。
さらに、インドネシア発のVTuber事務所「MAHA5」も高い人気を集めています。
⬇MAHA5
インドネシア最古VTuberの存在
そして、ここからが、ご当地VTuber界が生まれる可能性が(後述する)アメリカよりも高いと僕が判断する、重要な理由です。
前述したとおり、ご当地VTuberは「国」単位でも成立します。
そして、インドネシアで最初のVTuberといわれる、マヤ・プトゥリさん(2018年8月 活動開始)がいます。
自国の言語を英語圏むけに発信したりと「国」単位のご当地VTuberともいえる動画もたびたび投稿しています。
⬇若者が選挙に行くのを促進する、公共性の高い動画や、
⬇デヴィ夫人ともコラボしてます。(スゲェ。)
長らく活動休止状態でしたが、2022年に入り数か月に1度、動画を投稿するようになりました。そして、首都ジャカルタにフォーカスする活動を示唆し始めたのです。
これは、運営元のVR企業がジャカルタのメタバースを制作して、その広報・案内ポジションとしてマヤ・プトゥリさんが活動する…という前兆であると思われます。
マヤ・プトゥリさんは、2019年にもメタバースでのイベント司会などをやっており、運営元もVR企業です。
メタバースへの参入も十分考えられるでしょう。(運営企業がジャカルタのメタバース開発に関わっている記事も)
つまり、マヤ・プトゥリさんは、ジャカルタに特化したご当地VTuberとなる可能性が高いのです。
そして、インドネシア最古のVTuberとして有名なマヤ・プトゥリさんがご当地VTuber的な活動をしていれば、同国のVTuberたちも活動のヒントを得て、それぞれの地元の魅力を発信する「都道府県」「市町村」単位のVTuberが生まれ、
インドネシアにご当地VTuber”界”が生まれる…という可能性も高まるのです。
アメリカが有望な理由
アメリカは、
ホロライブの海外事務所「ホロライブEN」に加えて、VShojoという超有名なアメリカのVTuber事務所が拠点としている地です。
⬇ホロライブEN(2020年4月~)
⬇VShojo(2020年11月~)
また、にじさんじも参入しています。
⬇にじさんじEN(2021年5月~)
もちろん、アメリカのご当地情報を発信しているわけでもなく、英語圏全体を対象とした発信内容なのですが・・・。
コラボイベントなどは、アメリカで行われることがとても多く、アメリカの世界的に有名なアパレルメーカーとコラボしたりしており、必然的にアメリカでの知名度が上がりやすく、憧れてVTuber活動を開始する人も増えやすいと思われます。
両国とも、差別化戦略の重要性が増していく
インドネシアもアメリカも、それら企業のマーケティングによりVTuberという文化が知られていき需要が高まるとともに、憧れてVTuberを始める人が増えていくでしょう。
そして、差別化戦略として、ご当地要素を強めるVTuberも現れる可能性が高まるのです。
(さらに、インドネシアのMAHA5も、アメリカのVShojoも、日本進出を進めています。
⬇MAHA5は、MAHA5JAPANという事務所を新規に立ち上げていますし、
⬇Vshojoは、世界的に人気があるVTuberを2人を加入させています。
つまり、インドネシア・アメリカでVTuberとして活動する人が 日本のVTuber界にも関心を持ち、ご当地VTuber界を知り活動のヒントを得てご当地VTuber化する…というパターンも起こりえます。)
これらの理由から、インドネシアとアメリカがご当地VTuberが生まれる可能性が比較的高い…といえます。
有名な観光名所は、ピンポイントでご当地VTuberが生まれやすい?
国全体でご当地VTuberが複数 生まれるかは未知数でも、ピンポイントで特定の都市のご当地VTuberが生まれるであろう都市は、あります。
それは、世界的に有名な観光都市のご当地VTuberです。
例えば、タイ王国バンコクの魅力を発信するご当地VTuberがいれば、バンコクに強い興味を持つ人を集客しやすくなります。
すると、そこから旅行ツアーなどに誘導して収益化することができます。
つまり、バンコクの地元企業などが運営を開始する可能性もあるのです。
自動翻訳機能が進化➡メタバース・YouTube国際交流が増加?
