イラスト生成AI活用VTuber事務所!AI企業はメタバースに集結?

VTuber

NF亭ショウタです。

AIを活用したVTuber事務所が誕生しました。

イラスト生成AIにより生み出されたキャラデザインを、VTuber化するのです。

そのため、「AIテクノロジーをドンドン取り入れる」コンセプトにすれば、さらに運営戦略が広がるでしょう。

 

この記事では、

  • イラスト生成AIを活用したVTuber事務所の概要
  • 可能な戦略
  • 未来予測:大企業が、AI技術力の証明の場としてVTuber&メタバース活動

…を解説していきます。

世界初(たぶん)AIを活用したVTuber事務所

「ほへとプロダクション」とは?

2022年10月27日に発表された、AIを活用したVTuber事務所です。

ほへとプロダクションは世界初(たぶん)のAI(人工知能)を使ったVtuber事務所です。

私たちの目的は、世界中の多くの人を喜ばせることです。

AIを使って いままでのVtuberではできなかった喜びを提供していきます。

引用元:公式サイト

↑公式サイトでは、「AIを使って~」と書かれており、”具体的にどこにAIを活用するのか?”は不明です。

⬇しかし、プレスリリースでは「キャラクターイラストがAIにより生成される」と書かれており、「AIの活用=イラスト生成」といえるでしょう。

最大の特徴は、キャラクターのイラストがすべて画像生成AIによって生み出されているところです。

引用元:PR TIMES

 

AIによる生成のため、イラストは生成されるたびに微妙に異なっています。

公式では、これを「”世界線カメラ”で撮影しているから」と説明しています。

(複数の世界線を行き来するストーリーの小説などを創っても、良いでしょう。)

 

補足:

⬇すでにAIをVTuberに活用した事例は存在します。

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しかし、「VTuber事務所全体でAIを活用」するのは、ほへとプロダクションが世界初と思われます。

現在、1期生の募集オーディション中

運営企業である株式会社ミーチューは、活動をする人を募集するオーディションを行っています。

運営が軌道に乗ってくれば、今後2期生以降の募集も行われるでしょう。

 

…ほへとプロダクションの運営企業である、株式会社ミーチューは、以前にもVTuber事務所を運営していました。

 

また、クリエイターのファンコミュニティ プラットフォームも運営しています。

公式サイト

ほへとプロダクションが軌道に乗ってくれば、AI活用VTuber事務所ならではの機能も追加されるかもしれません。

イラスト生成AIは、急激な進化を遂げている

イラスト生成AIは、とても高いクオリティのイラストを十数秒ほどで生成してしまうので、非常に大きな注目を集めています。

それと同時に、

「絵師の仕事を奪ってしまう!」
「イラスト業界の衰退につながるのでは?」

…という否定的な意見も多数見受けられます。

しかし、

同時に大きな可能性を秘めているテクノロジーでもあり、これから多くのクリエイティブ領域にもAIは進出していくでしょう。

AIにより、クリエイティブな職も在り方が変わってくるのです。

 

そして、VTuber業界へのAI活用も、至極当然な流れと言えるでしょう。

 

⬇イラストAIのメリット・デメリットや未来予測を解説

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メリット

イラストAIの注目度の恩恵

(前述通り)イラストAIは、良くも悪くも大きな注目を集めています。

 

その渦中で、イラストAIを使ったVTuberというのは人目を引けます。

”イラストAI×VTuber事務所”というのは、(たぶん)世界初でしょうから、「とりあえずチャンネル登録しとくか。」と思ってくれる人も、一定数いるでしょう。

特に、AI領域に強い興味がある人には、VTuber事務所の動向も興味を持ってもらいやすくなります。

コストを大幅節約

AIで生成したイラストをVTuber化する…というのは、コストの大幅な節約になっています。

通常、キャラデザインを人間の絵師に依頼したら、安くても1体につき数万円以上はかかるのが普通ですし、人気の絵師になれば価格は上がっていきます。

しかし、AIならコストは不要です。

 

また、VTuber活動をする上で必要不可欠な”サムネ画像”の作成時も、時間と労力を効率化できるでしょう。

デメリット

イラスト生成AIへの悪印象

いま現在、イラスト生成AIに悪印象を抱く人も、一定数います。

その人たちの一部がアンチと化し、配信画面のチャット欄に攻撃的なコメントを書き込むなどのアンチ行為をする可能性が高いです。

なんらかの対策を講じるべきでしょう。

「AI生成なのイラストだけじゃね?」ツッコミがある

AIで生成されたイラストを使ったVTuber事務所とのことですが、Live2DアバターなどがAIで生成されるわけではなさそうです。

ネット上では、「アバター生成は人間がやるのか?それをAIがすべきじゃね?」というツッコミも見かけました。

「確かに。」「ごもっともです。」…と思わざるを得ません。

 

