NF亭ショウタです。
NFT市場は、爆発的に成長をつづけています。
常に状況は変化・複雑化しつづけており、
NFT市場の全体像の理解が極めて困難です。
そして この記事は、NFT市場の膨大な情報を わかりやすく体系化しているので、初心者はもちろん、すでに知識のある人でも さらに深くNFT市場を知ることができます。
つまり、この1記事で NFT市場の全体像を理解できるのです。
この記事は、このブログの中でも極めて重要な内容になっています。
1回だけ読むのではなく、ブックマークして何回も読み返してもらえば、NFT市場の全体像を深く理解できるでしょう。
(この記事は、どんどん加筆・修正してアップデートしていきます。)
NFT=世界で たった1つのデジタルアート
NFTの直訳は「非代替性トークン」
NFTは、正式名称「Non Fungible Token(ノンファンジブルトークン)」のことで、「非代替性トークン」を意味します。
・「非代替性」=替えが効かない
・「トークン」=デジタル台帳上のデータ
シンプルに言えば「世界で たった1つのデジタルアイテム」です。
”ブロックチェーン”という技術 (後述します)を使い、「電子データの所有権」を証明することが可能です。
なので本来なら無限にコピーできる電子データに、数量限定の所有権を持たせることができます。
NFTが高額で取引される理由
「数量限定の所有権が証明され、”希少性”が生まれる」
これが、NFTの価値の本質です。
NFT誕生以前は、いくらでも複製できるネット上の電子データに価値などありませんでした。
「欲しい!」と思うアートをネットで見つけたら、その場でコピーしてしまえるため、わざわざ高いお金を払う必要がないからです。
しかし、電子データに所有権が認められることにより、現実世界のアート作品と同じ様に「コレクターズアイテム」としての価値が生まれました。
必然的に、現実世界における作品と同じように、ネット世界における電子データ作品もNFT市場で高額で売買されているのです。
NFTの市場規模
NFTが誕生したのは2015年頃です。
誕生後 数年間は、市場規模は少しずつ拡大していましたが、世間的にはほぼ無名の状態が続きました。
しかし2021年に入り、NFTが超高額で取引される事例が多発して(後述します)、急速に知名度を上げました。
そして、市場規模も爆発的な拡大を続けているのです。
いずれNFT市場は、世界的に定着することが予想されています。
⬇日本と海外のNFT市場規模については、この記事でくわしく解説。
NFTの種類
NFT化の自由度は高く、電子データであれば ほとんどの物はNFTとして売買することが可能になります。
その多彩なバリエーションを解説します。
イラスト
最もポピュラーなのが、イラストの画像データをNFTとして販売するパターンです。
世界最古のNFTシリーズといわれ、超有名なCryptoPunks(※後述します)も、独特なドット絵イラストを扱っています。
写真
同じ画像データでも、イラストに比べるとまだまだ取引量は少ない印象にありますが、写真もNFTとして取引されています。
現役の写真家が、NFT市場で自身の作品を販売しているのを見ることができます。
音楽
音楽データも、NFTとして取引されています。
サムネ付きの音楽データの割合が多いです。
もちろん、購入前に視聴できるので 出品者に知名度がなくても 注目を集める音楽があれば、競争率は高まり高値が付きやすいでしょう。
とうぜん、音楽業界からも注目が集まっており、「新たな収入源」として これから確実に拡大していくでしょう。
動画
アップロード上限を超える容量でなければ、動画もNFT化できます。
まだまだ動画NFTの知名度は低いのですが、すでに高額で取引された事例も存在します。
また、ゲーム配信動画NFTに特化した「Eternal」というマーケットプレイスも誕生したばかりであり、これから動画NFTも どんどん多様化して注目度を高めていくでしょう。
⬇世界で最も人気がある動画NFTについては、この記事で解説してます。
テキスト
何の変哲もない、テキストだけのNFTも高額で取引されています。
例えば、仮想通貨取引所 FTX Internationalの創設者、兼CEOが書いた「Test」というテキスト画像が、3000万円で取引されました。