これからは、海外文化を紹介する日本人VTuberが、他言語発信をして海外視聴者を取り込んだり、
または暁バンマイさんのように日本語を話せる海外VTuberが海外視聴者を連れてきてくれたりと、
日本のご当地と海外文化の交流がVTuber界で起こりえるのです。
また、YouTubeによるリアルタイム自動翻訳が高性能化して、翻訳タイムラグが気にならないレベルになったら、さらに活発化するのは確実です。
⬇そして、メタバースでの交流も増えていくでしょう。
「実在都市メタバース(パラリアル)×ご当地VTuber」が定番戦略に?
メタバースはアニメ志向アバターが主流なので、同じくアニメ志向アバターであるVTuberと相性が良いです。
そして、今後はその国の独自の文化を強調したメタバースや、実在する都市や名所のメタバース(パラリアル)が増えていくでしょう。
そして、企業・個人を問わずパラリアルを制作して、そこで交流することになり、VTuber運営と絡めた戦略がとられるようになります。
⬇実例がすでにあります。
そして将来的には、海外のご当地VTuberとのコラボがメタバースで行われるようになるでしょう。
ほぼタイムラグなしの同時翻訳機能が搭載されれば、海外VTuberとのコミュニケーションがスムーズになるため、一気に国際コラボが増加するでしょう。
メリット
文化の違い➡リアクションしやすい
異国の文化というのは、その多くが未知の領域なのでです。
つまり、紹介されたときにリアクションしやすいのです。
リアクションしやすいのは、配信者であるVTuberはもちろん、視聴者も同じです。
視聴者がリアクションしやすければ、チャット欄・コメント欄が活気づくため、配信者もモチベーションが上がる好循環を生み出しやすいです。
⬇たとえば、こんな名所(ミャンマー最大寺院:シュエダゴン・パゴダ)が紹介されたら、とてもリアクションしやすいですよね。
有名な観光名所だけでなく、日常の風景を切り取っても、文化の違いなどからリアクションしやすいポイントは無数にあるでしょう。
海外視聴者層がファンになる可能性
海外文化を紹介しあうコラボをすれば、双方の国の視聴者がそれを見ます。
すると、コラボ相手の国(言語圏)の視聴者が、新しくファンになってくれる可能性が高まります。
日本語がわかる視聴者はもちろん、日本語を話せるようになりたい視聴者・日本文化を知りたい視聴者が、ファンになってくれやすいのです。
また、海外のVTuber好きな人が切り抜き動画を上げてくれる可能性もあります。
海外好きな日本国内視聴者の集客
日本国内の、海外好きな視聴者も集客できます。
タイが好きな人は、タイのVTuberとコラボするなら興味を持ってくれます。
また、東南アジアでは仏教が盛んですので、各国の仏教徒とコラボをしていく連続コラボ企画などをすれば、国内・国外のコアな視聴者層に興味を持ってもらいやすいでしょう。
VTuber界全体で地方の紹介が増加傾向→ご当地Vとのコラボ増加予兆?
VTuber界全体において、地方を旅行する動画・配信が増加しています。
これは、ご当地要素が強いコンテンツの需要が高まっているということです。
それにより、登録者が圧倒的に多いVTuberと、ご当地VTuberのコラボが実現しやすくなるのです。
⬇沖縄VTuberである根間ういさんは、このコラボにより急速にチャンネル登録者を伸ばしました。
つまり、今後 有名VTuberがご当地ネタを発信する際にご当地VTuberとコラボする可能性が高まり、ご当地VTuberはチャンネル登録者を伸ばすチャンスにつながりやすくなるのです。
デメリット
海外にご当地VTuber超少ない?