”AI生成イラストを使った”という物珍しさはありますが、そこから興味を引き続けるには、戦略が必要になります。

簡素で似たり寄ったりな印象

ほへとプロダクションのVTuberのキャラデザインは、全員が似た絵柄であり、正直似たり寄ったりな印象を受けます。

 

これは、同じイラストAIで生成しているからと思われます。

 

また、キャラデザも簡素な印象であり、これといった特徴もないので、平凡で記憶に残りづらい印象を受けます。

 

ほへとプロダクションのキャラデザインは、AIが生成したままなのか、ある程度手を加えているかは、わかりません。

…が、いずれにせよ結果として似た絵柄という印象になってしまっているので、

DAO化(この記事内で後述します。)して、キャラデザをブラッシュアップしていく…などの戦略が必要になるでしょう

可能な戦略

”AIを極限まで活用するVTuber事務所”をコンセプトにする➡クラファン実施

現状、「ほへとプロダクション」で、AIにより生成されたコンテンツは”VTuberのキャラデザインのイラスト”のみです。

しかし、AIテクノロジーはこれからも発展の可能性を秘めています。

Live2Dアバター・3Dアバター・そしてメタバースも、AIが生成可能になっていくのは確実です。

 

⬇Live2Dアバター

⬇3Dアバター

⬇メタバースも生成可能になる

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そして、ほへとプロダクションが、VTuber関連コンテンツ生成するAIを開発していくロードマップを掲げることも可能です。

  • ロードマップ例
  1. (VTuberに特化した、より高クオリティな)イラスト生成AI開発
  2. Live2Dアバター生成AI開発
  3. 3Dアバター生成AI開発
  4. メタバース生成AI開発

 

しかし、開発には費用がかかります。

すでに有名なVTuber事務所でもない限り、そのようなAI開発の資金を用意することはできません。

 

なので、トークン発行型クラファンで資金を募ることが必要になるでしょう。

トークン発行型クラファン(NFT・ガバナンス)で可能な運営戦略
「2種類のトークン」をリターン(返礼品)にするクラファンサイトがあります。この特徴により、従来型クラファンとは戦略がまったく異なってきます。「トークン発行型クラファン全体像」「メリット・デメリット」「可能な戦略 と 未来予測」を解説。

しかし、

クラファンで資金を集めるためには、プロジェクトのコンセプトだけでなく、VTuber事務所自体の知名度や人気が必要です。

なので、前述のロードマップを掲げたうえで、興味を持ってくれる人を着実に増やしてからクラファンを実施すべきでしょう。

 

群雄割拠なVTuber界において、十分な人気を獲得するのは運と実力が必要なので至難の業ですが、それができたならクラファンにつなげれば大きな可能性となります。

完全DAO化

事務所の運営を、”完全なDAO”にしていきます。

(DAO=発行されたガバナンストークン(投票権)の保有者全員が、ビジネスアイデアを提案 および 投票の多数決で、運営戦略が決定される組織形態)

⬇DAOについての詳細はこちら

DAOとは?ブロックチェーン・仮想通貨との関係をわかりやすく解説
「DAOってなに?どんな構造なの?」…という疑問がある人は多いです。 ブロックチェーン技術を活かした組織形態ですが、理解している人は極少数です。現在進行系で開発中のDAOの動向の実例をまじえて、多角的な視点から解説。

 

⬇VTuber界でも、DAOを取り入れる予定のプロジェクトはあります。

音楽系VTuberメタバース”神椿市”を共創するDAOの戦略考察
有名な音楽系VTuber事務所がDAOを活用して、仮想都市「神椿市」のメタバース展開を開始しました。【メタバース×VTuber×DAO】の戦略は、これから増加していきます。「神椿市メタバースDAOの全体像」「可能な戦略」「未来予測」を解説。
【DAO×VTuber事務所】実例の全体像&メリット・デメリット
世界初、VTuber事務所がDAOで運営される事例です。このプロジェクトは開始されたばかりですが、少ない情報からでも多くのことが推察できます。「DAO VTuber事務所「Vhigh!」全体像」「メリット・デメリット」「未来予測」を解説。

ですが、これはあくまで、「全体的な運営戦略は運営企業が決定。そして部分的に投票で決められる。」というスタンスの”一部DAO化”になる可能性が高いです。

しかし、

全体的な運営戦略も投票で決めるといった”完全なDAO”にしていくことを前面に押し出して発表すれば、「完全なDAO×VTuber事務所×AI極限活用」という”革新的な事例”として注目されやすくなります。

(前項で解説した戦略である)”AIを極限まで活用するVTuber事務所”という特性も相まって、将来性を期待してガバナンストークンを購入する人もいるでしょう。

 

DAOという運営形態自体、まだまだ活用法が確立されておらず手探りで模索している状態です。

VTuber界という、世界規模で広がり続けている巨大市場における完全なDAO化は、失敗するリスクも高いですが 成功と言えるレベルに達すれば大きな注目を集めるでしょう。

すると、ガバナンストークンの相場価格も上がっていきます。

(創設メンバーはガバナンストークンを一部保有しておけば、後から売却益を得ることもできます。)