従来の常識では理解できない事例でしょう。
しかし、知名度が高いモノならNFT化すれば高額で売れる…という事を、明確に表した事例といえます。
(※後述しますが、テキスト「WWWのソースコード」が約6億円で落札された事例もあります。)
VR空間上の土地
VR(バーチャルリアリティ)空間の土地もNFTとして取引されています。
実際に、『The Sandbox』というVRゲームにおける仮想空間上の33区画の土地を販売した結果、10分足らずで完売しています。
その画像を所有すると、そのVR空間上の土地の所有権が証明されるのです。
販売サイト上では、VR空間上での土地の場所が記されたNFT画像が表示されています。
この事例により、急速に拡大しつつあるVR業界との相乗効果が期待されるでしょう。
NFTの技術
「ブロックチェーン」で所有権を証明
ブロックチェーンを一言でいうと、「ネット上の分散型台帳システム」です。
くわしく解説します。
従来の「中央集権型システム」では、中央の管理システムがすべてのデータを記録しています。
なので、中央のシステム管理者が不正、または外部からハッキングされれば、取引履歴を簡単に改ざんされてしまう問題点があるのです。
いつ改ざんされるか わからない従来の中央集権型システムでは、高額な電子データの所有権を証明することが不可能だったのです。
しかし、革新的な技術であるブロックチェーンが誕生しました。
このブロックチェーンは、従来のように中央の管理システムはありません。
「非中央集権型」というシステムによりネット上の世界中の人々が同一の取引履歴を記録しているので、改ざんが事実上不可能なのです。
このブロックチェーンの
・分散型台帳システム=世界中の多数の人が取引履歴を記録
により取引履歴の改ざんが不可能になり、「ネット上の電子データの所有権」が証明されるのです。
Dapps(分散型アプリ)間でNFTの取引が可能
Dapps(Decentralized Applications:自律分散型アプリケーション)とは、ブロックチェーンを使用しているアプリケーションの総称です。
Dappsの特徴は、「利用者同士が合意して取引➡取引履歴がブロックチェーンで記録&証明」されることです。
結果として、ブロックチェーン技術で運営されているブロックチェーンゲーム内のアイテムなどNFTとして売買することが可能になります。
これにより、賃金が低い発展途上国の貧困層の人たちも、生活費を稼ぐため「ゲームをしてアイテムGET➡NFTとして売る」という目的でブロックチェーンゲームをしているのです。
(※「Dapps(分散型アプリ)ゲーム」「NFTゲーム(ブロックチェーンゲーム)」という単語は、現時点では 同じような意味で使われています。)
⬇”NFTゲームと既存ゲームの違い”については、こちらで解説しています。
誰でも制作可能
すでに解説したとおり、NFTは多彩なバリエーションがあります。
・イラスト
・写真
・音楽
・動画
・テキスト
…などは、すこし方法を学べば 誰でもカンタンに作れます。
作った後は、それをNFT販売プラットフォームにアップロードして登録すれば、NFTを売ることができるのです。
個人クリエイターなどの新たな活動の場として、NFT市場は魅力的な市場になっていくでしょう。
価値が急上昇する可能性が高い
NFT自体は、2015年頃から存在していました。
そして、市場は少しずつ成長を続けていたのです。
しかし、その注目度が爆発的に高まり世間的に知られ始めたのは2021年8月頃です。
現在は、”バブル”真っ最中といえるでしょう。
とうぜんモノの値段が数週間で数十倍に跳ね上がることもあります。
そこまで極端な例は少数ではあるにしても、NFT市場を見れば 明らかにNFT全体の価値は急速に上がっている傾向にあります。
仮想通貨(暗号資産)イーサリアムとの関係は?
イーサリアムとは?
イーサリアムは、時価総額が第2位の仮想通貨(暗号資産)です。
時価総額 第1位であるビットコインと比べると、
・ビットコイン=決済システム
・イーサリアム=アプリケーション作成のプラットフォーム
…に適している、という特性があります。
なぜ、イーサリアムが”アプリ作成プラットフォーム”としての特性が あるのでしょうか?