(前述の通り)海外を探してみても、普段からその国や地方の魅力をメインに発信しているVTuberは、見当たりませんでした。
(もちろん、何千時間もかけて世界中くまなく探したわけではありませんが、)
つまり、僕が辿り着けない、海外のご当地VTuberがいたとしても、その総数はかなり少ないものとなるでしょう。
もちろん、今後の発展次第でご当地VTuber界が世界中に生まれる可能性もあります。
(前述したとおり)インドネシアやアメリカはもちろん、それ以外の国でもVTuberの総数が増えていけば、ご当地VTuberが誕生する可能性は高まります。
悪意無く、相手を侮辱してしまうリスク
日本は、とうぜん無宗教な国です。
いろんな宗教的な要素やイベント(初詣=仏教、神道・バレンタインデー=キリスト教・クリスマス=キリスト教)を取り入れていますが、肝心の信仰心を持つ人はかなり少数派です。
海外は宗教が盛んな外国とのコラボでは、悪意無く宗教上のタブーを犯してしまうかもしれません。
なので事前に、相手国でタブーとされる事柄を確認しておくべきでしょう。
可能な戦略
⬇VTuberによる個々のメタバースでの戦略は、他の記事で書いています。
↑上記の戦略は、日本でも海外でも有効です。
⬇そして、ここからは「海外のVTuberと、メタバースに相互送客する戦略」を書いていきます。
語学の学習
”言語の壁”を逆手にとって、お互いの言語を学ぶ配信をしても良いでしょう。
実際に、語学学習の配信をキッカケに、その言語圏のファンがついてチャンネル登録者数が増える…という事例は珍しくありません。
メタバースでも、YouTube上でも可能です。
いずれ、自動翻訳が高速化されて一般浸透したとしても、一生懸命、自国の言語を学んでくれるVTuberは、他の国の視聴者からしても嬉しいものなので、有効な戦略でしょう。
歌コラボ(双方のメタバースで)
歌は、歌詞がわからない人でも、メロディだけでも楽しんでもらいやすいです。
VTuberの歌ライブイベントを分けて、
- 第1部 〇〇県〇〇市メタバース:19:00~19:50
- 第2部 □□県□□市メタバース:20:00~21:00
…という感じで、双方のメタバースに来場してくれます。
メタバース制作配信
VTuber界では、マインクラフトでの制作過程の配信は定番化しています。
今後は、それに置き換えるカタチで、メタバース制作配信を始める人も増えていくでしょう。
開発するための知識や操作方法などは事前に学んでおき、実際の配信時は視聴者が楽しめる世にスピーディーにテンポよく制作していくことが大切です。
通常、メタバース制作にはプログラミング言語Unityなどが必要とされていますが…。
それよりも、「NeosVR」というメタバースプラットフォームの使用が良いでしょう。
NeosVRは、メタバースを作る機能が充実しており、楽しみつつ比較的容易にメタバース開発ができます。
注意点として、制作したメタバースはNeosVR内での利用者しか利用できないのが、大きなデメリットです。
もし、他のメタバースでも使えるようにしたいなら、プログラマに報酬を払って、他のメタバースプラットフォームでも使えるようにプログラミング言語で制作してもらう…などの手段が必要になります。
自治体公式VTuberが各国で誕生&XR戦略
日本では、バーチャル渋谷など自治体公式メタバースの前例があります。
この流れは、海外でも起こる可能性が高いです。
海外の自治体の公式メタバースが、生まれてくるでしょう。
すると、メタバースの広報役・案内役としてアニメ志向アバターのキャラがいたほうが効果があります。
その場合、大別して2パターンが予想できます。
- すでに有名なVTuberなどに依頼
- 自治体が公式にキャラを運営(YouTubeでもVTuberとして発信。)
「1.」の場合は、その国で活動するVTuberに、自治体公式メタバースで広報・案内を務めてもらうのです。
継続的に依頼する場合は、自治体の観光大使的に就任してもらう…といったカタチになる可能性があります。
「2.」の場合は、自治体が自前でキャラクターを用意・運営して、広報・案内をするのです。
もちろん、メタバース上のキャラとしてだけでなく、YouTube上でもVTuberとなって併行で活動した方が情報を知ってもらいやすく効果が高いです。
日本では、(前述した)埼玉県の事例は「VTuber運営➡メタバースでの広報・案内」というパターンですが、
その逆の、
「メタバースでの広報・案内➡VTuber運営」
という、メタバースが先行して自治体公式VTuberが生まれる事例も増えるでしょう。
また、XR(仮想現実・複合現実・拡張現実の総称)も組み込むことができます。
画像引用:日経ビジネス
XR×地方創生は、この記事で解説しています。
(↑記事内で解説していますが、)具体的には、
⬇下記のような戦略も可能となります。
ご当地VTuber×メタバースは、極めて大きい可能性を秘めています。
いずれは、日本国の自治体の定番戦略となり、そして世界に広がっていくでしょう。
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