AIテクノロジー特化

AIテクノロジー情報を娯楽性高く解説するVTuberとして活動すれば、情報感度の高い人達が集まりやすくなります。

⬇例:こんなノリで「AIあるある」ネタなどを発信

将来性を感じてもらえたなら、投資性の高いトークン型クラファンなどへの支援も期待できます。

また、動画コメント欄からも、思わぬアイデアを拾えるかもしれません。

海外展開

  • AI技術
  • VTuber界
  • メタバース
  • NFT・ブロックチェーン

…は、海外にも巨大な市場が広がっています。

とうぜん、日本国内だけをターゲットにするより海外もターゲットにした方が、より多くの人にリーチできます。

発信内容を、日本語だけでなく英語でも発信すれば、英語圏にリーチ可能になります。

 

VTuberオーディション募集は開始されていますが、英語を話せる人を採用すれば 海外の”AIに興味があるVTuber視聴者”にも認知されやすくなります

また、クラウドファンディングの際も、日本語と英語両方で表記すれば良いでしょう。

未来予測

VTuber事務所は”初期費用負担 以外の価値提供”が さらに重要になる

すでにVTuber事務所は数多く存在しており、そこに所属するVTuberたちも数多くいます。

VTuberたちが事務所に所属するメリットは複数ありますが、そのうちの「アバターなどへの初期投資」がAIにより ほぼ不要になっていくのです。

なにせ、AIがアバターも無料or超安価で自動生成してくれるのですから。

 

つまり、VTuber事務所は、”初期費用負担以外の価値提供”がより求められるようになるのです。

  • 高い知名度・影響力
  • マーケティング戦略立案スキル
  • 案件斡旋コネクション

…などの充実が、志望者にとっての”事務所に所属するメリット”となるのです。

 

とうぜん、どれも一朝一夕でできるものではなく、長い時間をかけて構築していくものです。

しかし、だからこそAIにはできない価値提供となりえるのです。

「汎用型AI」技術力の証明として、VTuber運営&メタバース活動

前述した通り)すでに、AIによるVTuber活動は前例があります。

そして、将来的には人工知能を開発している世界中の大企業が、”VTuber運営”や”メタバースでの活動”を開始すると思われます。

 

AIは、大別すると「汎用型AI」と「特化型AI」があります。

  • 汎用型AI=人間のように自己判断する思考能力、知能を有する。
  • 特化型AI=特定の専門ジャンルの作業に特化。

引用:オルタナティブ ブログ

このうち、汎用AIを開発している企業が「VTuber運営➡メタバース活動」をする流れが起こる可能性が高いです。

 

汎用型AIには、臨機応変な思考・会話できる能力が求められます。

そして、香港の企業が開発してAIロボットである”ソフィア”は、人間のような思考・会話をすることができます。

⬇俳優ウィル・スミスとの会話においては、まるで本物の人間のような受け答えが成立しています。

ソフィア公式サイト

 

そして、VTuberはプラットフォームでの活動であり、上記動画のソフィアのように物理的な体(ロボット機体)は不要です。

また、複数のAI(複数の人格)を用意して それぞれをVTuber化、それらを会話させることも可能です。

「A人格」「B人格」「C人格」というように、複数の汎用型AIをそれぞれVTuber化して、雑談やコラボ配信などの活動をしていけば、その企業のAIの技術力を世界中にアピールできます。

その流れで、AI開発企業によりAI VTuber専門の事務所が運営される可能性もあります。

 

そして、VTuber活動の次の段階がメタバース活動です。

メタバースではVTuber活動ではなかった”距離”という概念も理解・利用することが必要なので、さらに高度な知能が必要になります。

そして、メタバース上で自由に動き回り他者とのコミュニケーションを円滑に取れるようになれば、その企業の汎用型AIにおける技術力の高さのアピールになるでしょう。

 

…もし、同じことをこの現実世界でやろうと思ったら、別途「人間同様に動ける物理的な体」が必要になります。

走る・登る・降りる・物を持つ…といった複雑な動きをできるロボットと、それを制御するプログラムが更に必要となってしまうのです。

また、暴走して人間を殺傷してしまうリスクもあります。

しかし、メタバース上での活動なら、それらのデメリットがなくなるのです。

 

メタバースにAIを取り入れた前例はありますが、限定された内容の接客であり、汎用型ではなく特化型AIです。

 

しかし、いずれはメタバースは、汎用型AIの活躍の場になるでしょう。

AIがメタバース上で活動して人間とコミュニケーションを取れば、AI開発のお披露目の場となります。

人間が様々な問いかけをして、それに対してよりリアルな人間のような言動・行動ができるなら、そのAI開発企業の技術力の証明となるからです。

 

いま現在、物理的な現実世界で人間が特化型AIを活用していますが、

いずれは、メタバースで汎用型AIが多種多様の特化型AIを活用する光景…も見れるかもしれません。

汎用型AIの最終的な目的地は、メタバースになる可能性が高いのです。

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