その理由は、イーサリアムがスマートコントラクト(自動で契約するシステム)を利用した、Dapps(分散型アプリケーション)の開発を前提として考案・開発されたからです。
カンタンに言えば、契約&契約執行を自動でするシステムなのです。
そのため、ビットコインに比較すると 複雑な取引が可能になっています。
ビットコインは、(ブロックチェーンで)記録されるデータの内、その大部分を取引履歴の情報が占めます。
しかし、イーサリアムは取引履歴だけでなく、他の情報もデータ内に記述が可能です。
つまり、あらかじめ設定した条件を満たすと取引が自動で行われるという、特性を持っているのです。
(例えば、イーサリアムを貸す時に、「1年後に3割の利息をつけて自動返金する」など複雑な契約内容も書き込めます。)
なので、イーサリアムはビットコインよりも非常に汎用性が高く、幅広い用途に活用できるのです。
NFTアート市場は、イーサリアムのプラットフォームを利用
イーサリアムという汎用性が非常に高いプラットフォームの上に、NFT市場は成り立っています。
なので、NFTアートの取引履歴に
「このNFTの所有権が、aさん➡bさんに譲渡された」
と、所有権を譲渡した情報が記録されるのです。
このため、「電子データの所有権の証明」が不可欠なNFTアート市場では、イーサリアムが利用されているのです。
NFTが急成長している理由
象徴的な「3つの取引事例」
2021年、NFT市場が注目されはじめたキッカケとして、3つのNFT落札の実例が知られています。
(※この3つは後述。「海外のNFT取引の有名な例」にて。)
・「Everydays – The First 5000 Days」が、約75億円で落札される
・Twitter最高責任者”初ツイート”:約3億1640万円で落札される
・アニメ画像「Nyan Cat(ニャンキャット)」が、約6000万円で落札される
この3つの取引事例によって、「NFT市場はバブル」と言われて、一気に注目度が上がりました。
同時に、NFTの特性の持つ「改ざん不可能な譲渡履歴」としてのメリットや、「コレクターズアイテム市場」としての可能性が、広く認識され始めるキッカケとなったのです。
デジタル作品の真贋の証明
高額で取引されるアート売買において、最重要といえる課題は「本物の証明」です。
人気が高い作品ほど、悪意ある者によってニセモノが作られて、本物と称して違法販売されることも日常茶飯事です。
アート作品に鑑定書がついていても、鑑定書自体が偽造されている可能性もあります。
リアル世界における従来のアート業界では、最終的な真贋の判断は「鑑定士の多数決」によって決まるのです。
とうぜん、
「鑑定士たちの眼力は信頼できるのか?」
「鑑定士たちの中に、ニセモノの販売業者の協力者がいるのでは?」
と、懸念材料は尽きません。
しかし、デジタル作品であるNFTは、取引履歴が公開されて万人が確認できるので、真贋の証明が改ざん不可能です。
したがって、リアルのアート市場に比べると、デジタルアートのNFT市場の方が「本物であることが保証される」ので、安心して購入できる大きすぎるメリットがあるのです。
その安心感が、NFT市場を拡大している要因にもなっているのです。
既存コンテンツもNFT化が可能
すでに解説したとおり、イラスト画像や動画をはじめとして、様々なコンテンツのNFT化が可能です。
つまり、新しくコンテンツを作ってNFT化するだけでなく、過去に作ったコンテンツもNFTとして販売できるのです。
クリエイターにとって、新しく1つの作品を生み出すのには膨大なエネルギーを必要とします。
しかし、過去の既存コンテンツも気軽に出品して収益を得ることができるため、先見の明のあるクリエイターは どんどんNFT市場に参入しているのです。
「NFTはバブル」と認識され、注目度が爆発的に上昇
現在、世界中でNFTへの注目度が高まっています。
しかし、現時点では日本ではまだまだNFTにおいては、大きく海外に遅れをとっていると言わざるを得ません。
「日本のNFT市場は、海外のNFT市場の1/10000以下の規模感」との意見を持つNFTの研究家もいます。
しかし、日本人は流行に影響されやすい民族です。
「海外で大旋風を巻き起こしている○○!遂に、日本へ本格上陸!!」
などとメディアが煽ったら、深く考えることもせずカンタンに扇動されてしまうのです。
つまり 海外のNFT市場がより活発になるにつれ、良くも悪くも 日本のマスコミが取り上げる機会が増えて、日本の一般層にもNFT文化が浸透していくでしょう。
そして、さらにNFT市場が盛り上がっていくのです。
購入者の目的
所有欲
ネット世界でも現実世界でも、人間は同じように所有欲を持ちます。
現実世界におけるアイテムは、所有すること自体に価値を感じるコレクターがいるから、値段がついて売買されています。
同様に、ネット世界におけるアイテムでも、所有すること そのものに価値を感じるからこそ、多くのコレクターが存在します。
明確に所有権が証明されるNFTだからこそ、ネット上のコンテンツへの所有欲が動機となって取引されているのです。
話題性
話題性が高いモノは、それだけで需要が高まります。
話題性が高ければ高いほど、前述した所有欲も刺激されます。
「さっきテレビでやってた○○のNFT、持ってるよ!」
と、話のネタになるのです。
・・・一定数以上の人が注目しているモノは様々なメディアで話題にされて、もっと多くの人が注目します。
「注目される➡話題にされる➡もっと注目される➡もっと話題にされる・・・」
の好循環が生まれるのです。
そしてNFT界は、まさにこの好循環が起こり始めており、近い将来一般社会においても高い話題性を得ることでしょう。
優越感
NFT市場において、とうぜん人気のあるアイテムと人気がないアイテムは差が激しいです。
数百万円で飛ぶように売れるNFTもある反面、まったく売れずに注目されないNFTも多く存在するのです。
とうぜん、人気の高いNFTを持っていれば、高い優越感を得ることができます。
多くの人が
「あの○○を所有してるんですか?スゴイですね!」
と、称賛してくれるのです。
この優越感も、高額でNFTを購入する強力な動機になっているのです。
権利
・ブロックチェーンゲーム上で有効なアイテム
・特定のプロジェクトに参加、対価を受け取る権利
などが、テキストNFT化され販売されています。
有名な例では、6秒動画SNS「Vine(ヴァイン)」の創業者が開始したファンタジーゲーム「Loot」のプロジェクトに参加する権利のテキストNFTです。
元々は、8000個限定で無料配布されました。
しかし人気が爆発的に高まったことから、一時期は最低価格2000万円で取引されるほどになりました。
「NFTで権利を得て、プロジェクトに参加する」
というこの事例は、多くの注目を集めています。
転売での利益
NFTは、急速に注目を集めている市場です。
とうぜん人気が出そうなNFTを購入しておけば近い将来、購入額よりはるかに高額で売却できる可能性が高いです。
そのような事例も多く存在するので、有望なNFTは転売を前提とした投資先として購入されることが多いのです。
コミュニティ感
同じシリーズのNFTを所有者同士は、ネット上でお互いを見つけることは容易です。
・同じシリーズのNFTを持つ=価値観を共有する
と言い表すこともできます。
「あなたも○○を持ってるの?」
「僕はシリアルナンバー10番!あなたは何番なの?」
「これ最高だよね!」
という感じで、価値観を共有する者同士が互いに積極的にコミュニケーションを取る流れが起こるのです。
所有するNFTが”有名”であるほど、更に数量が少なく”希少性が高い”ほど、このコミュニティ感は高まっていくと思われます。
NFTのリスクや問題点
NFTアート出品時点での著作権の証明が困難
NFTアートを購入すれば、ブロックチェーンによる取引履歴の記録により、所有権の証明はできます。
しかし、NFTアートの出品者が著作権または所有権があるのかは、証明が困難です。
「デジタルアート作品を創作」もしくは「著作権者から購入」という正当なプロセスを踏まずに、他人の作品を無断でコピーして、自分の作品と偽って出品することも できるからです。
著作権侵害の可能性
「NFTを買う=そのNFTの所有権を買う」
ということは、すでにお伝えしました。
そして、著作権と所有権は明確に異なります。
・著作権
一次創作者(そのオリジナル作品を作った人)が持つ、独占的な利用権。
その著作物の「譲渡・レプリカ作成・翻訳・テレビ放送・ネット配信」などを独占的にやる権利。
・所有権
その作品を自分の所有物として、譲渡・収益化は可能。
しかし、「レプリカ作成・改変・テレビ放送・ネット配信」の利用は、著作権者の許可が必要。
この注意点は、従来のリアル世界のアートでもNFTアートでも同様です。
この事実を知らずに購入したNFTアートを利用した場合、著作権侵害になる可能性もあります。
NFT業界はまだまだ発展途上です。
これから、より厳密な法整備が行われることが予想されます。
所有権を持つNFTアートを利用して何かを行う場合、必ず事前に調べておき、法律的にOKであるか…を確認することが必須です。
所有権のコピー=不可能・デジタルアートのコピー=可能
ブロックチェーン技術により、NFTアートの所有権は証明されます。
つまり、「所有権のコピー」は不可能なのです。
しかし、NFTアートの「デジタルデータ自体のコピー」は可能です。
なので、自分が所有権を持っているNFTアートであっても、第三者に無断で商用利用される可能性もあります。
例えば、二次創作作品を無断で製作販売されるなどのケースも想定されます。
しかし、二次創作作品が有名になるということは、源流である一次創作作品の知名度が上がるメリットもあります。
著作権者がガイドラインを設置した上で二次創作の売買を許可しているケースでは、このリスクをむしろメリットにもなりえるのです。
ガス代(取引の手数料)が高額
NFTアート購入時には、NFTアート自体の価格に加え、取引の手数料が発生します。
取引の手数料は、通称「ガス代」と呼ばれています。
ガス代は、プラットフォーム全体の取引量に応じて常に変動しているのですが、数千円はかかるケースが多いです。
世界最大NFTプラットフォームOpenSea(次の項で解説します)で、取引においてメインで使われているイーサリアムのガス代は、かなり高額なことで知られています。
しかし、OpenSeaも高額なガス代の問題を解決するため、イーサリアムだけでなく複数のブロックチェーンでの取引を可能にする計画を進めています。
高額なガス代の問題は、いずれは緩和されるでしょう。
海外のNFT取引の有名な事例
NFTアート史上最高額:約75億円「Everydays – The First 5000 Days」
デジタルアーティスト:Beeple氏のNFTアート作品、「Everydays – The First 5000 Days」が、オンラインでのオークションにおいて約6935万ドル(約75億円)で落札されました。
このNFTアート作品は、Beeple氏が数年間にわたり毎日描いてきた絵画を集めて一枚のデジタルアートにした物です。
このオンラインのオークションが行われたのは、ロンドンに1766年に創業された世界的に有名なオークションハウスである、クリスティーズです。
そのような歴史と品格があるクリスティーズで超高額で落札されたこの出来事は、NFTアートの”資産的価値”と”美術的価値”を証明する、強力な事例として長く語り継がれるでしょう。
インターネット発明者「WWW」のコード:約6億円
”ウェブの父”と言われるイギリスのコンピュータ科学者ティム・バーナーズ=リーの「World Wide Web」(WWW)のソースコード。
インターネットの原点といえるこの9555行のWWWソースコードが、オンライン上のオークションで543万4500ドル(約6億円)で落札されました。
このオンライン オークションを開催したのは、現存する世界最古の国際オークション会社「サザビーズ」です。
これは おそらく、テキストNFTとして最高額です。
そして、高名なオークションハウスでの取引事例は、「テキストの所有権」にも高い価値がある、と証明された事例といえるでしょう。
Twitter最高責任者”初ツイート”:約3億1640万円
米Twitterと米SquareのCEOであるジャック・ドーシー氏が自身の”初ツイート”をNFTとして出品。
2021年3月22日、291万5835ドル(約3億1640万円)で落札されました。
⬇291万5835ドル(約3億1640万円)で落札されたツイート
just setting up my twttr
— jack⚡️ (@jack) March 21, 2006
落札者は、ブロックチェーン関連システム開発をしているマレーシアの新興企業ブリッジ・オラクルのハカン・エスタビCEO。
ハカン・エスタビ氏は落札後に
「これはただのツイートではない。数年後には、これに「モナ・リザ」と同じくらいの価値があることにみんなも気づくだろう」
とTwitter上でコメントしました。
また、ジャック・ドーシー氏は「売り上げはアフリカ地域支援の非営利団体GiveDirectlyに全額寄付した」と後に語っています。
最古のNFTシリーズ「CryptoPunks」:8億2000万
CryptoPunks(クリプトパンクス)は、24✕24ピクセルで構成されたデジタルアートであり、「世界最古のNFTシリーズ」と言われています。
10,000種類が存在しており、安いものでも約300万円、高いものは約750万ドル(約8億2000万)の高値で取引されています。
⬇8億2000万で落札されたNFTアート画像
CryptoPunksは、開始当初は無料で配布されていました。
しかし、人気が急激に高まるにつれて超高額で取引されるようになったのです。
2021年8月にはクレジットカード大手のVisaも、約1700万円でCryptoPunksのNFTアートを購入しています。
つまり、世界的大企業のVisaもNFT市場への進出を真剣に検討していると言えるでしょう。
世界初ブロックチェーンゲーム:Cryptokitties(クリプトキティーズ)
Cryptokittiesは、2017年11月28日にリリースされた世界初のブロックチェーンゲームです。
このゲームは、「猫を育成・繁殖させた猫をNFTとして売買」するという特徴があります。
その中でも最高額のNFTは、2000万円で落札されました。
フィリピンなどでは、ブロックチェーンゲームでゲットしたアイテムを売却して生活費を稼ぐ人々も増加しているようです。
「ゲームが仕事」という時代は、すでに始まっている…といえるでしょう。
⬇ゲームで稼ぐ方法は、こちらで解説してます。
アニメ画像「Nyan Cat(ニャンキャット)」のNFTが6000万円で落札
2021年2月18日、Nyan CatのNFT画像が、デジタルグッズのサイト「ファンデーション」でオークションが開かれました。
苛烈な入札争いの結果、およそ58万ドル(約6100万円)で落札されたのです。
Nyan Catは元々、2011年4月2日に動画サイトに投稿された作品です。
その後、NFT画像としてオークションで販売したところ58万ドル(約6100万円)という、高値がついたのです。
とうぜんこの事例は、NFT市場の可能性を表す事例として大々的に報道されました。
“岩”のイラストNFT「EtherRock」:1億5000万円
“岩”のイラスト画像のNFTが、約130万ドル=約1億4200万円で取引されました。
このNFTは、「EtherRock」というシリーズで、岩をテーマにしたアートであり、2017年から100個限定で取引されていました。
その中でも2021年8月23日に行われたこの取引は、EtherRockのアート作品において史上最高額を記録しました。
この取引の影響を受けて、EtherRock内の最低価格は
・97,716ドル(約1070万円)➡ 102万ドル(約1億1000万円)
と、わずか2週間のうちに大幅に価格上昇したのです。
日本のNFT取引の有名な事例
VRアート動画:1300万円
VRアーティストとして活動している せきぐちあいみさんのVRアート作品「Alternate dimension 幻想絢爛」が2021年3月25日、OpenSeaで1300万円で落札されました。
せきぐちあいみさんは、Twitter上で「VRアートの新たな可能性が始まる記念すべき日」と語り、驚きを隠せない様子でした。
こちらのNFTArt…なんと日本円で約1300万円で落札頂きました…!正直まだ実感が無いのですがとても嬉しく、驚いております…!
VRアートの新たな可能性が始まる記念すべき日となりました…!!ありがとうございます!!!!!!#nftart #cryptoart #nft https://t.co/lhpUJO7zqS— せきぐちあいみ⛩AimiSekiguchi (@sekiguchiaimi) March 24, 2021
香取慎吾・NFTプレゼントのチャリティ企画:1日で10,000人達成
香取慎吾さんが、パラリンピック サポートセンターへの全額寄付チャリティ企画「NFTアートチャリティプロジェクト」を行いました。
このチャリティ企画は、3900円を寄付してくれた限定10,000人に、香取慎吾さんが2015年にパラリンピック サポートセンター開設を記念して描いた壁画のNFTアートの所有権をプレゼントする、というものです。
その結果、2021年9月6日の受付開始からわずか1日で10,000人の寄付者が集まったのです。
10,000個プレゼントされたNFTアートの所有権には、参加順番に応じて「No.00001〜No.10000」のシリアルナンバーが付与されており、そのシリアルナンバーの世界唯一の所有権が証明されるのです。
イケダハヤト「CryptoNinja」:日本トップクラスNFTシリーズ
「イケハヤ」として有名なブロガー・YouTuberであるイケダハヤトさん。
イケダハヤトさんは、オリジナルNFTアートシリーズ「CryptoNinja」を販売しました。
作品そのもののクオリティに加え、イケダハヤトさんのマーケティング戦略により、発売直後から入札が殺到して非常に高い人気を得ています。
また、イケダハヤトさんはCryptoNinjaの二次創作・販売にも好意的であり、実際に収入を得た方もいるようです。
日本のNFTアート市場において、トップクラスの一人と言えます。
⬇CryptoNinjaを、さらにくわしく知りたい人はコチラの記事を。
西野亮廣・プペル外伝 「みにくいマルコ」:約400万円
西野亮廣氏の絵本、えんとつ町のプペル外伝作品「みにくいマルコ」の3点の画像が、NFTとしてオークション形式で販売されました。
2021年7月14日 10:00から2021年7月31日 21:59までオークションが開かれ、3点合計で約400万円で落札されました。
落札して所有権を得たオーナーは
・自身のWebサイト上にNFT画像を掲載
・「みにくいマルコ公式サイト」でオーナー名が表示
の権利も得られるとのことです。
NFTアート市場の未来とは?
すべての業界との融合が可能
NFTアート市場は、既存の様々な業界と融合が可能だと思われます。
・ゲーム内のアイテムがNFTイラストとして取引
・バーチャルYouTuberの画像NFTが出品
・プロスポーツ界のスーパープレイの瞬間のNFT動画
・写真家の作品のNFT画像
・音楽作品のNFT
…などは、すでに多種多様の事例が存在します。
また、製造業においても「契約内容の証明」というカタチでNFTが使われる日も近いでしょう。
いずれNFTは、すべての業界と つながっていくでしょう。
個人 企業問わず、クリエイターが参入
企業・個人を問わず、クリエイターとして作品を創作している人にとって、NFTアート市場は大きな可能性を秘めています。
これまでは出版社やクラウドソーシングで下請けとして活動していた無名クリエイターも、戦略次第では大きな収入を得ることが可能です。
実際、そのような事例もあります。
このような事例を受けて、これからもどんどん企業・個人クリエイターが参入してくるのは必然でしょう。
市場規模は爆発的に拡大する
これから、世界のNFTアート業界はどんどん拡大していくでしょう。
反面、現状日本においてNFTアート市場は、諸外国に大きな遅れをとっています。
ですが、日本においても徐々にNFTアートは普及し始めています。
日本のオタク市場において、NFT化された商品も発売され始めています。
…日本のオタク文化は、世界的にも高い評価を受けています。
マンガ・アニメ・ゲームといった娯楽はすでに有名ですし、近年では日本発祥のバーチャルYouTuberも日本から世界的に普及し続けています。
日本のオタク文化と、NFTアートは非常に相性が良いのです。
・・・僕は、この組み合わせが、巨大なエネルギーを秘めているように感じます。
「世界唯一の衰退途上国」と言われている日本。
僕も、そう思っていました。
しかし、今 その考えが覆されるかもしれません。
僕、NF亭ショウタは、日本再興の可能性を、下記の公式に感じています。
【NFTアート×日本オタク文化=無限の可能性】
・・・長文を読んでいただき、感謝いたします。
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